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イタリアとフランスの国境の駅ヴェンティミーリャに着いた。
ヨーロッパの鉄道の国境越えのパスポートコントロールはこれまでも様々だった。
国際特急で国境通過の場合は全くないこともあれば、寝台特急では車掌さんにパスポートを一晩預けることもあった。
やっかいだったのは夜行列車の普通座席で、まず国境越えの前に車掌さんがチェックにやって来て、その後出国する国の入国管理局官の強面のおじさんたちがやって来て疑り深い顔でスタンプ、国境の駅で入国した側のやはり強面のイミグレーションが乗り込んできて偉そうに幾つか質問してきてスタンプ、さらに再び入国した側の国鉄の車掌のチェック、と一晩に4,5回たたき起こされてそのつどパスポートを見せなければいけない。
ジュネーブ駅ではたしか国際線と国内線のホームが分かれていて一応パスポートを見せた記憶がある。
ユーロスターでは始発駅で空港のようなセキュリティーチェックと出国審査があったが、まあこれは半分エアラインを意識した演出のようなものだと思うが。
同じヨーロッパでもイギリスのような島国もあれば、EU非加盟のスイス、旧東西問題があるわけで、さらにその時の世界情勢(テロや戦争)、国と国との友好度、列車の格、幹線かローカル線か、などによっても出入国審査のレベルは異なるようだ。
ではここではどうだったか。
なんにもなかった。
写真の通り、同じホームの左側にフランス国鉄SNCFの列車、右側にイタリア国鉄FSの列車が停まり、フェンスもなければ入国管理官もいなかった。
ホームに降りて乗り換えるだけ。
一応パスポートをすぐ取り出せるよう準備していたのだが、少し拍子抜けだった。
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イタリア・フィレンツェ
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列車はイタリアとフランスとの国境目指しひた走る。
車窓からはリグーリアのリゾート海岸が広がる。
が、そんな美しい景色を台無しにするほどこの時車内はうるさかった。
幼い姉弟が車内を大声で走り回り、母親たちはそれに気を留めるでもなく子供たち以上の大声で話に夢中になっていたのだ。
その言語が独特であった。
彼女たちはロマ(ジプシー)だった。
ヨーロッパを旅していると1度は必ず出くわし物乞いをされる。
何も悪びれる様子もなく堂々と。油断すると根こそぎ盗られる。
もちろんジプシーと言っても偏見の目で見てはいけない。
いたって常識的な普通の人、サラリーマンや学者、俳優、音楽などで身を立てている人もいる。
だが物乞いを生業にしている連中(多数派)には要注意だ。
なにせ彼らは、自分たちはイエス・キリスト直々に盗みと物乞いを許された民族だと信じている。(もちろん聖書にそんな記述は欠片もないが)
それにしてもこの騒々しさは日本の常識では絶対ありえない。
いや、まて、逆に彼らが日本にやってきて(それこそありえないが)JRや東京メトロに乗ったらどうなるか。
公衆マナーに病的と言ってもいいほどに小うるさい日本人はそれこそ発狂死するかもしれない。
それもまた、世界は広い、世界の中で日本って国はかなりスペシャルなんだという事を学べるよい機会になるかもしれない。
そんな妄想をしていると、とうとう車掌がやって来て彼女たちを一喝し追い出してしまった。
いなくなると、それはそれで寂しい気もする。
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ジェノヴァを中心とするイタリアのリグーリア州はバジルペーストのパスタでも有名だ。
ここはバジルではなくバジリコと言うべきか。
ランチタイム、コロンブス広場の近くによさげなトラットリアを見つけた。
アンティパストにトンノ(マグロ)の燻製をオーダー。
プリモはと、メニューを探すもジェノヴェーゼという文字はなく、いくつかのパスタの頭に「Pesto」とある。
店の奥さんに聞くと、地元では(当たり前なので)ジエノヴェーゼとは言わず、単にペスト(ペースト?)と言うんだ、と教えてもらった。
Gemilliというねじれた生ショートパスタとスパゲティーニを頼んだ。
はたして緑色のバジリコソースが出てくるか、まさしく期待通りの皿が出てきた。
バジリコの香りがとにかく鮮烈で味も濃厚でおいしかった。
写真を撮り忘れたのは残念。
代わりに車窓から写した美しいリグーリアの海岸風景をどうぞ。
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