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平成2年度から平成25年度までの裁判所の新受事件数,及びそれを弁護士一人あたりに換算した数値をグラフにしました。
資料としては司法統計と弁護士白書を利用いたしました。
下記は若干の分析です。
1,刑事事件及び少年事件
刑事事件及び少年事件の事件数は一貫して減少し続けております。
それに対して,弁護士数は一貫して増加しております。
両者の数値を単純に比較すると,両者には負の相関関係があることとなってしまいますが,刑事事件及び少年事件の事件数と弁護士数との間に因果関係が存在するのか否かは,更なる実態の分析が必要だと思われます。
弁護士数が増加し,その活動が活発化することによって,
(1)本来起訴されるべきものが起訴されなくなってきているのか,または
(2)従来起訴されるべきでないものが起訴されていたのが,弁護士の活動によって起訴されなくなってきているのか,それとも
(3)上記(1)及び(2)の両方の要因があるのか,更には
(4)弁護士数の増加と刑事事件及び少年事件の事件数の減少には全く何の関連性もなく,両者の負の相関関係は,単なる偶然なのか
興味深い現象です。
2,家事事件
家事事件数は一貫して増加し続けており,また弁護士数も一貫して増加し続けておりますので,両者には正の相関関係があることとなります。
両者に因果関係が存在するのか否か,これまた興味深い現象です。
3,民事・行政訴訟事件
民事・行政訴訟事件は,ここ数年減少し続けており,平成17年度のレベルにまで落ち込んでおります。
弁護士数は増加し続けておりますので,弁護士一人あたりの事件数としてとらえると,平成2年度レベルまで落ち込んでおります。
過払いバブルがなくなっただけといえば,そうなのかもしれません。
ただ,弁護士数の増加は,あまり訴訟事件の増加にはつながっていないようです。
4,民事・行政調停事件
民事・行政調停事件は,平成15年度をピークに減少し続けております。
5,民事・行政その他事件
民事・行政その他事件は,平成10年度以降減少しており,特に平成15年度以降激減しております。
民事・行政その他事件は,倒産関連事件が多いので,その減少と関係があるのかもしれません。
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