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インフルエンザ・ウイルスと免疫系との戦いは次のような展開となる。
【a】エイリアン(ウイルス)が忍び寄ってきた。生体防衛軍の守備隊(好中球とマクロファージ)は、通常の警戒態勢を取りながらパトロールしている。
【b】のどから入ったエイリアン(ウイルス)はあっという間もなく粘膜の防衛線(バリヤー)を突破し、体内の細胞に入り込み増え始めた。好中球とマクロファージが直ちに集
結し、応戦に入る。この間もウイルスは気に入った細胞の中に入り込み、細胞が持っているRNAを勝手に使って増殖する。
【c】ウイルスの破壊力は強く、好中球とマクロファージは必死に戦うが、防戦一方の状況である。ウイルスは強力で味方の損害は拡大する一方だ。マクロファージは侵入してきた敵ウイルスの型式を分析し、後方で控えている将軍(ヘルパーT細胞)に伝えた。
【d】ヘルパーT細胞はマクロファージから受け取った情報に基づいて、敵ウイルスの種類を断定し、戦うために必要なミサイルが何かを決める。ミサイルはY字型をしているが、そのミサイルの設計図を持っているのはヘルパーT細胞のみである。ヘルパーT細胞は空軍部隊(リンパ球B細胞)にミサイルの設計図を送り、その製造・積み込みと攻撃命令を出す。このころには防衛軍は壊滅状態に陥っている。
現実の世界では、ひどい炎症でどの細胞が大々的に破壊されているために、病人は喉の痛み、発熱、咳などの症状を訴えている。
【e】防衛軍は全面降伏寸前である。しかし攻撃準備の整ったリンパ球B細胞が飛来し、Y字型ミサイル(抗体)でウイルスを攻撃し始めると、戦況は一変する。援軍の到着で、白血球もマクロファージも再び元気を取り戻すことができ、戦いは防衛軍の勝利で終わりを告げる。
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