“わが谷は緑なりき”〜私の映画ノート

原発のない、戦争のない世界に。そして「縮小社会」に向かう覚悟を。

外国映画

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高校の時、スティーブ・マックインの「栄光のル・マン(71)」を見たのですが(マックインのファンでしたので)、カーレースが中心のセミドキュメンタリー作品、私には全く「合わない」映画でした。車酔い気分になり、途中で帰りたくなったのですが、お金を払ったのだからと最後まで鑑賞。でも、内容はほとんど記憶に残っていません。

この映画はfpdさんがカーレース映画ではあるけれど、「友情物語」との記事を読み、鑑賞しました。
スリリングなカーレースシーン、本当に迫力ある素晴らしい映像でした。原題は「Rush」。

F1の世界で宿命のライバルとして激しく競い合った対照的な2人の伝説的レーサー、ジェームズ・ハントニキ・ラウダの死闘の軌跡を映画化した伝記ドラマです。

 
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2014年、アメリカ・ドイツ・イギリス監督:ロン・ハワード、脚本:ピーター・モーガン、撮影:アンソニー・ドッド・マントル、音楽:ハンス・ジマー。出演:クリス・ヘムズワース、ダニエル・ブリュール、オリヴィア・ワイルド、アレクサンドラ・マリア・ララ、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、クリスチャン・マッケイ、デヴィッド・コールダー。  


レース運びに関しても、性格的にも正反対に見えるライバルレーサー二人。一人は「フェラーリに乗る沈着冷静で隙のないレース運びをするニキ・ラウダ(ダニエル・ブリュール)、もう一人はマクラーレンに乗る奔放な性格の天才型のジェームズ・ハント(クリス・ヘムズワース)。


トップレーサーである二人が顔を合わせた時の会話は実にドライ。本当は恐らく相手に敬意を抱きつつも、それを言葉にすることは全くない関係。二人は77年のチャンピオンをかけて壮絶な戦いを続けていました。前年チャンピオンのラウダはトップを疾走していましたが、ドイツ・ニュルブルクのレース中にコントロールを失い壮絶な事故を起こします。

大怪我、大やけどを負った彼。誰もが再起不能と考えたニキの病状。しかし彼は、6週間でレースに復帰。ドライビングテクニックを見事に取り戻します。

ニキのけがの回復を心から願っていたライバルのハント、それを言葉にすることはほとんどないまま、チャンピオンシップをかけて、その後も二人は激しいデッドヒートの戦いを続けていく事になります。そして迎えたラスト。試合後の二人はそれぞれに人生の「第二」の選択をします…。



コンマ数秒を争うレース。猛スピードで駆けるマシーン。レーサーの素晴らしい判断力、一瞬の気のゆるみも許されない緊張、その集中力、精神力を、映像からしっかり受け取りました。

そんなレースの最中に起こった操縦ミスによる事故。瀕死の重傷とやけどを顔にも受けながら、リハビリを重ねて、復帰。私には正に「脅威」の精神でした。

妻の存在が如何にニキを支えたかも、よく伝わりました(ただ、私は絶対にレーサーの妻にはなれないと思いましたが)。妻役のアレクサンドラ・マリア・ララ、瞳がとても印象的なルーマニア出身の美しいドイツ女性。どこかで見たことがあると思っていたら、思い出しました!ヒトラー 〜最期の12日間〜の秘書役の女性でした。

何故こんな人間の限界に挑むような、命がけの無謀な事をするのだろうか。それは男性の闘争本能に由来するのではとずっと映画を見ながら感じていた私は、夫に尋ねました。すると、そうではないんじゃないか、「危険」「いのちがけ」だと思う人間は、多分そんな「仕事」しない、と。

確かに。…ボクシングや競馬、マラソン、ラグビーなど、かつては女性は「参加」できない分野でしたが、今は普通に行われています。

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かつて見て、「人間の無限の可能性」を感じ、とても感動した作品があります。

それはドキュメンタリー作品「マン・オン・ワイアー」。74年、NYのツインタワー(ワールドトレードセンター)を綱渡りして渡ったフィリップ・プティの見事なパフォーマンス(残念ながら動画はありませんでしたが)。

その訳の分からない「情熱」に心が熱くなりました。


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更には、日本中央競馬会(JRA)で16年ぶりの女性騎手となった藤田菜七子(18)騎手。

5日、千葉県船橋市の中山競馬場でJRAでのデビュー戦に臨み、藤田選手は2着となりました。

競馬の騎手が、常時馬に「立ち乗り」状態で、あの高速の白熱レースを戦っていたことは、最近になるまで知りませんでした。

一歩間違えば「死」が待つ「世界」。
無意識の中にはあっても、それが「意識」の中に常にあれば、出来ない挑戦だと言うことが理解できました。










閉じる コメント(8)

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ご覧になりましたね。名前まで紹介していただきありがとうございます。

死と直面する危険な仕事のレーサーですが、死を懸けても、達成したい夢や希望があるんでしょうね。理解はできませんが。

TBさせてください。

2016/3/13(日) 午前 11:39 fpd

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> fpdさん
スリリングなカーレースシーン、本当によく撮影してありました。
素晴らしい撮影技術です。

映画を見ながら、何故彼らはこんな「危険」に挑もうとするのか…とずっと考え続けていました。
感覚的には、少しだけ理解できた気がしました。

2016/3/13(日) 午前 11:42 alf's mom

女性は体力的には男性に劣るというのはそうなんでしょうが、実のところ闘争本能とかは変わりないのでは?と思います。
女性であり、母であり、そういうこと以前に人間であるということが先ずあるからです。
賢い女性、賢い母、が必ずしも人間として素晴らしいわけではないのは、卑近なところで多々見ます。
社会に都合の良い枠にはめられそれが居心地が良い、そしてそうでない女性を糾弾する、そういうことが良く有ります。
それはともかくとして・・・ニキ・ラウダのダニエル・ブリュールさん素敵です。
アレクサンドラ・マリア・ララさんも魅力的でしたね。

2016/3/13(日) 午前 11:46 じゃむとまるこ

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スポーツも、登山も、のめり込むと、危険とか、命懸けという感情が消えてしまうんでしょうね。でも怖くなったらそこで終わりですね。
私はレースは理解できませんが、男の感情は十分理解でしました。
TBお願いします。

2016/3/13(日) 午後 6:10 atts1964

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> じゃむとまるこさん
「女性は体力的には男性に劣る」…そう言う考えの為に、スポーツの分野など
女子が参入できないものがあったのだと思います。
ただ太古の昔を考えて、狩猟が夫の役割、家事育児全般が妻の役割。
そう言う図式が頭にありましたので、今は大きく時代は違いますが
そこまでさかのぼって考えてしまいました。

「賢い」が付けられても、人間として素晴らしくない女性は多くいますね。
政治家にも、作家にも、学者にも、多くいます。

ダニエルさんは、事故後の痛々しい姿の印象が一番強く残ってしまいました。
「黄金のアデーレ 名画の帰還」にも出られていた方ですね。
アレクサンドラさんの表情、とても素敵でした。

2016/3/13(日) 午後 9:02 alf's mom

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> atts1964さん
「怖くなったらそこで終わり」。確かにそうですね。
何故挑むの?そう考えること自体、無意味なのかもしれません。

私も二人の思いは十分に伝わりました。
レーシングシーンの迫力、素晴らしかったです。
全く正反対の生き方、レースに向かう思いの違い…。
戦いが終わった後の生き方も、それぞれの意志が貫かれていました。

2016/3/13(日) 午後 9:06 alf's mom

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こんばんは。
これはいつか観ようと思っていた映画です。レビューを読むと面白そうですね。
これはレンタル屋にあったので次に行ったときに借りてきます。

2016/3/13(日) 午後 9:54 [ hisa24 ]

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> hisa24さん
やはりレースものは私には「合わない」と思いつつ鑑賞。
でもその迫力のレース展開映像は見事でした。
何故こんな危険にわざわざ身をさらすの…
そんな気持ちで、ずっと二人を見ていました。
そして妻役のアレクサンドラの心を思い遣っていました。

2016/3/13(日) 午後 9:58 alf's mom

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