“わが谷は緑なりき”〜私の映画ノート

原発のない、戦争のない世界に。そして「縮小社会」に向かう覚悟を。

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地獄への道

地獄への道」というタイトルは強烈でした。中学生の頃、TVの洋画劇場で鑑賞。ラストが強い印象を残した映画。ジェシー・ジェームズのことを当時は全く知りませんでしたので、ラストの予想がつかなかったのです。
「西部史に名高いアウトロー、ジェシー・ジェームズの半生を描いた伝記的ウェスタン」、
原題はJesse James

主演のタイロンパワーは強く心に残っているのに、兄役のヘンリー・フォンダの印象が薄かったのが不思議でしたが、再見して、犯行はほとんどが弟によって主導されていた故だと分かりました。

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1939年。監督:ヘンリー・キング、脚本ナナリー・ジョンソン、音楽:ルイス・シルバース。出演:タイロン・パワー、ヘンリー・フォンダ、ナンシー・ケリー、ランドルフ・スコット、ヘンリー・ハル、ブライアン・ドンレビ、ジョン・キャラダイン、スリム・サマービル、J・エドワード・ブロムバーグ、ドナルド・ミーク、ジョン・ラッセル。

南北戦争後、大陸横断鉄道の敷設のために土地を奪われ、母親を殺されたジェームズ兄弟は、復讐のため、列車強盗を繰り返します。そして執拗な追手から逃れるべく彼らは隠れ家にこもります。

ある日、鉄道会社社長の「ジェシーが自首すれば減刑するとの申し出」を手にジェシーの許へと向かった恋人ジェラルダ。愛し合う二人の「明日」のために、それに応じるべくジェラルドと挙式して、ジェシーは、自首します。しかし、既に「ジェシー死刑」の判決が下される手筈が整っていたことを知った兄フランク(H・フォンダ)は仲間と弟奪還に向かいます。

その後は、鉄道への復讐だけでは収まらず、彼らは次第にアウトローとしての道を歩み始めます。

 

大陸横断鉄道建設のために、開拓された農地を僅かな値段で買い取って行く鉄道会社の社員たち。歯向かおうものなら、暴力的手段によってサインを迫ります。そんな場面から始まった本作。現政権の行おうとしている辺野古や原発再稼働のことと重なりました。

そのことが発端となって、鉄道を襲い始めるジェシーの仲間たち。終盤近くまで、鉄道会社は拘束の為の策略を練り、それが対立構図となっていましたが、検索してみると、鉄道にずっと執着していた訳ではなかったよう。

映画の展開とは関係のないところで、アメリカの「銃社会」がどう形成され、今に及んでいるかをぼんやり考えました。いち早く(躊躇なく)「敵に反応」するためには実に便利な道具だ…と。

25歳のタイロンパワー(1914〜1948)、本当に美男子です。
(タイロン・パワー:イギリス生まれの俳優で同名のタイロン・パワー(タイロン・パワー二世)を父に持つ。病弱だった彼の健康のため家族でカリフォルニアに移り、後に子役として母親と舞台に立つようになる)。

監督のヘンリー・キングは、「第七天国」「頭上の敵機」「キリマンジャロの雪」「慕情」「陽はまた昇る」などを制作しています。展開は「俺たちに明日はない」や「明日に向って撃て!」と共通するものがありますが、本作のジェシーは、二本の映画の主人公たちと比べると、いささか犯罪者色が濃い気がしました。


ジェシー・ジェームズ>1847年ミズーリ州生まれ。父親は牧師で裕福だったよう。南北戦争後、ジェシーは窮乏生活の中で、兄フランクやヤンガー兄弟らとともに、犯罪の道へ。彼ら「ジェームズギャング団」は、ミズーリ、、ケンタッキーなど、主に戦争で北部側に立った州の銀行を荒らしまくり、北部資本による鉄道の列車強盗を繰り返します。「南部人の物は奪わない、北部の金持ちから強奪する」ということを口にし、辛酸をなめていた南部人たちの中には、彼らの悪事に拍手喝采を送る者も少なくなかったといわれています。
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Faridaさんのブログにある写真に平和について語っているところがありますね。

あれが、たしか私の記憶では坂本龍一と対談している動画で、ちょっと前に、ここでコメントした

坂本龍一が「日本になにかあれば、命がけで戦う」と突然熱く真剣に言い出す対談だったのです。

ここでBOWIEさん、ほんの一瞬「こいつ何を言ってんだ」と失礼にならないよう驚く表情をします。で、その極端な意見を戻すような形で、あの字幕にあるような、毒にも薬にもならない当たり障りの無い、意見を述べたわけです。


BOWIEに関しては、当方は25年以上考え続けて3日前にも彼の曲を実際歌ったくらい毎日身じかな存在です。
他人の彼の評など全くあてになりません。

彼自身の言葉でさえもあてにならないほどです。

その矛盾に満ちた言葉を、一つ、一本の線にしてまとめ上げるには加藤周一ほどでないと無理な注文です。

その知性を頼りにすると、見えてきました。

それは、詩人というより、「人間」ランボーの生涯とそっくりだぶるといえるのです。

2016/1/13(水) 午後 7:58 Schwangerschaft

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ありとあらゆる、性や世間の常識、その考えつく価値観をすべて疑って行動した冒険者でありました。

しかし、学問に熱心だったわけではない。反戦にも熱心ではない。人種差別は全くなかったが。

チャリティーにはある程度関わったが、チャリティーでは問題解決にはならない、ということに気づかなかったか無視した。

要するに、この当ブログで問題になる話題について、全くといってよいほど、解答を提供しない人物といって間違いないほどです。

2016/1/13(水) 午後 8:16 Schwangerschaft

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> bald manさん
そうなんです。ヘンリー・フォンダは、台詞が少なかったこともあって
本当に霞んでいました。
それ程にタイロン・パワーが輝いていました。

体が弱かったようです。
どんでん返しの傑作「情婦」に出演した翌年に亡くなりました。44歳。
もっと活躍が期待できる年齢でした。

2016/1/13(水) 午後 9:01 alf's mom

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> Faridaさん
記事を読ませて頂いて、「名言集」にたどり着きました。
柔軟な考えに、惹き込まれて読みました。

「戦場のメリークリスマス」では、誰よりも魅力を放っていました。
レヴューを書かれたら、是非読ませて頂こうと思います。

2016/1/13(水) 午後 9:03 alf's mom

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> Schwangerschaftさん
Faridaさんの記事にある写真はそう言う場面なのですね。
BOWIEに関しては、時々ご自分の記事にも書かれていたように思います。

軽々と記事にしていいものかと思いつつ書いた記事。
「矛盾に満ちた言葉を、一つ、一本の線にしてまとめ上げるには加藤周一ほどでないと無理な注文」…それ程に深く複雑な歌詞が書かれていたのですね。
「『人間』ランボーの生涯」とだぶる…
ランボーについても浅い知識しかない私には、重ねることができません…

「学問に熱心だったわけではない。反戦にも熱心ではない」…
「当ブログで問題になる話題について、全くといってよいほど、解答を提供しない人物」であることを
頂いたコメントで示して頂きました。

2016/1/13(水) 午後 9:44 alf's mom

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こんばんは。
39年の映画ですね。これはタイトルは知っていますが未見です。タイロン・パワーが主役だったのですね。ヘンリーフォンダとばかり思っていました。
彼らアウトローたちの物語は何度か映画化されていますね。

2016/1/13(水) 午後 10:14 [ hisa24 ]

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まあ途方もない魅力を放つ人物で、文字通りsuperstarです。70年代の世界の頂点。

ただ歌詞はびっくりするくらい内容がない。もう意識的に内容をなくしている。フランクシナトラが、夜のストレンジャーの最後のフレーズで、「ドゥビドゥビドゥ〜」とやって、いい曲に歌詞なんぞ不要とばかりにやったごとく。

私なんて英語しゃべれなくても、あまりに上手く歌うんで、日本人が真似して英語で歌ってしまうくらい、見事に魅力的にBOWIEは歌う。曲も作る。ライブも凄い。

extraordinary。の魅力をふんだんに供給し、観客を満足させたのがDAVID BOWIEです。

影響力は有形無形絶大で、マイケルジャクソンが整形したのは、superstarは、ボウイのように美男子でなければいけないと思ったからではないかと、私は密かに考えています。

2016/1/13(水) 午後 11:24 Schwangerschaft

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蛇足ながら80年代ロック音楽を振り返って最も輝いていたのはPRINCEです。マイケルジャクソンは3〜4歳子供向けのスーパースターで質で劣る。一見気持ち悪く、愛想が全くなく、背が低くて、無口。変な服装でハイヒール。見ていて吐き気を催す人物(慣れるまで)。

こ〜〜んなのがDAVID BOWIEの本質を見事に与えてくれるのが世の中面白い。

BOWIEからPRINCE.これを継ぐ後輩は今の所全然見当たりません。
extraordinaryなmonsterですから、そうそう出るはずはないんですが。

まあ少なくとも確かなことは、怪物を味わって、驚いて口をあんぐりと開けるのが、BOWIEをある程度知ったことにはなるでしょう。

2016/1/13(水) 午後 11:45 Schwangerschaft

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> hisa24さん
戦前の映画です。
場面のつながりが余り滑らかでないところは、時代を感じさせました。
本作でのヘンリーフォンダは、活躍の場面がとても少なかったです。
完全にタイロン・パワーの映画でした。

アメリカにはこういう「伝説」になったアウトローたちが多いですね。
また映画化も多くされています。

2016/1/14(木) 午前 6:13 alf's mom

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> Schwangerschaftさん
70年代の世界の頂点。そう言う存在の人だと思って「見て」いました。
音としての音楽は聞いたことがあっても「歌詞はびっくりするくらい内容がない」
…そうなのですね。記事を書くに当たり、いくつかの曲の歌詞を読みましたが、「難解」でした。

マイケルジャクソンの変貌、確かにそうなのかもしれません。
Princeのことは名前くらいしか知りません。札束さんの記事で何度かお目にかかってはいますが。

「怪物を味わって、驚いて口をあんぐりと開けるのが、BOWIEをある程度知ったことにはなるでしょう」…ボウイのことを端的に書いて下さって
理解が「深まり」ました。

2016/1/14(木) 午前 6:36 alf's mom

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我々はもうすでに中川昭一というアル中患者の醜態を目にし耳にし、薬による快楽主義者の事故や犯罪に今もさらされているわけです。

更に吾妻ひでお「失踪日記」で、アル中患者の中身を疑似体験できたわけです。

あまりにも有名ですが、BOWIEの70年代の全盛期、特に1973〜75年は、凄まじくコカインを消費して、何度もoverdoseで死にかけたのです。コカインの重度の中毒患者でもありました。しかし!!

骨と皮だけになっても驚くべきことにその品格と優雅さ魅力は失われずアルバム作りとステージを休むことがなかった。途中で倒れて中断したことはあったが、「失踪」も「腹が痛くて全て投げ出して逃亡」することもなかった。

酒よりも遥かにキツイといわれる、コカインの重度の中毒患者でありながら、入院することもなく、作品群を作り続けたのである。

69まで寿命が延びたのは薬を断つことにも成功した証拠です。

2016/1/14(木) 午後 7:07 Schwangerschaft

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森元首相のドラ息子のように薬で意識不明になってコンビニに車で突っ込んで事故を起こしたり、そのまま中毒が進行して40で死ぬこともなかった。

まったくこの点においても普通じゃなかった。怪物でした。あの優しそうな外見にもかかわらず。。。

2016/1/14(木) 午後 7:08 Schwangerschaft

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nice

2016/1/14(木) 午後 9:06 1082001(紫音)

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> 1082001(紫音)さん
ナイス有難うございます。

2016/1/14(木) 午後 10:04 alf's mom

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> Schwangerschaftさん
吾妻ひでお「失踪日記」はかなり前に読みました。
詳細は覚えていませんが、凄まじい内容が淡々と描かれていて
そういう人を受けとめる家族も凄いと思った記憶があります。

ボウイはコカインの重度中毒患者だったのですね。
そうだったんだろうな、と納得できます。

森元首相の息子は、そう言う最期を遂げていたのですね。
ボウイの怪物ぶりがよく分かりました。全てが彼の魅力です。

2016/1/14(木) 午後 11:37 alf's mom

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再び蛇足ながら、1984年、PRINCEの人気が大爆発した時、その通り名は、PRINCE and the REVOLUTIONでした。プリンスのバンド名が「革命」でした。確かに音楽的に、商業音楽界に大激震で、「革命」でした。全然滑稽な名前ではありませんでした。

しかし、「音楽的に」革命的衝撃を受け手に与えると当人も知っていたでしょうが、全作品の歌詞から浮かび出てくる「革命」は、世の中の価値観に挑戦している革命です。特に軍事と銃ですね。

近頃、starwarsが華やかに宣伝され、大盛況ですが、主人公ルークが属するのは正義の「反乱軍」と訳されていたはずでした。

ところが、宣伝をかねてテレビ放送された映画では、「反乱軍」が「同盟軍」へと変更されています。原語はrebellionです。「同盟」なんてどこからも出てこない。

反乱、革命。70年前、いや100年以上前から、この言葉に為政者は神経を尖らせてきました。革命記念日を「パリ祭」とした如く

阿部とその仲間たちも大嫌いでしょう。その圧力はここまできた。

2016/1/17(日) 午前 0:14 Schwangerschaft

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一応wikiで今確認したら

The Alliance to Restore the Republic (commonly known as the Rebel Alliance, and, informally, as the Rebellion) is an interstellar faction of the fictional universe of Star Wars.

とあり、まあ一応、大義名分は保っていますね。ま、変更されたのは事実です。作中で声に出して出てくるのは、正式名ではありません。

2016/1/17(日) 午前 0:29 Schwangerschaft

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> Schwangerschaftさん
Princeことは、何度かきじにされていましたね。
ただ英語での歌詞しか書いてありませんでしたので、気力が湧かず
内容までしっかり読みこんではいませんでした。

>全作品の歌詞から浮かび出てくる「革命」は、世の中の価値観に挑戦している革命
…いつか訳詩ではなく原文をしっかり読んで見ようと思います。

「スターウォーズ」の訳語まで変更されていたとは…
どこまで「洗脳」力を張り巡らせようとしているのか。空恐ろしいです。

2016/1/17(日) 午後 0:38 alf's mom

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princeの歌詞を日本語に訳そうとしたのですが、どうもうまくいかないし、分からない所もあって原文のみになってしまったのが、真相です。

まあ基本は音楽家ですので、音楽を知らないで歌詞だけ読むのは辛くて重い行いですので、止めたほうが良いと思います。

その音楽をちょっと聞いて、気に入って興味を持ったら原文を読むのが自然だと思います。

まあPRINCEのsuperstar以上の評価さえされる所以は、老若男女音楽に興味あるなし関わらず、とても楽しめる音楽を作ったことです。素人も玄人も唸らせて満足させる凄さがあります。全然普通じゃない凄く良い曲を作る怪物です。全員が全員そう思うかは別として。

それを感じとれたら歌詞を読む作業は楽な娯楽と化すと思います。

まあ良すぎて聞き耽ってしまうような麻薬みたいな面さえあるので、手を出さない選択もあります(笑)。

2016/1/17(日) 午後 8:11 Schwangerschaft

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> Schwangerschaftさん
英語の歌詞を訳すのは本当に難しいと思っていました。
とっても分かりやすいものもたまにはありますが、
何を言わんとしているのか訳しながら悩むものも多くあります。

「歌詞だけ読むのは辛くて重い行いですので、止めたほうが良いと思います」
…アドバイスに従います。
凄く良い曲を作る怪物。…そうなのですね。youtubeでちょっと聞いてみます。

2016/1/17(日) 午後 11:18 alf's mom


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