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イラストレーターのサニーさんはアルト・サックスを演奏なさいます。 (サニーさんブログ http://blogs.yahoo.co.jp/sunny_formmart) ご子息さまもサックスを演奏なさいます。 そして… サックスのかわいいイラストを見せていただきました。 SUNNYさんのご子息さまですのでSUN君とお名前を命名させていただき、 ショート・ショートを描きました。 SUN君シリーズが出来るといいな^^ と思っています♪ 庭いっぱいに金木製の香りが届く午後。 ガーデンチェアーに座り、心地良いハーモニーに耳を傾けていた女性は、 散歩から帰ってきたシャム猫に囁いた。 「シー… 少しだけ静かにしていてね、キューティ」 女性は1本の指を口に手を当てて、屈みながら反対の手を猫に差し出した。 「素敵なメロディーでしょう!」 女性はニッコリと笑いかけた。 キューティは小さなエメラルド色の瞳を輝かしたが、 お目当ては手のひらに乗っている好物のようだ。 シャム猫は女王に謁見を許すかの様に、悠然としたしぐさで喉を鳴らすと、 流れてくる旋律に重ねて甘い鳴き声を上げた。 「そうだよ! 今のが、ファの♯だよ!!」 そぉーっとリビングのドアを開けて子供を見ていた女性は、 思わず大きな音を立てて吸い込んだ口元を押さえた。 SUN(サン)君の頭が少し後ろに反れて細い髪が左右に揺れている。 それは息子のとても嬉しい時の仕草だった。後ろ姿しか見えないが、 とっておきの満面笑顔で笑っていることが分かった。 息子は幼い頃から毎日、お父さんにサックスを教えてもらっていた。 5歳を過ぎるとグンと曲のレパートリーも増えて来たが、まだ低い音域は上手く出しにくい。 しかし今まで出せなかった難しい音が、たった今、みごとに鳴らせたのだ。 そして目の前のSUN君はこの瞬間の気持ちを、全身で表している。 女性は歓喜の声が漏れないように、浅い息を繰り返して喜色満面な声を抑えた。 しばらくすると、SUN君は飛び跳ねるのをやめて、 自分自身で確かめる様に何度もその音を出し始めた。 お父さんの顔もほころんでいる。 レースのカーテンを揺らす窓辺には、キューティが四肢を伸ばしてまどろんでいた。 お父さんは素早くお母さんに合図を送ってから、SUN君に声をかけた、 「さあ、最初からもう一度通してみよう!」 「うん!!」 元気な返事のすぐ後で、メロディアスなメロディーが始まった。 2人が今練習しているのは、おばあちゃんのお誕生日に贈る曲だった。 幼いSUN君には難しい楽曲だったが、2人はこの曲を選んだ。 毎年、クリスマスにはSUN君のおもちゃ箱をいっぱいにしてくれるおばあちゃん。 おもちゃ箱はSUN君の宝物がいっぱいに詰まっている大切な箱だ。 バースディカードも、ゴーオンジャーに変身するブレスホルターもそこに仕舞っている。 今年の夏に会えた時は海とデパートだけではなく、 おばあちゃんが帰る日に初めてオーケストラ・コンサートにも出かけた。 SUN君が1年生になったので家族全員でシンフォニーホールに入れる様になったからだ。 その日は少し得意な気分がして、背伸びをして入口でチケットを渡したSUN君だった。 その日の演奏曲の1つを、おばちゃんが 『これは大好きな想い出の曲なのよ』 と言った。 翌日からSUN君はお父さんと、その曲の練習を始めた。 何度も何度も同じ小節で吹き直しをしては悲しくなり、指使いが難しくて悔しさに涙もこぼれた。 だけど大好きなおばあちゃんにプレゼントを渡したくて、SUN君は一生懸命に頑張った。 \\ \\ ☆ Dear Grandmother \\ \\ ★ \\ ☆ ♪☆♭★♯♪☆♭★♯☆♭★==== ★ =====♪☆♭★♪☆♭★♯♪☆♭★♯ \\ Form. Sun・Sunny SUN君とお父さんの奏でる音が秋空に響いている。やさしくそして、誇らしく。 「おめでとう」 静かにドアを閉めてお母さんがそう囁いた。 サックスを下してしてSUN君がお父さんに言った、 「僕、この音をおもちゃ箱に直してくるよ!」
10月中旬には SEASONS秋号が発売です♪ お楽しみに^^
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