国営ベトナム通信などによると、中国の妨害があったのは26日。現場は海南島の南600キロ、ベトナム・ニャンチャンの東方120キロの海域で、ベトナム国営石油会社ペトロベトナムの石油・天然ガス開発鉱区。
同社の探査船が活動中、中国の監視船3隻に妨害、威嚇され調査用ケーブルを切断された。同社幹部は「ケーブルは水深30メートルのところにあり、これを切断するには機材が必要で、切断は用意周到に計画されたものだ」と非難した。
ベトナム外務省報道官は29日、海域は国連海洋法条約に基づく排他的経済水域(EEZ)、大陸棚であり「そこでのベトナムの通常の調査活動を妨害する中国側の行為は、重大な主権侵害だ」と非難。「ベトナム海軍は主権、領海保全のために必要ないかなる行動もとる」と強く牽制(けんせい)した。
さらに、中国は領有権問題の「平和的解決」を呼びかけながらも、実際の行動は情勢をいっそう複雑なものにしていると批判した。
これに対し、中国外務省は「中国が管轄する海域での正常な海洋取り締まり活動だ。この海域でベトナムが石油・天然ガスの(探査)活動を行うことは、中国の権益を損なう」と実力行使を正当化している。
両国はベトナムが今月、国会議員選挙を南シナ海の実効支配地域でも実施したことをめぐり対立していた。また、中国は3月、南沙諸島でフィリピンの石油探査船を妨害。アキノ大統領は今月23日、中国の梁光烈国防相とマニラで会談した際、「南シナ海の緊張が高まれば軍拡競争を招くと」と牽制している。