|
<内向化>
過去に受けた虐待を自分自身に向けること。
人生目標を達成する事に対して憂鬱、無関心、しらけ、無気力になる。
内向化された常道エネルギーは、深刻な肉体的問題を引き起こす。
その症状には、胃腸障害、胃痛、腰痛、首の痛み、肩こり(筋力の異常な緊張)、
関節炎、喘息、心臓マヒ、ガンなど。
また事故に遭いやすいのも一つの形。自分を事故に巻き込ませる事で罰している。
☆魔術的な思い込み(Magical Beliefs)
魔法とはある言葉、ジェスチャー、行動が現実を変える事ができるという信念だが、
機能不全の親は、「あなたのせいで、パパが怒ったわ」などと、
子ども達の行動が他人の感情を左右すると魔術的思い込みを強化。
自分の行動を変えることなしに、ある出来事や他人が現実を変えてくれるという思い込みを持つ。
子どもが甘えたいという要求を満たされず傷ついて現実に成長できず、
大人になっても魔術的な思い込みによって汚染されている。
<人生を汚染する魔術的な思い込みの例>
☆お金さえあれば何とかなる。
☆恋人に捨てられたら、生きていけない。
☆卒業証明、学位があればもっと良くなる。
☆一生懸命やろうとすれば報われる。
☆待つ事は、良い結果をもたらしてくれる。
☆親交の機能障害(Intimaacy Dysfunctions)
見捨てられる恐怖と飲み込まれる恐怖の両極端を行き来する。
他人に征服されることを怖れて永久に孤立するか、
逆に一人ぼっちになることを怖れて破滅的な結びつきから逃げ出さない。
見捨てられる恐怖から「愛を装った甘え」で破壊的な関係にしがみつき、現実を変えられない。
親が子どもの感情、欲求、欲望を確認できず、子どもが「真の自己」を拒絶してしまう。
自己感覚を持っていないので、他人と親密になれない。
子どもが無視や虐待で傷つくと、
心理的・物理的自我境界線が破れて他人との境界があいまいになっているので、
見捨てられる恐怖や呑み込まれてしまう恐怖を持っている。
自他の境界を見分けられなず「NO」という能力がなく、自分のしたいことがわからない。
機能不全の家庭で育った場合、性的発達にダメージを受けて、
性的な機能障害が起きる可能性がある。
(家族の貧しい役割モデル、子どもの性別に対する親の落胆、
その子への軽蔑と恥辱、子どもの発達上の依存欲求の無視が原因)
発達段階の欲求が満たされないと、そのレベルにとどまり、
生殖器部位への固着「性の物質化」がおき、他人を性的な対象にする。
親の軽蔑や恥辱に苦しめられた子どもは、しばしばサド・マゾ的な性行動に陥る。
☆しつけられていない行動 (Nondisciplined Behaveors)
しつけはラテン語のディシプリナ(disciplina)に由来し、意味は「教える」ということ。
子どもたちは口で言う事よりも実際に親が行っていることから学ぶので、
手本を示してくれる親が必要だが、
両親がしつけのモデルになりえない時、規律のない子どもになる。
親が極端に厳格な場合(言行不一致の時)、生真面目すぎる子どもになる。
しつけられていないインナーチャイルドはぶらぶらと時を過ごし、
ぐずぐずして、満足を先延ばしにできず、反抗的で、
わがままで頑固で、頭で考えずに衝動的に行動する。
過度にしつけられた子どもは厳格で、過度に抑制的で、従順で、人を喜ばし、
恥と罪の意識でいっぱいです。
傷ついたインナーチャイルドを持ったほとんどの人は、
しつけられていない行動と過度にしつけられた行動の両極端の間を揺れ動く。
☆中毒・強迫行動(Addictive/Compulsive Behaviors)
依存症と中毒行動の主な原因は、(たとえ遺伝的な要因があっても)
ほとんどが傷ついたインナーチャイルドである。
物理的、情動的にに見捨てられると、自分は親が時間をかけるほど価値がない(中毒性の恥)、
愛される価値がないと思う。
強迫的・中毒的な行動の中核が傷ついたインナーチャイルドであると気づくことは、
より幅広い意味で依存症を捉える助けになる。
依存症はある種の気分変化と病的に関係していて、それは人生にダメージをもたらす。
すべての依存症は強迫観念がある。
傷ついたインナーチャイルドは、常に欲しがり、非常に貪欲な欲求状態にある。
☆摂取性依存症
最も劇的な気分変容作用をもたらす。
アルコール・薬物・食べ物は、気分を変化させる科学的な潜在力を持つ。
☆活動依存症
気分変容作用。仕事、ショッピング、賭け事、セックス、宗教的儀式。
活動する事で気を紛らわし感情を変える。
☆認知依存症
気分変容作用。感じることを避けるパワフルな方法。思考することで感情を締め出す。
☆感情依存症
気分変容作用。感情はそれ自体で依存症になりえる
<例>
■ 激怒依存症
(怒ることで、苦痛や恥などの感情を覆い隠し、力強く精力的に感じたりする。)
■ 恐怖依存症
(ものごとを破壊的に捉え、常に臆病に行動する傾向。
たいしたことでもないのに心配し、人を巻き込み大騒ぎする。)
■ 悲しみ・悲哀依存症
(悲しみの根拠がないように見えるが、悲しみそのもの。悲しむことが存在していることの証明)
■ 喜び依存症
(微笑み、陽気になることを強制された良い少年少女。
笑い顔が凍結してしまって、決して悪い事を見ようとしない。)
☆物への依存症
気分変容作用。お金に対する依存。心を奪われる物はどんなものでも気分を変える源になりうる。
☆思考歪曲(Thought Distortions)
子どもは絶対主義者で、このしゅの思考法は「すべてか無か」の分極性として現れる。
あなたが私を愛していなければ私を嫌っている、
父親が私を見捨てたらすべての男性が私を見捨てるという考え方をする。
非論理的「情動的論理」
<例>
「私はこう感じる。だからこうあらねばならない」
「私が罪悪感を感じるからには、自分はダメ人間なのだ」。
子どもは自己中心的に考え、何でも自分のこととして受け止める。
自己中心性は子どもの自然な状態だが(利己主義とは違う)、
他人の側にたった見方ができない。
子どもの発達上の依存欲求が満たされていないと、大人になってこの思考で汚染される。
<例>
「パパが僕と一緒にいる時間がないのは、僕がダメで僕に何か悪いところがあるからだ。」
頭と感情を分ける学習ができていないので、心理的な苦痛を避けるために思考を使う。
(何か欲しい=それを買う十分な条件と考える)
<二つの典型的なパターン>
☆普遍化
抽象科学では必要だが、感情を避ける為に使用されると歪みになる。
<歪んだ形態の例>
恐怖化で将来に対して抽象的な仮説を立てるときに
「定年後に年金の金がなくなったらどうしよう」と考える事で不安を引き寄せる。
思考は事実ではなく、純粋な仮説だが、思考者は自分を怖がらせる。
☆細目化
悲痛な感情を避けるために詳しく徹底的に考えることで、人生のリアリティーをゆがめる。
例として脅迫的完全主義の行動。不全感を避けるために細かいことに没等する。
☆空虚(無気力・抑うつ)Emptiness (Apathy, Depression)
空虚感と抑圧感を感じる。
真の自己を放棄することは結果として内部に空虚感を残す。
「魂の穴」現象。人とつながっていない感じ。
抑圧は子どもが偽りの自己に適応し、本来の自己を押しやっていなければならないことの結果。
真の自己を失うと自分の本当の感情、欲求、欲望とのコンタクトを失い、
偽りの自己によって要求される感情を体験する。
<例>
「いい人であること」
偽りの自己の一般的な共通要素。けっして怒りや欲求不満を表現しない。
演技をする
演技にはその人の真の自己はけっして含まれない。
空虚感を感じる
慢性的抑圧の一形態で、真の自己を失って永続的に悲嘆している状態。
無気力としても体験される。
人生に退屈し、意味がないと訴える。人生をある種の欠乏と位置つ゛ける。
人が物事に興奮するのが理解できない。
人生が非現実的であるような感覚で、そこにいるけれどいないような感じがする。
これが孤独感をもたらす。
あるがままにならないので、そこに存在しないか、人々が賞賛して集まってきても孤独を感じる。
以上は『インナーチャイルド』ジョン・ブラッドショー
新里里春/監訳 NHK出版 よりの抜粋です。
|