言ノ葉ノ詩〜Sincerely〜

声がとどかなくとも、ここにいること、やっぱり叫び続けようと思うのです。

読書感想文

[ リスト | 詳細 ]

大好きな本のこと。
「感想文」なので、私の主観で好き勝手に書いています。

私の読み方と違う意見の方、
「こういう読み方もできる」という方、ぜひ教えてください。
記事検索
検索

全6ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6]

[ 前のページ ]

大嫌いな主人公の話。


最近ずっと読んでいる“文学少女”。
内容は、
本などの「紙に書いた物語」を食べる、自称・“文学少女”遠子とそれぞれに闇を抱えた登場人物たちを
主人公で語り手の「ぼく」こと、井上心葉(このは)の視点で描いた物語。

物語の中心人物の“文学少女”遠子は、紙に書いた文字しか食べることができず、
遠子にとって普通の食事はただの無機質でしかない、というちょっと変わった設定。
この遠子が語る物語の「味」の描写が面白い。
一巻ごとに色々な文学作品がモチーフとされていて、作中では、遠子によってその作品内容や解釈なども語られる。
1冊読むごとに結末でその文学作品の全容が語られるので、ちょっとした勉強になるかも?


対する語り手であり主人公の、心葉はとある事情で人間不信。
モットーは「君子危うきに近寄らず」
人と深く関わらず、波風を立てず、「平穏に暮らす」つもりでいる。


この心葉が読めば読むほど腹が立つ。


常にヘタレで、自分は一人でいたいんだとか、うじうじしてばかり。
何かあれば勝手に自分の殻に閉じこもり、いじけて目をそむける。
遠子はそんな心葉に手を差し伸べて一人で立たせようとしているけれど、心葉は遠子の手をしっかりつかんでいるにもかかわらず、憎まれ口叩きたい放題。
その度に遠子は哀しそうな顔をする。


心葉が語りで「もういいじゃないか」と言うたびに良い訳無いだろう、とツッコミを入れたくなる。
そうやってどれだけのことを逃げてきたんだ。
全てに目を閉じて、耳をふさいで、自分ひとりが苦しいような顔をしている。


でも、きっと一番つらくて苦しい思いをしたのは遠子だと思う。
本当に一人だったのは遠子かもしれない。
遠子自身は断固として否定するだろうけれど。

苦しくて哀しくてどうしようもないときに、頼れる相手は誰もいない。
「哀しくてたまらないときに、綺麗に笑える人」になりたい。・・・とても寂しい台詞だと思う。
そうやって、どれだけのことを耐えてきたんだろう。
本当につらいことを知っているから、人がつらいときに手を差し伸べることができるのかもしれない。
でも、人が自分だけつらいふりをしていたら・・・

私だったら殴りたくなる。


たしかに、心葉もつらい思いはしている。
でも、心葉には遠子がいたから、泣きたいだけ泣いて、弱音を吐くことができた。
じゃあ遠子は?
つらくてどうしようもないとき、ただ一人でこらえるしかできない。
それでも、登場人物たちに向けられる遠子の言葉は暖かで穏やかで。


そんな遠子の痛みや苦しみを思いながら読むと、心葉はとても残酷で。
どうして気付いてくれないの?どうして打ち消してしまうの?
そんな思いがこみ上げてくる。


最後まで心葉は「一人は寂しい一人は弱い」なんてめそめそしている。
この期に及んで遠子のことがまったく分かっていないじゃないかと怒りたくなる。
遠子はその寂しさに耐えていた。
一人でも強く立っていた遠子を全否定するような言葉をよく言えたものだ。
たしかに、心葉と遠子は違うし、心葉は遠子の苦しみなんて知らない。
でも、違うからといってその人の苦しみを無視していい理由にはならない。
知らないことは一番残酷なことかもしれない。

結末を知ってから読み返すと、心葉の言葉は遠子の思いをことごとく否定しているような気がする。


遠子は心葉のために一人で門をくぐったのに。
心葉はしっかり握っていた手を突然離されて、慌てて遠子を追いかけて行っただけじゃないかとも思ってしまう。
心葉自身は一人で頑張っているつもりだったのかも知れないけれど、そこにはいつも遠子の後姿があったのではないか。


心葉は、いつも深刻に考えているつもりでいて、自分は不幸なんだといわんばかり。
すぐ遠子に腹を立てて憎まれ口を叩く。
遠子だってつらいはずなのに。

だから、
物語の鍵になる人物の「コノハには分からないだろうね」という台詞には、よく言った!という感じがした。
本当は心葉の心に傷を作る決定的で残酷な言葉なのだけれど。


周りに目もくれず、一人だと、誰も自分の気持ちなんて分からないと嘆いて、勝手に自分を寂しくするのは、それまで関わってくれた人への冒涜だと思う。
そうやって人を遠ざければ傷つかないかもしれない。
でも、それは体のいい逃げでしかない。

遠子は心葉が「なんでぼくばっかり」と思うたびに「そうじゃない」ことを教えようと必死だったんじゃないかと思う。
「そうじゃない」と言いたくて、でも、それは心葉に伝わらない。
もどかしくて、つらくて。
だから、きっと泣きそうな顔をしたんだと思う。
そうやって心を閉ざしている人にはどんな言葉もその片鱗しか届かない。
それでも、少しずつ届けていこう、解かしていこうと必死だったんだと思う。
たくさんの言葉が、どれくらい届いているのか、いつになったら届くのかも分からない。
そんな中で、ずっとつらくてしかたなかったのは遠子のほう。

でも、心葉のことが大切で大好きだったから、頑張れたんだと思う。
いつか伝わるんだと希望を捨てずに。


そんなことを思いながら読むと、辛くて切なくて哀しくてもどかしくて。
そして、やっぱり腹が立つ。

最近読み返して改めて、はまってしまった本です。


物語って不思議で、初めて読んだときには理解できなかったり苦く感じられたものでも、
時間が経つとその苦味がおいしく感じられたり、隠れている甘みに気付いたりします。
はじめはそこまで好きな味ではなくても、結末を知った瞬間に隠し味の美味しさに気付くこともある。


“文学少女”的に言うと『“文学少女”シリーズ』は私にとってそんな感じのお話。


初めて読んだ時、あまりに酷な話を理解することができなかった。
私はまだそれを理解できるほど心の整理もついてなくて、まだ時期が早かったんだろうな、と思う。
たくさんたくさん、とにかく何でも吸収する時期と、吸収したものを改めて考え直す時期。
その両方が必要。
大学生になって、考える方法を見つけて、やっとこの物語をちゃんと咀嚼することができた。


傷付いた人々が語る絶望の物語と、“文学少女”が語る前に進むための物語。
そんな二面性がこの物語にあるように感じられた。

まったく同じ内容が書かれている一つの物語。
それをどんな物語にするかは読み手次第。

“文学少女”は、その「想像」によって作中に登場する物語にも、登場人物の人生にも新しい道の鍵を見出していく。
その形は色々で、ただ甘かったり美味しいだけのものなんてありえないけど。
それでも、空っぽじゃない。
哀しくて切なくて苦いけれど、そのまま放棄してしまわないで、自分で読み解いて、考えることができたら、
読み終えた時にはちゃんと満たされて、「ごちそうさま」と言える。
物語を読み進めるためには自分自身の意思でページをめくらないといけない。
ページをめくるか、そのまま止めてしまったり本を捨ててしまったりするのか、決めるのは自分。
物語を読むのも人生も同じことかもしれない。



それに
“文学少女”・遠子が語る「物語の味」は本当においしそう。
読んでいるだけでおなかがすきます。
ジャムのついたパンの耳やクッキー、「お砂糖のタルト」・・・
本気でちょっと本をかじってみたくなってしまいます。
・・・・おなかすきました。

ルーンの子供たち・・・はそんなに好きじゃないのですが。
デモニックのほうは大好きです><*

私的なものなので、違うと思う人もいるとは思いますが。
さらっと流してくださいね♪


デモニックは・・・すべての分野において天才的な能力を発揮することができ、それゆえに他人に敵視される・・・うらやましいようなそうでないような、そんな人物のことだそうで。
実際はもっと深い感じもしますが、割愛。
そんなデモニックの主人公は・・・・ジョシュアですね。一応。
実際はマキシミンのほうが動いている感じがします。

ジョシュアは他人との会話やジョシュア自身の言動など、外側からの人物描写が多いのに対して、内面的な思考を直接書いているのは圧倒的にマキシのほうが多いように感じられます。

あくまで私の観点で、ですが。

マキシミンの視点でジョシュアを見ているような感じですね。
主人公・ジョシュアの思考は、「デモニック」という設定のせいでかなり理解しづらい。
親友で、より常人に近く(といってもマキシが常人かと言われれば悩みますが。)、論理的なマキシの視点で分析したほうが「ジョシュア」を説明しやすいのだと思います。
さらに、
親友であるマキシミンの視点で語れば、読者がジョシュアに肩入れしやすいから?かな??
そうすることで最終的な結末にも納得がいくようになってるのかも?


始終ジョー君が大好きだと言っている私ですが、マキシミンのこともかなり好きです。
現実主義で、冗談好き。
自分が正しいと思ったことはわりと何でも悪びれもなく言葉にする感じですね。
頭がいいので、親しい相手以外にはある程度計算して話しているようにも取れますが。
逆に親しくなった相手には遠慮がなくなるというか、親しくなって初めてちゃんと向き合う感じかな。
そのかわり、一度好意を持った相手にはやたら律儀な感じもしますね。
そして、ジョシュアのいいお守り役です。

読む場面によっては本当にマキシが大活躍で、ジョシュアの存在が忘れられているようなところも。


でも、私はマキシミンではなく、ジョシュアのちょっとした言葉や彼の心理描写に共感を抱きました。
もちろん、デモニックなどを主軸においた部分には共感できませんが。
デモニックという設定は、もっと内面の人と関わることへの恐怖や不安といったものを、手っ取り早く説明するための方法なのではないかと。


ジョシュアはやたら他人と隔絶された存在で、近くにいるのはマキシミンだけであるかのような描写が出てきます。
たしかに、外的要因もあるとは思います。
でも、本当に壁を作っているのはジョシュア自身かもしれないと思ったり。
本当はジョシュアが相手を見ようとしていないだけでは?
自分と違う相手を受け入れるのはとても難しいことだし、ちゃんと相手と向き合うのには勇気がいる。
自分とまったく同じ人間なんていないから、それを完璧に理解することはできない。
ジョシュアの場合は相手と違う点をわざと強調して描かれているだけだとしたら?
ジョシュアが思ったことはデモニックという前提がなくても言え得ることなのかもしれないと思います。

ジョシュア自身が語ったマキシミンと親しい理由「デモニックをよく知っている。」これはそのまま、自分のことを許容してくれている人間だから、ということではないかと思います。
また、人との付き合い方を知らないジョシュアにとって、思ったことをまっすぐに伝えてくれ、更に自分の言葉も受け止めてくれるマキシミンは貴重な存在だったのではないかと。
マキシミンにとっては、とんでもなく世話のかかる相手が増えただけの話かも知れませんが。


・・・ということで、物語を楽しむと同時に、私はジョシュアのそんな他人との関わりの変化を見つけて考えさせられたりしているのですが・・・。
人付き合いって難しいよね・・・と勝手に深読みしています。(−−;


これは私の読みでしかありません。
もっと別の読み方はそれこそ読んだ人の数だけあると思うので。
TWのせいか、この本はやたら一人一人の人物に観点を置いて読んでいます。
まだまだ読み足りませんが、とりあえず、こんな感じで。

『木苺通信』

竹下文子 作

ずいぶん前に読んだことのある童話です。
ふんわりとしたお伽話のような不思議な雰囲気がつまった短編集・・・だったと思ったのですが。
どうも記憶があいまい。

最近ふと読みたくなり、探してみたのですが、絶版になってしまっているようですね(−−。

読みたい本がどんどん絶版になっていく・・・・。

図書館にならありそうな気もしますが・・・・
アレルギー体質なので埃の多い場所は遠慮したい。



探しているものといえば。
小学校のころ、毎年“読書感想画コンクール”なるものがありました。
私が通っていた学校では、絵本や童話の挿絵を真似できないように、先生の読み聞かせのみで絵を描くのですが。

3年生のころに聞いた読み聞かせの話がとても気に入った記憶が。
結局、その本のタイトルも知ることができず、内容もほぼ忘れてしまったのですが。
ただ、緑色だけを使って、妖精の絵を描いた記憶だけは残っています。

どんな内容だったのか。
気になって気になって・・・。


指定図書か何かだったのかな。


最近、童話に触れる機会がぐんと多くなったので、色々思い出します。















まあ、思い出したくない記憶のほうが多いんですけどね。

全6ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6]

[ 前のページ ]


.
ユキ
ユキ
非公開 / AB型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

ブログバナー

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

友だち(6)
  • かづき
  • 夜
  • あみ猫
  • ぃす
  • yoru
  • わたりん
友だち一覧
検索 検索

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事