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日本は原爆をうけました。
広島・長崎は、被爆した方々が数多くいらっしゃいます。
遺伝子の破壊ですから、子孫にも苦しみを与え続けて
きました。
多くの犠牲者を出したわが国はその苦難を乗り越え、
戦後になり、核を平和エネルギーとして使おうと原子
力発電所を良いものであると思ってきました。
地球温暖化にも効果があり、次世代の生活を豊かで
良いものとするために・・・。
このたびこのような悲惨な未来へいざなってしまった
責任をとり、反省し、見つめなおさなければなりません。
私たちは破滅を目指して進んでいるのです。
それを自覚し、阻止するのが先に生まれた大人の役
目です。クリーンな環境を、私が生きている時に少し
でも広げていきたいのです。
私は向日葵を見つめながら、そんなことを思っていました。
原発と原爆の違い原爆は原子炉がむき出しになった状態であり、
核分裂した時に強烈な放射能が降り注ぎ、核分
裂生成物が、多大な影響を遺伝子に与えます。
原発は、原子炉内で核分裂を起こし、強烈な放射
線のほとんどはエネルギーに変換されて電気とな
ります。
できたものは原爆と一緒のものです。 だから、今回のような爆発は、体に異常を引き起こ
す状態となるという点では同じです。
広島の原爆はウランが800グラム燃えたといわれ
ています。その際に、放射線と熱線と爆風が起きて、
核分裂生成物が汚染を引き起こし、多くの人々が被
爆し、尊い生命が失われました。
今回の福島第一原子力発電所の事故では、広島原
爆の100発分を超えるセシウム137が(広島にまか
れた代表的な核分裂生成物もセシウム137物質)
私たちの環境にばらまかれたのです。 原発作業員の被爆原発は13ヶ月に一度定期的に検査をするために、 その際に作業員は多大な被爆を覚悟し、厳しい労
働環境のもとでのぞんでいます。
危険を伴う原子炉の炉心の多くの「死の灰」と共に
作業するのは、電力会社社員、下請け、孫請け社
員、派遣社員が引き受けてきました。
原則は「原発を5年間で100ミリシーベルト、1年間で 50ミリシーベルトを超えないこと」となっていますが、
現実では、作業員の方々は、これをはるかに超えた
限度量の中で一生懸命に働いています。
線量計があり「ピー」と鳴ったら、作業をやめなけれ
ばならないとされていますが、実際はその線量計を
とって作業を続行し、また雇う側から強制的にやらさ
れているのが実情ということでした。
また、合計積算量をはかって浴びた放射能量を記 録する手帳も、雇う側が渡さない、正確な記録をさ
れていないという証言もでてきました。
これらのことも、由々しき事態ですね。 日本の原子力発電所
私は無知であったとはいえ、知らずにいた多くの事実に出会う
たびに驚愕すると共に、命を軽んじる方向性で進んできたこと
に憤りを感じています。
また、技術に対しての過信や、様々な利権構図が浮かび上がっ
ていることにも不快感を抱いています。
いつの世も犠牲となるのは、一生懸命に生きてきた人々です。
一体、政治とはなんなのでしょうか。 人間の幸福追求のためではないでしょうか。 国民を守るべき法律が、いま私たちを苦しめているのです。
私たちが享受してきた豊かな暮らしの背景には、血涙を流しな がら犠牲となった方がたがいるということを忘れてはならない、
改めて思いました。
◎小出裕章京都大学助教ブログ
《参考文献》
・『原発に反対しながら研究をつづける小出裕章さんおはなし』(クレヨンハウス)
・『騙されたあなたにも責任がある』小出裕章著(幻冬舎)
・『原子力村の大罪』
小出裕章・西尾幹二・佐藤栄佐久・桜井勝延・恩田勝亘・星亮一・玄侑宗久
(KKベストセラーズ)
・『目を凝らしましょう。見えない放射能に。』
うのさえこ著/いせひでこ画(クレヨンブックレット) ・『原発の「犠牲」を誰が決めるのか』高橋哲哉著/落合恵子(クレヨンブックレット)
・『新聞記者が本音で答える原発事故とメディアへの疑問』
田原牧著(東京新聞「こちら特報部」デスク)
・『原発の闇をあばく』広瀬隆著、明石昇二郎著(集英社新書)
・『原発のウソ』小出裕章著(扶桑社新書)
・『第二のフクシマ、日本滅亡』広瀬 隆(朝日新書)
・『子どもたちに伝えたい― 原発が許されない理由』小出裕章著(東邦出版)
原発問題シリーズは続く・・・
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