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ギランバレー症候群という病名は、2009年に62歳で急死した女優の大原麗子の死因であったことで、
初めて知りました。同時に、物凄い痛みを伴う病気であることも。 夫が購入した「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」という本(漫画)を先日読みました。 その「闘病記」は実に凄まじいものでした。 いくつかの病院を転々とした後、たむらは脳神経内科のサトウ医師により、ギランバレー症候群と診断されます。身体の自由と普通の日々を奪われてしまったたむらの、長く険しい闘いの日々が始まりました――。 1年半ほどに及ぶ、ほとんどベッドに寝たきり生活。「全身を切り裂かれ、ねじられ、骨から身を剥がれ、内臓はちぎれ」(作者による表現)という痛みが24時間営業で続く毎日。看病で付き添う母が見かねて「何か一つでも症状を減らす治療か薬はないんですか」と医師に尋ねても「有りません」とキッパリ。 「痛い」「つらい」「具合悪い」。この3つの言葉しか脳に浮かばない24時間眠れない生活。そう言う日々を1年以上過ごし「あー死にてー」と思い始めたある日、医師が「血漿交換療法」の開始を告げます。急激な回復は無かったものの、食物を口から摂れるようになり、筋力アップのためのリハビリを叔母と共に進められるようになり…と、病院生活に変化が出て来ます。 たむらあやこさんのリハビリはまだ続いていますし、体の自由度はまだ「不完全」ですが、大好きな絵を職業とする新たな人生の歩みが始まりました。本当に「奇跡」の回復です。「奇跡」は起こるものではなく、起こすものだと強く感じさせた本。 深く感動させた作者の「作品」を最後に。 それは、落馬して重い脳障害を負って入院中の若い騎手が、病院の壁に飾られた作者の馬の絵を見て初めて「うま」と言葉を発したことがきっかけで、描くことになった彼の為だけの絵。 (この絵を、作者が若い騎手T君に渡した時、) 明らかに嬉しそうに、そして自力で起き上がった! しかし感動サプライズはそれだけではなかった… お礼を言ったことを忘れてしまうのか、私を院内で見る度にお礼を言いに来てくれた。 それまでT君は歩くリハビリはしていたが、リハビリの先生が足で足を押して 何とか歩かせるという歩き方だったのが、(作者に近づいて来た時は) おそらく初めて自らの意思で歩いたのだった。(本文より) 「ふんばれ、 がんばれ、 ギランバレー!」 という逞しいタイトルからも元気をもらいました。 |

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