おぴにおん0号

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あ〜あ、またか。三菱自動車よ、今度は燃費偽装ですか。

2005年にこのブログで、「再生に賭ける若手」という見出しの新聞記事を取り上げたことがあった。リコール隠しで経営者が逮捕されたのは2004年。その後は経営体質の改善を図り、「若手、女子が発奮している」と新社長が言うほどになった。
運転席内装担当の社員は「改善点を開発プロジェクトマネージャーに直接話せるようになった」。従来は上司4人を経ないと届かなかった。そんな風通しの良い社風になったはずだったが…

“三菱的なるもの”の復活ですかね。しぶといものだ。要は消費者を見て仕事していない。燃費偽装はかつてのリコール隠蔽ほど悪徳ではないかもしれないが、消費者を欺いたことに変わりはない。

三菱重工業を見て分かる通り、三菱系の製造会社は国策のようなビックプロジェクトが得意だ。電機ともども防衛施設庁への納入が多い。ロケットや戦闘機を国といっしょになって作っている会社が、末端消費者相手の民需に真剣に取り組むわけがない。

そんな民需苦手体質に三菱自動車も逆戻りか。グループ企業から巨額の出資を受けた結果として当然か。

ただ今回は日産からのプレッシャーもあったと想像する。日産デイズはekワゴンより5倍も売れていたようで、三菱自動車はもはや下請け。そんな力関係とともに、プライドの高い三菱社員のことだから、「うちの技術力のおかげ」と日産に思わせたい欲も生まれただろう。

プライドが高いことは悪いことではない。仕事への熱意につながる。しかし、日産のデザイン力と販売力をこうまで見せつけられては三菱プライドも大きく毀損したに違いない。せめて技術力へのプライドだけは死守したい。そんなプレッシャーがあったのではないか。

そういえば昨年久しぶりに会った友人が、「軽に乗り換えたけど、日産のデイズだ」と少し誇らしげに語っていた。三菱自動車のOEM車とは知らず、あくまでも日産車を買ったとの気持ちのようだった。

もう一つ気になるのが、競争だけがモチベーションのような日本的経営体質。

今日の日本の自動車販売では、燃費性能が大きなPRポイントとなる。軽自動車での燃費競争は熾烈で、新車が出るたびに、ライバル車の燃費を上回っていると宣伝する状態だ。

差別化より同じ土俵での競争が重視されるのが日本的経営である。アイデアより競争。そして競争心に訴える指令こそが経営者の最大の役割のようになる。

先日のホンダ社長の掛け声も似たようなもので、それに呼応する部下がふさわしい社員ということになっている。まるで体育会系のノリである。

団塊の世代が経営者や幹部であると、その傾向はさらに強くなる。団塊の世代の多くは、競争というモチベーションでしか行動力に結びつかない。

しかし、ホンダ社長訓示への批評の時にも書いたとおり、自動車産業はもはや“根性”だけでなんとかなる産業じゃない。

そのとき“成熟産業”と表現したが、その意味は通常とはちょっと違う。もう発展する余地の乏しい産業という意味ではない。技術の蓄積が進み、自由競争の環境も整い、他社に勝つためには大きな投資が必要な産業になったという意味である。

投資こそが技術力を生み出す――そんな産業となってしまった以上、部下の尻をたたけばなんとかなるわけではないのだ。創意工夫の余地がないということではない。そうではなくて、自動車は複雑な機械となり、全体設計から小さなパーツ至るすべての要素で創意工夫が必要になったということだ。

人材と設備への投資が大きくならざるを得ない。だから日産でさえ開発分野によっては他社と提携することになる。マツダなどの比較的規模の小さい会社は自社開発の分野を取捨選択することになる。

でも軽自動車の競争相手であるスズキとダイハツは規模が小さい。だから三菱が負けるわけにはいかないとでも思ったのか。短期間に5回も目標燃費を上乗せしたのは、明らかに日本的な“尻たたき”経営に見える。

三菱はパジェロのような大きなクルマも作る会社ですよね。軽自動車の開発は子会社に任せていたようだが、軽自動車への投資水準がスズキやダイハツを上回っていたとは思えない。

子会社への“尻たたき”も日本の大企業は得意だ。下請けに対してはさらに“いじめ”のような要求となる。下流へ要求だけしていればよい経営? そんなの経営とは言えない。厳しい要求を飲ませるのが優秀な社員の証になっているとも聞く。経営としては安易で低級だ。

三菱重工業がそんな経営しかしていないから三菱自動車も真似るのだろう。

結局、「三菱だからできる」という誇りの内実は「三菱だから優秀な人材を確保できる」に過ぎない。つまり経営力ではない。下請け企業に対しては「三菱だから過大な要求を飲ませることができる」といった感じか。ときには丸投げしてふんぞり返る。

三菱自動車に出資を表明した日産のゴーン氏は日本的経営者ではない。イメージで消費する傾向の強い日本の消費者を気にするなら、こんな早い決断はありえない。いずれ資本提携をするつもりだったとしても、ほとぼりが冷めるまで待つはずだ。なにせ集団バッシングが得意な日本人は忘れるのも早い。

ゴーン氏の視野はもっと広いはずだ。軽自動車の共同開発なんて小さなことかもしれない。

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