“わが谷は緑なりき”〜私の映画ノート

原発のない、戦争のない世界に。そして「縮小社会」に向かう覚悟を。

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ベティ・デイヴィスジョーン・クロフォード。二大女優の共演。この時二人はそれぞれ54歳と57歳。      
二人がワーナーブラザーズの撮影所に女王として君臨していた時期の作品です。
 
傑出した才能と気性の激しさで知られた二人を“御する”監督は製作途中でこう語ったそう、
「私は自分が映画の製作監督をしているのか、タイトルマッチのレフェリーをしようとしているのか
分からなくなった。」      
                
               イメージ 1
 
1963年、アメリカ映画。 監督・製作:ロバート・アルドリッチ、原作:ヘンリー・ファレル、脚本:ルーカス・ヘラー。出演:ベティ・デイヴィス、ジョーン・クロフォード、アンナ・リー、ヴィクター・ブオノ、メイディー・ノーマン。 
 
6歳の名子役、ジェーン・ハドスン(ベティ・デイヴィス)は、ベビイ・ジェーンの芸名で稼ぎ、大きな人気を博しています。姉のブランチ(ジョーン・クローフォード)も同業ですが、妹のような華やかさも芸も身につけてはいません。親の期待も妹の方に多く注がれていました。
 
ところが数年後、姉妹の立場は逆転します。映画界の中で魅力を発揮して売れっ子となったのは姉の方。「大根役者」の妹は撮影所の厄介者となります。
 
そんなある日「事件(事故)」は起こります。二人の乗っていた車が事故を起こすのです。
それによって、姉は足が不自由になり車椅子生活を送ることになります。  
 
再び関係は逆転して、姉は介助の全てを妹に依存しなければならなくなります。
近所との接触もほとんどなく邸宅に暮らす二人。妹は執拗で陰湿ないじめを姉に向かって行い、それまでの鬱憤を晴らそうとします。

その攻防は緊迫感を伴い、狂気を感じさせる妹の振る舞いに恐怖感が募りました。見る側としては「何とか姉を助け出したい…」そういう思いがずっと続きます。
そんな妹であっても、姉は「対立関係」を作ろうとはしません。どんな仕打ちをされようとも、僅かながら妹に対する憐憫の情が感じられ、いたわっているようにも思える時があるのです。
「何故だろう…」「妹に世話の全てを依存しているから…?」
 
その理由は、最後の姉の告白で明らかになります。
 
老醜を感じさせる、一貫して毒々しい表情を見せ続けたベティに対して、ジョンは落ち着いた知的な表情を常に浮かべていました。
そのベティの表情が、明るく美しく輝く瞬間があります。
 
それは姉の告白を受けて、事の真相を知り、抑圧された状態から解放されて、二人分のアイスクリームを浜辺で買い求めるシーン。「醜」から一気に「美」さえ感じるものに変わっていました。
 
ほとんどが密室での姉と妹の対話でしたが、表情の変化が素晴らしく、細かな心理描写と共に非常に楽しめた作品でした。
「同じ世界でトップを目指そうとした姉妹の悲劇」。二大女優の名演、素晴らしかったです。
 


 ベティ・デイビスが“銀幕の内側”について語った一言を最後に。

 「確執はいつも男優と女優の間で起こるもので女優同士の間ではほとんどないの。
   女は同性の間に確執を生むほどバカじゃないって事ね」                     (Jan.12th.2010)

閉じる コメント(20)

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カルトとかホラーとかいう言葉で語られることもある作品ですね。よく聞くタイトルですが実はまだ見たことがありません。レンタル店に以前置いてありましたが、いつの間にか無くなっていました。

2011/1/12(水) 午前 5:49 ヒッチさん

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ヒッチさん、「カルト」とか「ホラー」というジャンルになるのですね。
何の予備知識もなく見ました。
もし、そんな「区分」の中にある作品と聞かされていれば、
多分見なかったでしょう。

確かに「恐怖」は存在していましたが、私には「名声」「成功するということ」「きょうだいの関係」「人生の浮沈」などなど、様々な事を考えさせた映画でした。

そして何と言っても鬼気迫るベティ・デイビスの熱演。
対照的に柔らかな表情で静かな対応をするジョン・クロフォードとの対比が見事でした。
とても見応えある作品でした。

2011/1/12(水) 午前 8:43 alf s mom

解説を読んで、観てみたいと思いました。

素敵な解説です。

2011/1/12(水) 午前 10:51 電脳写真工房

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タイトルは聞いたことがあったのですが未見です
内容的にも映画ファンにはおもしろそ〜ですね
ハリウッドが舞台なんですかね・・・
是非みたいです

2011/1/12(水) 午後 0:50 [ - ]

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爺っちゃ、読んで下さって有難うございます。
夜中に書いてupしたあと、朝になってチェックすると
誤字や納得行かない表現があったりして、必ず修正しなければなりません。
「一回」で完璧な文章が出来ればな…といつも苦しみながら書いています。
とても褒められる文章ではありませんが、爺っちゃのあたたかいメッセージを励みに、
ガンバリマス!

2011/1/12(水) 午後 6:11 alf s mom

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マカロンさん、「真っ白」な状態で見ましたので
余計に楽しめました。
舞台は、ハリウッド。(劇中で上映されていた映画などから)
ストーリーのメインとなるのは、二人が暮らす邸宅。
そこで繰り広げられる姉妹の攻防戦は壮絶でした。

2011/1/12(水) 午後 6:24 alf s mom

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alfmomさん、こんばんは。
初めて知る映画と女優さんです。
意味が深い映画の様ですね。
くうちゃんも4姉妹、参考の為に観てみたいです。
ぽち!

2011/1/12(水) 午後 11:48 [ くうちゃん ]

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タイトルだけは知っていましたが、たぶん観てないし、前に観ても良く分からなかったと思います。今は非常に興味があります。解説の効果でもあるかもしれませんが観たいリストに入れておきます。

2011/1/13(木) 午前 5:04 ドンティー

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くうちゃんは4姉妹だったのですね。
時々記事に出てくる妹さんや姪御さんのお話を読んでいると
いい関係を作られているのがよく分かります。

この映画は恐怖感をかき立てる映画ではありますが、
姉妹の「悲劇」の映画です。希望は皆無です…

ポチ、有難うございました。

2011/1/13(木) 午前 11:12 alf s mom

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ドンティさん、タイトルは英語を訳しただけなのですが、
何故かとても印象に残りますよね。
私もタイトルだけを知っていて、偶々手に取った作品でした。

女優魂を感じさせる、二人の熱演が見事です。

2011/1/13(木) 午前 11:14 alf s mom

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こんばんは〜この映画はまったく記憶にありません^^;

alfmomさんの映画の知識に ポチ ^^

2011/1/13(木) 午後 4:57 tukidate57

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つきだてさん、
私はそんなに映画の知識はありません〜
でも、映画は大好きです。

ステキな映画ブロガーさんたちのお蔭で、色々なジャンルの作品に出わせて頂き、
幸せな日々です♪
ポチ、有難うございました。

2011/1/13(木) 午後 7:12 alf s mom

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「Happy birth day」有り難うございました。下手糞な絵を描いています。機会があればお立ち寄りください。

2011/1/14(金) 午後 4:11 [ あまぎやま ]

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あまぎやまさん、わざわざお訪ね下さって
有難うございました。
色々に繋がりが広がっていくこのネットの世界は
不思議で、面白い所です。

絵は見るのも描くのも大好き。
あまぎやまさんのブログ、お訪ねしますね。

2011/1/14(金) 午後 6:24 alf s mom

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これは日曜洋画劇場で何度か見ています。ヒッチコック作品と思っていましたが、違っていましたね。タイトルがまたそそられます。「ベティ・デーヴィスの瞳」という80年代にヒットした歌がありますが、その歌を聴くたびに思い出すのがこの作品です。

2011/1/16(日) 午前 9:51 [ トンチー ]

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ブージャンさん、二大女優の演技に魅了されました。
特にベティ・デイビスの「醜さ」を全面に出した演技、
哀れを誘いました。
日曜洋画劇場で放映されていたのですね。私は珍しく見逃していたようです。
「ベティ・デーヴィスの瞳」、そんな歌があるのですね。
聞いてみようと思います。

2011/1/16(日) 午前 10:50 alf s mom

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初めてきくタイトルでした。

何だか、コワイ内容ですね。ちょっと、コワイものみたさで観たいような気もします。最後の2行に、妙に納得しました。

2011/1/18(火) 午後 0:44 [ datechibu ]

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datechibuさん、二大女優の火花が飛ぶような熱演に圧倒されます。
単なる「ホラー映画」ではないところが
この映画の素晴らしさ。

ベティ・デイビスの言葉、大女優ならではです。
機会があれば是非!

2011/1/18(火) 午後 8:50 alf s mom

「醜」から一気に「美」さえ感じるものに...
あの浜辺でお互い解き放たれたんですね〜
往年の2大スター女優を見れるだけでも値打ちありました。
記事の最後の言葉は、特典映像で語ってましたが当時の資料によればまるでこの映画さながらの関係だった模様であります(笑)
クロフォードの旦那(俳優のフランチョット・トーン)をベティが寝盗ったのが決定打とも言われます。TBしますね〜♪

2011/1/21(金) 午後 11:00 pony

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ポニーさん、クロフォードとベティは夫を巡って
そういう関係だったのですね。
それでもこういう映画に両者とも出演できると言うのが凄いなと思います。
そんな「背景」も滲ませた本作、
凄まじい作品でした。
TB有難うございます。

2011/1/21(金) 午後 11:56 alf s mom

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