過激な正論 ・ まっとうな暴論

極私的オピニオンをつれづれにしたためていきます

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↑映画『不食の時代』。映画そのものは…ですが。 
 
 
 
人間は食べないとどうなるのか?
 
答えは「餓死するか、その前に衰弱して倒れる」…と思っていました。
ところが、そう簡単には人間は死なないようです。
 
固形物や水分などまったく栄養分を摂らないのでは生きていくのは無理ですが、食事の量や回数、カロリーなどを相当減らしても問題なく暮らしていけるとなるとどうでしょうか。
 
おそらく多くの人は、「食べることができないなんて、生きる楽しみが減るのと同じだ。やはり美味しいものをずっと食べていきたい」と言うでしょう。
それは当たり前のことかもしれません。
“食欲”というように、食べることは人間の基本的な欲だからです。
しかも、人間の食事はエサではなく、“料理”としてできるだけ美味しく食べることが、その本能を加速させます。
 
 
さて、では、この映画はどうでしょうか。
先日渋谷の超ミニシアター、アップリンクというビルの一室でみたドキュメンタリー映画です。
タイトルは『不食の時代』といいます。
 
 
ガンや筋ジストロフィーなど、治る見込みのない病気を抱えた患者たちが、すがる思いでたどり着いたのが甲田光男という医者が行っていた“甲田療法”という治療法です。それが一種の断食療法なのです。
 
こういうと、「ああ、よくある民間療法ね」と怪訝な顔をする人も多いでしょうし、私もそういう気持ちがどこかにありました。
こういうときに“奇跡”とか“常識を越えた”といったフレーズがつくと、さらにいかがわしさが募ります。
 
 
ただ、この映画の主人公というか、メインの元患者が
 
1日青汁1杯で15年間生きてきた」
 
となると、「えええ」となります。
ホントかよと耳を疑います。
 
 
そこで私は映画を観に行くことにしたのです。
ただ興味本位ではなく、昔からの疑問と最近の自分の体調の変化もあったからです。
それを確かめるヒントになるのではないかという思いがあったのです。
 
 
昔からの疑問というのはこうです。
何年か前に比叡山延暦寺に取材に行ったことがあります。
比叡山は修行の山です。天台宗の本山ですが、お山は全国からの修行をめざす若い僧侶から、10年以上下山せず、厳しい修行を続ける高僧もいます。
あの「千日回峰行」というそれは過酷な修行の場といえばおわかりかもしれません。
 
千日回峰を達成した僧は、阿闍梨(あじゃり)とよばれますが、彼らほどではなくても若い修行僧たちの食事はじつに質素です。
もちろん精進料理ですが、その品数も少なく、たしか比叡山で聞いたところによると11000kcalもいかないというのです。
 
今の西洋医学では成人男子がふつうの生活を送るには12000kcalは必要だといわれますので、これは栄養学的にはかなり足りない数値になるのです。
 
なぜ彼らは大丈夫なのかと、指導する僧に問うてみたところ、よくわかりませんが精神的なものではないかと思いますという答えでした。
 
たしかに修行は一種のトランス状態なのかもしれません。太った修行僧はいませんが、それでも何年もそういった生活が続けられるのは不思議でした。
科学的には証明されませんが、ただこれは例外だということに自分の中ではしました。
 
 
 
次に最近の自分の体調と食欲なのですが、1日2食でも平気になってきたのです。
ただ習慣がありますので、朝昼晩と食べてきましたが、ちょっと忙しいときに昼を抜いたりしても、とくに空腹にならないのです。
 
そして、たまたま夕食をぬいたことがあったのですが、そのときも腹が減ってしかたないということにもならず、朝を迎えました。するとかえって朝の体の調子がいい。軽い感じがするのです。
 
あれ、これってどういうことかなあ、と不思議でした。
まず歳のせいと思いましたが、食欲がなくなっているわけではないのです。食べれば食べられますし、間食も夜食も食べることがあります。
 
ただ、食べなくても大丈夫という状態ができてきたのです。
 
 
なんで?
 
あとは思い当たるのはヨガです。
しかし、私のやっている程度のものと密教の修行ではあまりにも違います^^;
 
 
さて、そんな個人的な疑問を解くカギがもしかすると、この映画にあるのではないかということがモチベーションです。
 
 
この映画は内容的には興味深いものでした。
患者の多くは重病であり、長年いろいろな療法をためしてきたけど治らなかったひとばかりです。そういった人へのインタビューが中心ですが、中には医者や体育学の教授もいたりするので、専門的な話も出てきます。
 
ただ、肝心の甲田先生という人は何年か前に亡くなっているので、本人は登場しません。
インタビューの映像もないので、写真と再現ドラマで一部補っています。
 
 
さて主人公の女性は今は鍼灸師として開業しています。

「脊髄小脳変性症」という難病に侵されていて、治療もできず、どうしようもない状態だったらしいのです。

自分でつくる青汁を1日1杯飲むのが食事のすべてです。
あとは家でできる簡単な体操です。
 
しかし彼女は小柄ですが、太ってた^^;
 
どういうことでしょうか? 
隠れてポテトチップスを食べてんじゃないかと疑いましたが、肌艶はたしかにきれいでいかにも健康そうなのです。
 
 
その答えはどうやらこうなのです。
この甲田メソッドという治療法は、1、2か月入院して専門的な断食を行うのですが、食事は生菜食という食べかたをします。
野菜類を生で食べるのが基本ということで、青汁もそうなります。
 
これを続けると人間の体は細胞が変化していくというのです。
わかりやすくいえば、消化器官が草食動物のようになる。
ホントの草食系です。
 
たしかに草食動物なら生で野菜類を食べ、十分に生きています。
火もとおさなくてもお腹はこわさない。
 
雑食・肉食では耐えられない低カロリーでも、体質が草食であれば問題にならないというのです。
そしてそういった体が、病気のもとになる毒素を排出するか消すということになるようです。
 
 
甲田光男という医師自身も若い時は大食漢で、このままでは長生きできないといわれたそうで、試行錯誤のうえでこの断食療法を身に付けたそうです。
そんな彼は、とにかく、今の人間は食べすぎだというのです。
 
菜食中心なら小食でかまわない。
しかも体は楽になり、病気はよくなると。
 
 
いってみれば、その生体実験がこの療法で、その記録がこの映画でもあるわけです。
 
ただし、映画としては全然だめです。
ドキュメンタリーとしても、そこらのテレビのものより落ちます。
素人が作ったのではないかと思うほど、ぎくしゃくしているうえ、なにやら新興宗教の勧誘ビデオのようなナレーションやイメージ映像がながれます。
再現ドラマが山田まりや主演で挿入されますが、これがまた中途半端で、なんだか高校生の映画サークルがつくったんじゃないかというくらいの演出です。
つまり、映画としてはインタビューの部分のみが意味があるのです。
 
わずか50〜60人くらいしか入れないミニシアターでしたが、これはもちろん映画ファンではなく、その内容を求めてきた人が観客のほとんどでしょう。
 
 
まあ、そういった映画的なできはともかく、おそらく今健康な人は、「すごいね、でも俺は食べるもんね、青汁飲んで長生きしてもつまんないもんね」と思うのでしょうね。
ただ、ほんとに病気で苦しんでいる人や家族がそうだったら、とも思います。
 
インタビューを受けていた人もいみじくも言っていました。
これがちょっとの変化だったら、こんな大変なことは続けませんよ。まったく変わったから驚いたのですと。
この人は過去にガンを宣告された人でした。
 
 
私はこの映画は、すごくためになりました。
これまでの疑問が少しわかり、人間の体の強さ面白さも知り、なにより病気や健康への道しるべが見えた気がしたからです。
 
玄米を食べ続けてきたせいもあるかもしれませんが、どうやら人間の体は、生きる本能として、その人をなんとか健康な方へもっていこうとしている気がします。
これまで、迷信とか信仰とか奇跡といっていたことが、今の時代はそれがすこしずつ科学で証明されてきているのでしょう。
 
 
「腹八分目」という言葉はまさにそれを指していますし、昔の日本人の食はじつに理にかなっていたということです。
 
 
 

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「一日青汁1杯で15年生きてきた」に
コメントの言葉が見つかりません。

さむさらさんの体調の変化って
健康な方への変化だったのですね?
よかった〜。

玄米をあがることといい、ヨガといい
ご自分に厳しいさむさらさんは
誰が見ても「カッコいい」ですよ。

私もせめて「腹七分目」目指してがんばりましょう。

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2010/10/22(金) 午前 9:21 [ るー ] 返信する

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