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仕事の帰り、denkikanで、気になっていた映画を見てきました。
平日の夕方。上映されているのは地味なドキュメンタリー。それでも、20人近くの鑑賞者がいました。 私は、ある場面から、涙が溢れて止まらなくなりました。 私の周りの人たちからも、鼻を啜る音が聞こえてきました。 映画が終わってからも、お客さんは中々席を立とうとされませんでした。 この映画を上映してくれたdenkikanに、私は心から感謝しました。 制作は琉球朝日放送、監督の三上 智恵(1964年〜 )氏は、琉球朝日放送 のアナウンサー、映画監督。 日本国内の米軍基地専用施設の74%が密集する沖縄。本作は新型輸送機オスプレイ配備や、ヘリパッド建設に反対する沖縄県東村・高江の住民たちの姿を追ったドキュメンタリーです。 高江は、約160人が暮らすヤンバルの小さな集落。この集落をかこむように米軍のヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)を6つ作る工事が、始まっています。高江は米軍海兵隊のジャングル戦闘訓練センターの真横にあります。米軍ヘリが長く低空飛行する高江。新型機オスプレイが飛んだら、人が住めなくなる!そう考えた高江住民は、「自分の家で普通に暮らすため」に2007年の7月から工事現場の入り口で、座り込みを始めました。 その中心メンバーの一人、安次嶺現達さん(ゲンさん)は、4年前、国に通行妨害で訴えられました。 被告の中には、ゲンさんの娘さん(当時7歳)も入っていました。その場で座り込んではいなかったにも拘らず。 “SLAPP(Strategic Lawsuit Against Public Participation)裁判”と呼ばれるその裁判は、力を持つ企業や自治体が、声を上げた個人を弾圧、恫喝するために訴えることを指し、アメリカでは多くの州で禁じられています。 しかし、日本にその概念は存在しません。 こんな“圧力”がかけられたら、反対運動は萎縮します。 ゲンさんは言います。「裁判は力の弱いものの為にあるものだと思っていた」と。 多くの支援者に支えられて、ゲンさんは裁判で勝利しますが、仲間の一人の裁判は継続される事になります。 映画のオープニングでは、ゲンさんの6人の子ども達が、自然溢れる美しい青空の下、裸足で畑や小川を遊び回る場面が映し出されます。そんな自然の遊び場近くにオスプレイ発着の為のヘリパッド建設計画が進みます。 映画の中で、それまで私が全く知らなかったことが映し出された時、私は沖縄の人々の命の尊厳を冒涜するようなその行為に、涙が止まらなくなりました。それは、高江地区に1960年代(ベトナム戦争時)に建設された“ベトナム村”のこと。 ベトナム風の民家を作り、ベトナム風の衣服を着用させられた高江地区の住民は、アメリカ軍の戦闘を想定した演習(農村に潜むゲリラ兵士発見の訓練)のために協力させられていたのでした。哀しくてなりませんでした。 日本を守る為に、抑止力を発揮する為に…。米軍が駐留するのはそのためと仕方なく思っていましたが、 アメリカが行う戦争準備と訓練の為の場所でしかなかった沖縄。ここは植民地…? 今でもまだ「戦後」を引きずり続けねばならない沖縄。なぜこの地の「戦後」は終わらないのでしょう。 2012年6月26日、沖縄県議会がオスプレイ配備計画撤回を求める抗議決議を全会一致で可決すると、9月9日の県民大会には10万人もの人々が集結します。しかしその直後、政府は“オスプレイ配備”を沖縄県に通達。怒りを爆発させた県民は9月29日、強硬配備前夜、普天間基地ゲート前に座り込み、22日間完全封鎖します。 強制排除に乗り出した警察と県民の激しい衝突。排除されようとする女性が警官隊に言います。 「なぜウクナンチュー同士が、こんないがみ合いをしなければならないのか」と。 座り込んだ人々と同じ気持ちの警官もきっといるはずだと、思わせる場面でした。 沖縄の複雑な思い。沖縄の人々の心を分断して、負わせてしまった心の深い傷… 土地を奪われ、海を奪われ…沖縄の人々はいつまで闘い続けなければならないのでしょう。 http://www.youtube.com/watch?v=CkJYUn-i2Lo 米軍のジャングル訓練場に囲まれた高江集落の上空を我が物顔で飛び回るヘリ。 「自分たちは標的なのか」と憤る住民たち。このタイトルはその住民たちの思いをそのまま表したものです。 |
ドキュメンタリー
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警察と沖縄の人の争いの後ろで、米兵がにやにや笑っているシーンがあり、憤慨しました。
ベトナム村の件は、自分も全く知りませんでした。その当時と現在、ずっと沖縄が押し付けられてきたもの、押し付けて知らんぷりしてた自分自身にも腹がたちました。多くのかたに見てほしい作品です。
不完全ながら、TBさせていただきますね。
2014/1/25(土) 午後 4:16 [ datechibu ]
仲井真知事の辺野古埋め立て承認後の名護市長選挙。
稲嶺さんの圧勝で、市長権限の行使を行い建設を阻止する構えですが、東京も深刻です。
頭上には毎日のように低空で米軍機が飛行し、横田基地にもオスプレイを配備する動き。
世界は丸腰では、いられないのかとがっかりする。
資本主義という法に守られた経済支配は、なんら武力による過去の植民地時代と変わらないのではと感じることも。
沖縄県内でも日米安保や憲法9条への思いは二分するのでしょうが、多くの人の話を聞いてみたい。
世界中の1%のためにこの欲張り戦争はいつまでつづくのか?
アメリカからの搾取をつづけ、国民を守るより国を維持するシステムを守ることの方が重要なのか?
中国の脅威にさらされながらも僕たちは勇気ある決断をしなければならないのだと感じています。
2014/1/25(土) 午後 5:31 [ Shintaro ]
alf’s mom様、、こんばんは♪
標的の村、他の方のブログなどで、断片的に知ってましたが
それが、映画のタイトルでも有るとは知りませんでした。
momさんにうかがっただけでも、ベトナムの家を模し……
涙を禁じ得ません。
この村の写真を撮っていらっしゃる森住卓さんが、原発事故後の
フクシマに、調査取材にいらして、私たちの処でも講演をして
下さいました。高江の応援カレンダー、この題で私も記事を
書きました。カレンダーを買うのが遠くの私たちに出来る応援
になります。政府が、村、沖縄を見捨てていることが最も顕わに
なっている例ですね。もっともっと内地の私たちが広める
べきでしょうね。
denkikanさんて、良い映画を掛けて下さいましたね。
ご紹介ありがとうございました!
辺野古の沖の調査を始めるという、与党、
「ジュゴンの海でもありますよ、良いのですか?」とケネディさんに
言いたいです!
2014/1/25(土) 午後 9:05 [ 野ばらん ]
こんばんは。
この映画はまったく知りませんでした。もちろん未見です。それにしても
「ベトナム村」とはすごいですね。初めて聞く話です。こういう映画
を丁寧に撮っている女性がいるんですね。
2014/1/25(土) 午後 9:15 [ hisa24 ]
この映画は、意見を言うことを「批判する」と言い、「あの人たちのように批判はしたくないのよね」と言う、善良(無責任)な市民でいることに満足している人たちに見て欲しいと強く思います!! いつも良い紹介をありがというございます。
2014/1/25(土) 午後 11:07
今日のニュースの中の一場面に、沖縄の幼稚園で遊ぶ子供の姿が映し出されていました。
直ぐ上空を米軍の飛行機が通過したのですが、子供たちは遊ぶ手を止めることなく過ごしています。
ニュースの内容など何処かに飛んでしまい、
とても違和感を覚えたショックな映像でした。
2014/1/26(日) 午前 10:11
tosboeさん、
三上監督のこと、ご存知だったのですね。
沖縄出身の方だと思っていたのですが、東京出身で、
アナウンサー業は毎日放送からスタートされていたのですね。
本作、本当に色々な事を考えさせてもらいました。
ベトナム村の存在。そういう時代を許していた日本人、日本政府…
たまらない気持ちになりました。
「多くの人にこの映画を観てもらって、沖縄のことを考えてもらいたい」。
私も心からそう思います。
2014/1/26(日) 午後 7:52
りんごさん、
国策への抵抗。「命がけ」の闘いです。
でも、そこに、"よそ者”が近づき難い悲壮感は殆ど感じられません。
このドキュメンタリーは、高江の方々の思いを受け留め、
一緒に「座り込み」、一緒に語り合いたい思いにさせました。
誰のための、何のための沖縄「政策」なのか、
映画の間中、ずっと考え続けていました。
きっとどこかで出合う機会があると思います。
丁寧に読んでくださって、有難うございます。
2014/1/26(日) 午後 8:08
datechibuさん、
この映画、ご覧になっていたのですね。
その米兵の場面、私も印象に残っています。
そして、60年代の沖縄の「ベトナム村」。衝撃でした。
こんな状態を沖縄に押し付けていた私たち。そしてそれを許していた政府。
日本の中にアメリカの「意志」に支配された所が今も存在する…
現況を正確に把握し、今後どうすべきなのか、みんなで考えるべき問題なのだと
改めて思いました。
TB、有難うございます。
datechibuさんのレヴューは、テーマに繋がる事が、簡潔に述べられ、
いつも的確な観点からの感想が述べられており、私は色々なことを教えられています。
2014/1/26(日) 午後 8:18
alfmomさん、こんばんは。
素晴らしい沖縄が悲しい歴史でいっぱいなのは悲しいです。
沖縄が何をしたの、と思います。
バカンス気分で旅行には行けない場所です。
ナイスは昨日押しました。
2014/1/26(日) 午後 8:52
shintaroさん、
名護市長選挙から二日後、国は沿岸部の埋め立て工事に関連する入札公告を実施しました。
民意など受け留めないという政府の意思表示。
何のための地方選挙だろうと思います。
東京も深刻。そうなのですね…
「資本主義という法に守られた経済支配は、武力による過去の植民地時代と
何ら変わらないのではと感じることも」。仰るとおりです。
戦後68年間の変わらぬアメリカの差別的処遇。
一体いつになったら、関係が対等になるのだろうと思います。
「勇気ある決断」。私も国に行って欲しいと思っています。
2014/1/26(日) 午後 9:22
敗戦により沖縄は占領軍に基地の提供を強制され
いらい、今日まで続いています、
これは異常なことであると、思いますね。
アメリカの基地がいまだにあると言うことじたい
異常なことだと、思っております。
なのに
新しい基地を日本の資金で造り
古くなった基地の返還を求めようとする
政府は国の誇りを失っていると、思いますね、
政府の強がりの裏に
見え隠れする アメリカ至上主義は
国を滅ぼすかも、
心配です。
2014/1/26(日) 午後 10:12
野ばらんさん、
「標的の村」と言う言葉は聞いておられたのですね。
60年代、高江に一時的に作られた「ベトナム村」のこと。
私の書いた短い文章から、高江の人々の事を思い、
私と気持ちを共有してくださって、本当に嬉しく思います。
森永さんの高江カレンダーのこと、記事にされていましたね。
森永さんの事は、福島在住のdatechibuさんのブログで知りました。
高江のヘリパッドのことを知ったのは、爺っちゃさんの記事でした。
ここに書くことで、色々な人と繋がっていくことを実感しています。
東京から遠距離である事、住民が少ない事。情報が伝わりにくい事。
そういうことをいいことに、国は様々に非情な政策を押し付けてきた事、
今後も押し付けようとしている事を知りました。
万全な体調でなかったけれど、見に行って、本当に良かったと思いました。
野ばらんさんが書かれた、ケネディさんへの言葉。
私も同じ事を尋ねたいです。
2014/1/27(月) 午後 1:17
hisaさん、
丁寧に読んでくださって、有難うございます。
様々な事実を知り、それを知らなかったことを悔い、
高江住民が訴えてきた様々な不条理と苦悩にきちんと向き合わないまま進められて来た政策に
憤りつつ、涙した一時間半。
心に残ったのは、住民の方々の連帯感と人間としての誇りと温かさ、
家族愛、ふるさとへの愛…
でした。
女性監督ならではの眼差しが、作った映画なのかもしれません。
2014/1/27(月) 午後 1:33
ひびきさん、
仰るとおりです。
意見を表明しなければ、何も変わっては行きません。
為政者の「為すがまま」を許していいはずがありません。
沖縄の方々が訴え、抗議してきたこれまでの事、そしてこれからの事。
これは私たち全ての問題であり、世界の問題でもあるのです。
世界的に著名な有識者や文化人ら29人の、米軍普天間飛行場の辺野古移設計画に反対する声明。本当に心強く思いました。
2014/1/27(月) 午後 1:46
カナパパさん、
私も沖縄の映像を見るとき、米軍機が学校の上空を爆音を上げて低空飛行していても
何ら意識することなく行動を続ける子ども達を見て、こんな状況に「慣れ」させてしまうのは、
許されない事だと思いました。
政治家は、一度家族で、沖縄に居住してその環境を「体感」すべきだと強く思います。
沖縄だけのこの大きな負担。
政府はいつまで続けようとするのだろうと思います。
2014/1/27(月) 午後 1:55
くうちゃん、
仰るとおりです。
「沖縄がなにをしたの」、本当にそう思います。
「バカンス気分ではいけない所」だと私も思います。
唯一の地上戦が行われ、県民の4分の一が命を落とされたところ、
私たちは、まずその事に哀悼の思いを致さなければならない場所だと思います。
子ども達がまだ赤ん坊の頃、一度沖縄を訪ねました。
その時も、その事を強く思いました。
なぜ、「対等」の関係でアメリカ政府と向き合えないのかと思います。
沖縄の米軍基地の固定化。…戦争が終わって68年。いつまでこの状況を続けるのって思います。
ナイス、有難うございます。
2014/1/27(月) 午後 2:04
ヨシさん、
何のための基地なのでしょう…映画を見ながらそう思っていました。
いつの間にか「日米同盟」と言う言葉が当たり前のように使われ始めましたが
一体そんな「同盟」、いつ結んだのって思います。
同盟とは「何らかの利害・目的・思想の一致により個人同士・勢力同士が協力を約束、或いは実際に協力している状態及びその組織」とのこと。
平和憲法を持つ日本と、戦争を繰り返すアメリカとの「思想」が一致しているとは
とても思えません。
どうして思い遣り予算を配分し、地位協定を作ってまで、アメリカに「尽くす」のだろうと思います。
「政府の強がりの裏に
見え隠れする アメリカ至上主義は
国を滅ぼすかも」…現政権の、極度の右よりの姿勢は、本当に不安を募らせます。
2014/1/27(月) 午後 2:17
これは、観に行きたかったけれど、聞こえないから・・と諦めた映画でした。それだけに詳しい解説とご紹介に感謝です。
読んでいるだけでも、悔しく悲しくて涙が出ました。
SLAPP訴訟が存在すること自体、日本は民主主義と個人の人権を守ることに対して、あまりにも遅れていますね。
ゲンさんの言葉「裁判は力の弱いものの為にあるものだと思っていた」ホントにそう思います。
スラップ裁判があっても、司法は国や大企業を諫めなくてはならないはず・・それなのに・?と思うような判決ばかり。これは日本が三権分立していない何よりの証拠です。
高江地区の住民が、ベトナム戦争時に、アメリカ軍の戦闘演習のために協力させられていたことも全く知りませんでした。政府はアメリカに抗議もしなかったのですね。
今も、沖縄の人達の意志と人権を踏みにじって平然としている安倍政権には怒りがこみ上げてきます。
民主主義とはとても言えないやり方です。これは沖縄だけの問題ではなく日本の民主主義の問題です。それだけに沖縄とつながってほしい・・多くの人に観てほしい映画ですね。
2015/3/1(日) 午前 11:00
> mimiさん、
丁寧に読んで下さって有難うございます。
ここまで差別されて来たのかと、無知だったことへの申し訳なさで涙があふれてきました。
SLAPP訴訟、そういうものが存在することも知りませんでした。
本当に日本の「民主主義」は遅れています。と言うより、最近はそれがそもそも
存在しているのかと思うことが多くなりました。
映画の中で最も衝撃と怒りを覚えたのが、記事にも書いていますが「ベトナム村」の存在でした。
米軍基地が存在する意味。そこから私たちは考える必要があると、真剣に思いました。
他の記事も読んで下さって、ナイスを頂き有難うございました。
2015/3/1(日) 午後 5:12