墨田区立菊川幼稚園の入園式が挙行されました。
新入生のばら組さんは25名。
ご入園おめでとうございます!!
みんな本当にかわいかったです。
幼児教育は本当に大事だと思います!
入学式では、園長先生の話をさえぎって、女の子達は自分たちの持参
しているキャラクターのティッシュ会議が急に開催されたり、
「ばら組さん立ちましょう」と副園長先生に号令をかけられても、
まだ意味がわからないので、きょとんとして座っている様子、
ひとつ上に進級した幼稚園児たち(きく組さん)は、まだ自分の所在位置
がわからず、以前のばら組さんだと思って立ち上がったりするなど。
そんな子どもたちが、卒園式を迎える頃には、号令にしっかりと立ち
上がり礼をしたり、歌を歌ったり、言葉を述べたりと、著しく成長し
ていることに気づかされます。
いつも、子どもたちの一年一年の時間の大切さ、その実りである成長
はすごいなぁ〜と感心しています。
「人間というものは、それぞれの時期に、体験して解決していかなければならない大切な課題がある」 (エリク・H・エリクソン)
教職を学んでいた時に、精神分析家エリク・H・エリクソンのことを学びました。
幼稚園児を見ていて、ふと思い出しましたのでご紹介します。
エリクソンは人間のライフサイクル・モデルで有名ですね。
児童精神科医 佐々木正美氏は『完 子どものまなざし』の中で、
エリクソンについて、わかりやすく語られています。要約しました。
「人間というのは、人生のはじまりにおいて、自分が望んだように育てられるほど、生きる気力がわいてくる。基本的信頼の中身は希望です」(エリク・H・エリクソン)
エリクソンは人生の節目において、必ず乗り越えなければならない
「発達課題」(クライシス=危機)があるといいました。
人間が生を受けてから老いるまで、健康でイキイキとした生活を育む
ためにどうしたらいいのか。私たちはその発達課題に対してどう向き
合っていくべきなのか。
人間は社会の中で様々な人々と一緒に生きていく中で、人として成長
していきます。
まず、赤ちゃんが一番最初に出会う存在が母親です。その母親との信
頼関係を持つことが大切であり、父親、祖父母、親戚、友人、周囲の人
々へと信頼関係を広げていくことが必要となってきます。
この人と人とのつながりの大切さを、エリクソンは「基本的信頼」と表現し、
すなわち、ホープ(希望)です。
親に望むように愛された児童は、希望を持ち人生を歩んでいく気持ちを
もてます。その心の安定が、年齢に応じた発達課題をクリアしていく力を
授け、子ども自身の心の成長を助けます。
このホープの反対にあるのが不信感であり、すなわち、ウィズドローアル
(ひきこもり)です。親に望むように愛されず、その思いを伝えることができ
ない状態が続くと、自分に自信が持てず、他者との関係がうまく保てない
状態をつくりだすことになってしまいます。
人は誰でも自分の存在を認められたいと願っています。
本当の孤独とは、部屋でのひきこもりではなく、たくさんの人の中にいて、
周囲は騒がしい状態であるのに、自分は他者とうまく関わることができな
いということを感じたとき、寂しさは極限に達します。
私は不登校、ひきこもりなどについても研究を深めてまいりきました。
また、ブログで述べてまいります。
幼稚園、保育園で子どもたちは自分とは違う存在がいることを知ります。
同年代の友達、年上の子ども、地域において親とは違う大人の存在を
認識します。
子どもたちは、お遊戯や運動会などの行事を通じて、みんなで協力して
ひとつの事を成し遂げることを学びます。
幼い頃に心を豊かにする感受性を高めることが大切です。
友達の心情を考えられることは、喜び・怒り・哀しみ・楽しみを共に分か
ち合うことができる社会を構築していく担い手として、子どもたちが健や
かに成長していくことができるのです。
たくさんの人々の優しいまなざしが、子どもたちが自分は守られていると
いう大人への信頼感があれば、子どもたちは自分の力で生きぬいてい
ける力を養うことができるのです。子どもたちは入学式から、次なるステ
ップへの一歩を踏み出しました。
入学式は子どもだけでなく、私自身の出発でもあります。
これからも、私は子どもたちのために様々な角度から何が必要であるか
考え支援し続け、見守っていきたいと思います。
○参考文献
・『子どもへのまなざし』 児童精神科医 佐々木正美 福音館書店
・『続 子どもへのまなざし』 児童精神科医 佐々木正美 福音館書店
・『完 子どもへのまなざし』 児童精神科医 佐々木正美 福音館書店