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最近注目されている高田郁の「八朔の雪 みをつくし料理帖」、義父にすすめられて読んでみました。

ここしばらく山崎豊子の重厚な作品ばかり読んでいたので、ほっと一息つきつつ一気に読んでしまいました。

    

 江戸時代の料理人のお話ですが、人情時代物というんでしょうか、初めて読んだジャンルでしたが大好きな料理が背景にあるので楽しく読めました。

主人公澪は大阪の料理屋で奉公していましたが、店はつぶれかつての女主人と江戸に流れて、やはりそば屋で働きますが、上方と江戸の味の違いに戸惑い挫折しかけます。

そこを周りのみんなの人情に支えれて…、と安心して読んでいられるほのぼの感がある作品です。

登場する料理も今となっては定番料理ばかりですが、日本の味の原型的な料理も当時は地方差がかなりあってそこがまた興味深く読めました。


    

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山崎豊子の大作「大地の子」を読み終えて、大いに感動したのですが何か物足りない。

それはもっとこの作品を読んでいたいという欲望だったのかも知れません。

そんな時、本屋さんの棚にこの本を見つけました。

    

 読んでいても「大地の子」が細かな点までリアルに書かれているのは今までの山崎文学通りですが、舞台が現代中国だけに、文化大革命や党内の権力争いや製鉄所建設の裏側など、執筆当時は今以上に秘密に包まれていた国だけによくここまで調べ上げたなと感心していました。

私も「文化大革命」という言葉は司馬遼太郎や陳舜臣などの著作からある程度は知っていたつもりでしたが、ここまで苛烈なものだったとは。

そこまでの取材ができたのも、著者は当時の中国の主席、胡耀邦総書記の全面協力があってこそだったことを繰り返し本編の中で述べています。

「中国は美しく書かなくて結構、中国の遅れた部分、欠点、影の部分も書いてよろしい、ただしそれが真実ならば」

当時の中国共産党の総書記がこんなことを言い放ったそうです。

その奇跡的な出会いと言葉が8年にもわたる著者の中国現地取材を可能にし、「大地の子を」リアルな肉太の作品に書き上げることができたそうです。

その他に執筆に至ったいきさつ、ドラマ制作の秘話や、本物の孤児へのインタビューの様子など、この本も涙なくして読めません。

戦争を体験したものとして、作者が数ある作品の中でも「大地の子」に特に思い入れがある理由がよく読み取れます。

「大地の子」を読んだ方には、是非この本も読まれることをお勧めできます。



    

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感動の『大地の子』最終巻の第四巻となりました。

やっと生き別れた妹と再会するも、嫁ぎ先での虐待で妹あつ子は栄養失調と病により死んでしまいます。

その死の床で、別のルートであつ子を訪ねてきた日本人の実の父松本と出会います。

仕事先の鉄鋼所建設現場で何度も火花を散らしてきた交渉相手があつ子の実の父親、ということは自分の父親でもある…。

なんという運命のいたずら。

明らかにされた親子関係は一心の仕事、中国共産党員としての立場に影響してきます。


それにしても中国が日本に発注したGISを巡るやりとりは、日本企業と、当時の中国の考え方立場をよく表していると思います。

正直、中方のクレームには読んでいていらいらしますが、向こうには向こうの考え方があるのです。

そしてまた一心に一波乱あるも、宝華製鉄所の炉に火が入り7年越しのプロジェクトは、日本人も中国人も打ち解けた大喝采の元に終結します。

そして一心はこのまま中国人として生きていくか、日本に帰化して日本人として生きていくかの決定を迫られます。

日本人の残留孤児であるがゆえに、何度も国に裏切られて辛酸をなめてきた一心。

それでも三峡下りの船から中国の大地を目の当たりにした時彼は言います。

「わたしはこの大地の子です」と。

苛烈な政治体制のもとにあろうと、自分を育んだのはこの中華の大地であると。

祖国とは、戦争とは、親子とは、人間とは、

大いに考えさせられる作品でした。涙とともに。



    

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 文庫本も大好きですが、漫画も大好きな私。

活字に疲れたら息抜きにけっこう読んでます。

その中でも今、私の一押しが『銀魂』。

    

 はっきり言っておバカ漫画です。でもこのおバカ加減が私のツボに入ってるので仕方がありません。

今回は銀さんが呪いでニャンコになる話。

猫好きにはたまりません。

以前からのキャラであるお天気の姉さん「結野アナ」の話とか、そうかクリステルだったかw。

あと、カト・ケンネタとか、というかドリフターズネタなんて今のジャンプ読んでる小中学生は絶対わかんないでしょ。

週刊ジャンプ連載とはいえ、ネタが80〜90年代のものが多く、30〜40代の世代ははまってしまいます。

しかも、ジャンプ漫画のくせにやたらとセリフが多い!

作者が時代小説好きらしいから、そうなってるんでしょうが、そのセリフ回しも関西的お笑いに通じるものもあり、やはりツボなのです。

問題はセリフが多い分、文字がすごく小さくなってしまい、読んでるとものすごく目が疲れる…。

昼間はまだいいけど、夜は読みにくいです。

この活字離れ世代の今、久々の骨太な作品です。

あ、でも内容はやっぱりおバカですよwww。

    

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 大地の子2巻目。

陸一心は皆の努力で奇跡的に無罪が証明されて、釈放となります。

元々、長年の清王朝の支配と、儒教の影響で地方役人の腐敗というのは中国社会の体の一部みたいなもんだったんでしょうが、論語を毛沢東語録に置き換えても、文化大革命で中国5千年の因習をぶち壊しても、こういう悪習というのは消えないもんなんですね。

司馬遼太郎が、中国について「あの国はでかすぎる。それをアメリカも日本も解ってやらなければいけない」と言っていたのは真実だなと思いました。

いずれにしても一心は養父母と涙の再会を果たし、再び鉄鋼関係の仕事につくことができます。

が、文革直後の工場の運営はど素人の労働者たちが行い、技術者、経営者系は掃除などの仕事しかさせてもらえません。

おかげで製鉄所は本来の運営ができません、当たり前ですが。

特権階級を否定し労働者だけの国を打ち立てる共産主義の理想も行きつくところまで行くと矛盾だらけ、超非現実的なものとなります。

これでは中国は永遠に3流国のままだと気付いた首脳部は、日本の鉄鋼技術の優秀さ中国との利便性を認めて、日中合弁の製鉄所建設計画が浮上。

中国との初の合弁プロジェクトに日本の経営者は、自分たちの世代には中国になにかを返さなければいけないという、利益を超えた責任感で合意します。

ビジネスとは利益の追求だけでなく、こういう人間味があってこそ血が通うものだと思います。

しかしいざ話が進んでいくと、日本の技術、商売が国際的に信頼され認められていると信じているのは当の日本人だけで、当時の中国から見ると見方が全く違うことにも驚かされます。


その後の日本企業と中国とのやり取りは「不毛地帯」みたいで面白いというか、興味深かったです。

1巻目は「迫害、逆境の嵐」ですが、2巻目は「回復」といった感じです。

3巻目以降はいよいよ「涙の再開」ということになってくるのでしょうか。

読むのが止まりません。



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