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30分ほど視聴後、続きは翌日に、と思っていた所、突然襲った地震。その後映画鑑賞の気分にはなれず、そのまま返却。地震後ひと月を経て、漸く続きを見たい気分になり、再レンタル。
美しい4人姉妹(岸惠子・佐久間良子・吉永小百合・古手川祐子)の物語に引き込まれて行きました。 谷崎潤一郎の同名小説を市川崑監督が映画化。ある旧家の4姉妹それぞれの一年間の物語が、三女の縁談話を中心に、四季折々の風物を織り交ぜて描かれていきます。4人の、日本を代表する主役級の女優たちの、日本の風景に溶け込んだ素晴らしい「和の美」。市川監督の映像美に魅了されました。 1983年。監督:市川崑、原作:谷崎潤一郎『細雪』、脚本:日高真也、市川崑、撮影:長谷川清、美術:村木忍。出演:岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子、伊丹十三、石坂浩二、岸部一徳、桂小米朝、江本孟紀、小林昭二、常田富士男、浜村純、小坂一也、横山道代、三宅邦子、細川俊之、上原ゆかり、三條美紀、根岸明美、白石加代子、仙道敦子、頭師孝雄、橋爪淳。 大阪・船場で長く力を誇って来た由緒ある商家蒔岡家。主人が奔放な経営をしたために家運が衰え、斜陽化、家業はもう人手に渡っています。 両親が亡くなったその旧家に残された4人姉妹。映画の舞台となるのは昭和13年の大阪。長女は銀行員と結婚して本家に暮らし、次女も結婚して分家となり、夫と子どもたちに加え、妹二人(雪子・妙子)を引き取って暮らしています。姉妹にとっての一番の問題は三女雪子の結婚問題。
沢山の縁談が持ち込まれるのに、中々雪子の意に沿う話は舞い込みません。 一方四女の妙子は、5年前に駆け落ち事件を起こし、姉妹を慌てさせたことがありました。その後も、妙子は自由な生き方を貫きます。 京都嵯峨の料亭での4人姉妹の花見の場面から始まった本作。雪子の縁談話を軸に、姉妹に起こる様々な出来事が日本の美しい四季の情景を背景に描かれて行きます。 女優たちの和服姿。その着こなしは勿論のこと、選ばれた着物の美しさ…。また室内の調度品の味わい深い芸術性、襖絵などにも繊細な配慮が…。衣装、美術担当の方々の素晴らしいセンスを感じました。 最も印象深かったのは、三女吉永小百合。彼女の映画はほどんど見たことがなく、ブログを始めてから見たのですが(『キューポラのある街』『おとうと』『北のカナリアたち』)、私にはどれも(当たり前ですが)「吉永小百合」にしか見えませんでした。しかし、この映画の中の彼女は、確かに旧家の三女「雪子」でありました。 |

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ご覧になりましたか。
そうですよね、吉永小百合が小百合ブランドではない演技で女優になっている数少ない作品であると思います。
TBします。
2016/5/18(水) 午後 10:25 [ ひろちゃん2001 ]
> ひろちゃん2001さん
ひろちゃんさんのレヴューを読んで、いつか必ず見ようと思っていました。
女優たちそれぞれがとてもよく「個性」を出して演じていました。
特に記事に書いたように吉永小百合の細かな表情の変化が、この映画に深みを与えていました。
本当に美しい映画でした…
TB、有難うございます。
2016/5/18(水) 午後 10:33
この映画はTVで観たことがあります、が石坂浩二がまんま石坂浩二だったなという記憶が(あまり好きではないので)で、小手川裕子もよく憶えています、後はあまり記憶が・・もう一度観ないとだめですね。
志賀直哉は読んだことがないんです、谷崎潤一郎のフェティシズム、耽美、滅びの美学的なものが好きです。
「少将滋幹の母」偏愛的小説という感じです、薄墨を流したようなめくるめく世界観に浸れます。
2016/5/18(水) 午後 11:23
> じゃむとまるこさん
ご覧になっていたのですね。
仰る通り、「石坂浩二がまんま石坂浩二」でした。
志賀直哉は高校の国語の授業で「城の崎にて」を読んで好きになりました。
「谷崎潤一郎のフェティシズム、耽美、滅びの美学的なもの」…そう言う世界を描いた作家であるとの認識はありましたので、私は入り込んでも「場違い」と感じてしまうかも、と思っていました。
2016/5/19(木) 午前 6:42
絢爛たる着物の美しさ。岸と佐久間の着付けの仕方が全然違う。吉永・・古手川、それぞれの年代、性格にマッチしたみごとな着付けと着物の柄と帯でした。
谷崎はこの映画を作りながら戦争という影を一切描かなかった。これほど小説に社会性を持ち込まなかった作家も稀有でしょう。
関東の人間でありながら、地震が怖くて関西へ引っ越した人、でも関西で水を得た魚になりました。大好きな作家のひとりです。
2016/5/19(木) 午前 8:08
1950年版は見ました。高峰秀子が妙子で山根寿子が雪子でした。
洪水シーンは特撮でしたが上手く出来ていました。
そのうち市川作品も見たいと思っています。
2016/5/19(木) 午前 8:42
> 瀧野川日録さん
カラー作品だからこその絢爛豪華さでした。
岸惠子と佐久間良子の着物姿の印象の違いは、体形の差によるものと思っていましたが
着付け方そのものが異なっていたのですね。そこまでは気づきませんでした。
映画ではわずかに戦争の「影」が挿入されますが、谷崎作品にはそれが全くなかったのですね。
コメントを読ませて頂き、作品に触れてみてようか…と、少し気持ちが変化して来ました。
2016/5/19(木) 午前 8:58
> ギャラさんさん
この作品は何度か映画化されているようですね。
モノクロかカラーかでも、味わいは大きく異なる気がします。
原作を読めば、また別の世界があるのかもしれません。
市川監督の「美」の世界を堪能しました。
2016/5/19(木) 午前 9:01
こんにちは。
59年版、島耕二監督の「細雪」は西宮ロケで夙川の当時の風景が印象深かったです。
当時の人物や風景、時代雰囲気を表現するのが難しいですね。もちろん原作と違って
いてもいいんですがね。
2016/5/19(木) 午前 9:38 [ hisa24 ]
この映画は二度BSで見ました。
いい映画だったからと言う理由ではなく・・・・・・
またこの小説を書いた時代背景も知ったので・・・・・
私・・・・谷崎の小説・・・・・・
どこが「文学」なんだろう?と言う疑問を持ち続けています。
そんな理由で・谷崎探しに二度映画をみましたが・・・・
分かりませんでした。^:^
2016/5/19(木) 午前 10:55 [ KING KONG ]
映画化、舞台化、何度もされてますね。いつも話題は俳優の着物。谷崎は戦争中細雪を書いていたとか、藤田嗣治と比較されてました。
2016/5/19(木) 午前 11:18
私も映画を見ているのですが、ずいぶん昔でほとんど印象に残っていませんでした。
吉永小百合が好きでそれで観に行ったのですが、他にもそうそうたる女優さんに美しい着物姿で登場させ、それだけで見ごたえがあったような気がします。
谷崎の世界は好きでないので、小説は敬遠してきました。
この映画,alfmomさんの記事や皆さんのコメントを拝見すると、若くて何もわからなかった昔より、今見ることで気づくことが色々ありそうに思えます。☆
2016/5/19(木) 午後 5:51
> hisa24さん
59年にも制作されているのですね。
配役によっても印象は随分変わると思います。
ロケ地によっても変わることでしょう。
いい場所が選ばれていたのですね。
2016/5/19(木) 午後 6:54
> KING KONGさん
原作も読まれているのですね。好みが分かれる作家なのでしょう。
映画と原作では、かなり異なるのではないかと思っています。
谷崎潤一郎は敬遠していた作家でしたが、
色々な方のコメントを読むうちに、少し触れてみようか…という気持ちが湧いて来ました。
2016/5/19(木) 午後 6:57
> hitomiさん
多くの映画監督や演出家を惹き付けるテーマを持った作品なのでしょうね。
映画では一瞬戦績を伝えるチラシのようなものが風に舞う場面がありましたが
原作ではなかったのでしょうね。
2016/5/19(木) 午後 7:00
> mimiさん
本作、ご覧になっていたのですね。
美しい女優たちの綺麗に着こなした着物姿を見るだけでも、大いに満足できた作品でした。
それぞれの生き方も上手く描かれていたと思います。
原作の世界にも少し興味がわき始めました。
2016/5/19(木) 午後 7:03
読んでないです。
谷崎さんも全く読んでません。
志賀直哉さんも読んでません。
その中で、取っ付きにくい印象なんです。
谷崎さんと川端康成さんは どんなん?
似てるの?
そんなん言うと怒られる?
馬鹿にされるかなあ(^_^;)
映画も観てないよ(~_~;)
やはり、良いのかなあ?
2016/5/19(木) 午後 7:04 [ baldman ]
> bald manさん
映画と原作とでは多くが大いに異なると思います。
私も谷崎潤一郎は一冊も読んでいませんので、何とも評価できません。
川端康成は文体の美しさに感嘆しました。言葉の並び、表現、音…
全てに完璧な彩りが感じられました。
志賀直哉は文体の「簡潔さ」に尽きます。
谷崎潤一郎は初期の頃「耽美派」と言われていましたので、どこか自分の感覚と合わない気がして敬遠してきた作家です。
映画はとても分かりやすく描写されており、美しい4大女優の競演による展開に惹き込まれて行きました。
2016/5/19(木) 午後 7:12
私も明治以降の日本文学は殆ど読んでおらず特に谷崎文学は敬遠していました。でも高峰秀子さんの自伝に書かれていた『細雪』のエピソードがきっかけで原作を読んだ所、思いがけずとても面白かったです。他の作品を読もうとは思わないので、多分『細雪』が特別なのだと思います。
原作についてはずっと以前書評を書きましたが、市川版の映画は予告編だけ見ました。伊丹十三を除いて壮大なミスキャストという感じが強いです。女優さん達も皆さんお綺麗なのですが、着物といい演技といいやたら粘った関西訛りといいシンセサイザーのオンブラ・マイ・フといい、どうも全てが無意味に過剰で暑苦しい気がします。原作では次女の夫と雪子の間は何もないですし、吉永雪子は大人しいというより腹黒そうに見えます。古手川妙子は完全にミスキャストですね。
2016/5/19(木) 午後 8:38 [ Farida ]
> Faridaさん
原作を読まれたのですね。私も敬遠していましたが、頂いたコメントを読むうちに興味が湧いてきました。
伊丹十三を除いて全部ミスキャスト。そうでしたか。
レヴューの中には関西訛りを高評価されている方もありました。
関西に余り知り合いがいませんので、本当のところどうなのかはよく分かりませんが、私には何の違和感もありませんでした。
でも、九州訛りが出てくる映画であれば、「完璧」でなければ、私も居心地の悪さを感じるだろうと思います。
「原作では次女の夫と雪子の間は何もない」…そうなのですね。
2016/5/19(木) 午後 9:38