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小学生の頃原作に触れて、こんなに悲しい物語があっていいのか、と涙にくれた思い出のある本。
借りたいと思った訳ではなかったのですが、木下恵介の世界に浸りたくなり、レンタル。
大正2年(1913)に亡くなった歌人伊藤左千夫が明治三十九年(1906)に発表した小説「野菊の墓」を
木下恵介が脚色し、自ら監督した作品です。 映画は両岸に秋の景色が広がる川を,渡し船で渡る初老の客(政夫)が、船頭に、かつて暮らしたこの地での思い出を語り出すところから始まります。 この渡し場に近い旧家の次男として育った政夫。病弱であった母の為に、近くに暮らす姪の民子が手伝いにやって来ます。年の近い二人は気持ちがよく通じ合い、お互いの存在を好ましく思っています。しかし、その仲の良さを疎ましく感じる同居人たちは、民子につらく当たります。 その悪意を意識しながらも、2人の間には純粋な愛が育まれて行きます。 しかし、政夫は中学校の寮に入ることになり、民子も実家に戻されたことで、2人の間は裂かれることになり、映画は悲しい結末を迎えます。 「恋愛」にまだ制限があった時代。結婚には親の意向が強く反映されました。民子が政夫より「2歳年上」であるということも、政夫の母が賛成できない理由のひとつでもありました。「女は子どもを産む機械、だから少しでも若く」、そう言う意識があったのだろうと思いました。 著述から1世紀を経た著作。若い人たちにはもうこの情緒は受け入れられないのかもしれません。 …「寿命」を支配するものって何なのだろうと思うようになりました… 歌舞伎役者市川海老蔵さんの妻であり、フリーアナウンサーの小林麻央さんの病状が一昨日公になりました。 発症したのが1年8カ月前。子どもさんもまだ幼いことを思うと、どれ程苦しい日々だったか…、察するに余りあります。それを極秘にして来られた海老蔵さんもどれ程辛かったことでしょう。 私が新しい治療段階に入ったのも、実は丁度1年8カ月前のこと。同じ時間を厳しい治療に費やして来られたのだと思いました。まだ33歳。「あの時は大変だったけど…」、そう言える日がご家族に訪れることを心から願っています。 |

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> 在尾張さん
済みません、解説が不足していて。笠さんは、成長し、老いた「政夫」を演じています。
二人を演じたのは、若い田中晋二、有田紀子という俳優が演じています。
過去を語る笠さんの声が、とても味わい深かったです。
2016/6/11(土) 午後 10:45
> shirochan18さん
二人の純愛が美しい田園風景の中で、清らかに描かれていました。
若い方の病気は本当につらいです。
今は、多くの医師が、余命も含めてある程度はっきりしたことを告げられます。
心の準備が必要ですから、私はそれは必要なことだと思っています。
「限界」が告げられるのは寂しいことではありますが…
2016/6/11(土) 午後 10:50
> 木枯さん
寝たきりの状態の方が多い日々でしたが、今日は昨日の治療効果もあって随分気持ちが楽な一日でした。
全ての人に「終わり」が来ます。準備はしておかねばと、常に思っています。
無理は全くできない状態ですので、無理はしません、ご安心ください。
本当に清らかな作品でした。それだけに切なさでいっぱいになりました。
その“切ない情緒”が、笠さんの穏やかでゆったりした語りによって
丁寧に伝えられました。
2016/6/11(土) 午後 10:57
> bald manさん
不十分な解説で済みません。
主役は田中晋二、有田紀子という若い二人です。
笠智衆は、老いて故郷を再訪する「政夫」を演じています。
「病、事故、、、
あの時は大変やったね。
に、なって欲しい。
全ての人が。」…本当にそうですね。それを分けてしまう「運命」って、何なのだろうと思います。
2016/6/11(土) 午後 11:00
あ、ありがとうございます。
お二人とも知りません。
活躍されたんですね。
それと、早速我がブログにご訪問ありがとうございます。
写真が上手く載ってなかったみたいです。
修正しました。
ごめんなさい。
2016/6/11(土) 午後 11:50 [ baldman ]
井上さんの余命と言いますが、本当の余命は医者も含めてこの世の誰にも分かりません。逆に私達の方が事故や発作で今晩にはもうここにはいないかも知れません。一時間後には死んでいてもいい、よく死ぬためによく生きること、そういう生き方をしたいと思っています。
癌の余命宣告でいいことがあるとすればある程度やり残したことの優先順位をつけて実行出来ることでしょう。井上さんは若いからこそ逆に、まだ若い中にそういう機会が与えられたことはとてもいいことだと私は思っています。そのチャンスを生かすも殺すも井上さん次第です。冷たいようですけど(私は全然冷たいとは思っておりませんが)、限界あっての生ですから私も井上さんも他の方々も皆条件は同じです。余命一日だろうが50年だろうが、私達には「今」、この時しかないのですから。
ただ病気はまだ諦めもつきますが、戦争は嫌ですね。4度目のガザ戦争が囁かれる中、一昨年のガザ戦争中のラマダーンを毎日思い出します。それでも人間は皆与えられた場所、時で最善を尽くして生きるしかないのですが。
alfmom さんもお身体にお気をつけて、あまりご無理をなさいませんように。
2016/6/12(日) 午前 7:18 [ Farida ]
> bald manさん
再コメント、有難うございます。政夫役の田中さんは60年代まで俳優を続けられたようです。
民子役の有田さんは「当時、学習院中等科に通う15歳の少女、 そんなお嬢さんが直接、木下恵介に手紙を出した。 何としても映画に出演してみたい」…それが契機となって映画出演が叶えられたよう。
その後数本の映画に出演され、20代で映画界を引退されています。
baldmanさんの修正された記事、後ほど訪問させて頂きますね。
2016/6/12(日) 午前 7:48
> Faridaさん
「本当の余命は医者も含めてこの世の誰にも分かりません」。本当に仰る通りだと思います。
不慮の事故死などを考えると、いつ何があっても不思議ではない私たちのいのちの長さ。
ただFaridaさんも書かれていますが、病気であれば、ある程度何を先にすべきかの
優先順位を付けられる点は良いことだと私も思っています。
「よく死ぬためによく生きること、そういう生き方をしたい」。私もそう思っています。
残された時間、大切に使って行かねばと心しています。
大人たちによって引き起こされる戦争による、特に子どもたちの犠牲は本当に痛ましいです。
「与えられた場所、時で最善を尽くして生きるしかない」…その言葉に尽きます。
2016/6/12(日) 午前 7:58
こんにちは。
予告編をみたことがあります。どこか夢のような映画だったように記憶しています。
「寿命を支配するもの」・・難しいですね。「♪・・命のかぎり生きてやれ・・♪」
という歌がありますが、そんな気もしますしね。
2016/6/12(日) 午前 8:35 [ hisa24 ]
> hisa24さん
予告編をご覧になっていたのですね。
仰る通り、夢のような世界でした。主役の二人の瑞々しさに心洗われる想いでした。
「♪・・命のかぎり生きてやれ・・♪」。そうなのだと思います。
自分のいのちの限界など、若い頃は考えもしませんでしたが、
もうそんなことは言っていられない時期になりました。
2016/6/12(日) 午後 4:02
梅雨時は体調も気分も落ち込みます。時には何も考えないでリラックスしてください。温泉等もいいですね。豊田の猿投温泉は有名な玉川温泉のような効目があるとか、飲める温泉なので皆さん水を持ち帰ります。
熊本も有名な温泉ありますね。真っ暗の中、田ごとの月のような混浴露天に友人と入りました。
2016/6/12(日) 午後 4:53
> hitomiさん
ご心配下さって有難うございます。
気持ちは前向きです。ただ、動かない体はどうしようもありません。
ここに記事を書こうという気分になって来ただけでも、少しは治療効果があったと言えるのかもしれません。
「真っ暗の中、田ごとの月のような混浴露天に友人と」。素敵な経験ですね。
2016/6/12(日) 午後 8:07
日が浅いですが、ブログ読ませていただいてます。
1950〜60年代の映画は好きです。黒澤明もいいんですが、木下恵介、市川崑等など作品をじっくり見ていくと内容、テーマなどいいものがたくさんあって今見ても新鮮さを感じます!ちなみに小生、淡島千景さんの大ファンです!
2016/6/13(月) 午前 9:02 [ mas**ile51 ]
> mas**ile51さん
度々ご訪問頂いて、ナイスを頂き有難うございます。
私も1950〜60年代の映画、大好きです。かつては、洋画の方が、邦画に勝っていると思っていましたが、ブログを始めて、考えが変わりました。
淡島さん、いいですね…。「にごりえ」が印象に残っています。
これからも私も mas**ile51さんの記事を訪問させて頂きますね。
2016/6/13(月) 午前 9:43
> alf's momさん こんばんは
お身体はいかがでしょうか?久々のコメント欄、少し持ち直していらっしゃるといいなぁと願っています。
『野菊の墓』よりこの映画のタイトルの方が好きです。このような純愛ドラマは今はありえませんが、成就しない純愛だからこそ、いつまでも胸の中に留まる作品なのでしょうね。
本当に寿命はわからないものです。何歳まで生きるのかは神様のみがご存じということでしょう。それまでは、一生けん命生きなければいけない・・そう思って、夫も闘病していました。私も死から生還してからは生かされているという思いで生きています。いつまで?というよりも、いつ断ち切られてもいいように、今を大切に生きたい・・と思っています。
ご体調のすぐれない中での alf's momさんの発信や勉強会への参加の記事などには、ずいぶん励まされました。どうか。体調が回復されるまでは、ゆっくり休養なさってくださいね。
2016/6/13(月) 午後 6:42
> mimiさん
対処療法ではありますが、最悪は脱しつつあります。
検査値が僅かながら改善しつつありますので、そこに希望を持っています。
若い主役の二人の清らかさに、穏やかな心で鑑賞を終えました。
3年前の医師の言葉から「覚悟」はしていました。
ただもう少しやりたいことがありますので、まだ行ってしまう訳にはいかないと思っています。
気持ちは少しも暗くはありません。ご心配下さって有難うございます。
2016/6/14(火) 午前 6:18
浜松フラワーパークに木下恵介生誕100年碑有ります。
検査値が改善しつつあるとのこと、よかったですね。私も検査数値に振り回されるのかと思います。
ご家族があべ広美さんを応援する、くまみん大集会に行ってくださったのですね。
ゆとり教育等私たちは初めからおかしいと思っていました。政治やの気まぐれか、謀略か…左右されるのはたまりません。高校で日本史が必修でなくなったときも。
2016/6/15(水) 午前 9:44
> hitomiさん
浜松に木下恵介の碑があるのですね。
やらねばならないことが多くあるので、もう少し「元気」が欲しいのですが
体力の回復を待つしかありません。
教育への政治の介入。アベ政権になって本当に酷くなりました。
2016/6/15(水) 午後 10:13
純粋、そのことばが持つ郷愁に憧れているのでしょうね。大好きな映画です。2歳年上という理由で結婚できない、今の人にはわからないでしょうね。コメントもらっていましたがTBさせてくださいね。
2016/6/27(月) 午後 10:01
> shi_rakansuさん
随分前になるかもしれませんが、シーラカンスさんがこの映画の記事を書かれているのを読んで
いつか見ようと思っていました。ただ、悲しいラストを思うと、中々見られないでいたのですが、
見て良かったです。
トリックスターさんが書かれていますが、紙芝居のような「木下美学」にしっかり浸ることができました。
TB、有難うございました。
2016/6/28(火) 午前 7:27