大晦日の晩 「頼みます」 「だれだ」 「米屋でござります」 「留守だ!」 はて、さっきも留守というたが、たしかに亭主の声と思ひ、 障子に穴を開けて覗きみれば、亭主こたつにあたっている 「もし、お前は留守だとおしゃりますが、そこにござりまする」 亭主腹を立て「障子になぜ穴を開けた 仮にもおれが城郭だぞ!」 「これは不調法、穴をふさぎまする」とよくつくろひて 「アィよく直しました」といふ 「ムゥそんなら見えぬか?」 「アィ見えませぬ」
ある町家のお内儀が供の女をつれていきける こなたなる白壁に、大きなる一物が書いてある お内儀ながめて「ヲォ おめしがあるのふ!」といわれれば、 供の女が 「イイエ あれは芹(せり:七草のひとつ)でござりまする」といふ お内儀「わしが おめしといふたのは、いつ喰らうても、食い飽きぬという心じゃが、 おぬしは芹といやる どふいう心じゃ?」と問えば
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