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この街に初めて住み始めたのは19になる歳だから、 もう、とんと、13年も前のこと。 1992年の3月末、この街はなんだか灰色に見えていた。 雨の日に電車に乗って生まれ故郷を離れて来たことも関係してると思うが、 どんよりとした曇り空の下で「これから寂しい生活が始まる」 なんてことを考えてたような気がする。 自分の“見てくれ”に似合わず、とってもセンチな気持ちでいっぱいだった。 それまでの友達と離れてしまうという経験、 しかも仲の良かったヤツは福岡だの名古屋だの神戸だの、 おいそれと会えないところに行ってしまう・・。 今でこそ、頭の中の距離感が縮まったというか、 普段動いている行動範囲に照らして 「遠く」という表現をつかう場所がだんだん少なくなり、 「近く」という表現に該当するテリトリーが広がったけど、 その頃なんて、県をまたいでしまったら それこそ「見たこともない“遠く”」だった。 でも、そうこうする内に、 この街で新しい友達ができ、そして新しい好きな人ができて、 自分の頭の中の地図に自分の好きな場所が記されていき、 この街自体を好きになって、 気が付けば「第二の故郷」が大げではないくらいに、 自分にとって大切な場所になっている。 7年間という歳月の中で、 成人、就職、退職、転職という転機を迎えたこの街。 そしてもう6年間で、 4回目の転勤によって再び帰ってきたこの街。 すっかり20代も通り過ぎて、 若者の集まる場所には縁遠くなりつつあっても、 やっぱり帰る場所が残されているというか、 自分の事を覚えてくれていて、迎えてくれる場所がある。 これは本当に嬉しい話だ。 まあ、BARなんだけど、変わらぬ場所に変わらずあるっていうのは、 自分にとっても凄く大切なことだと思う。 あまり実りも多くなかった色恋沙汰、 その頃好きになった女の子もだいたいは結婚してしまっただろう。 この街には淋しい思い出や痛みもいっぱいある。 でも、時間の経過が癒してくれて、 懐かしさのオブラートで包まれた“淡い”思い出となる。 馴染みのBARなんかいくと、ふとそんなことを考えてみたりもする。 なんだか、その頃の空気が少しだけ 今でも漂っているような気もしたり。 一周回って元の場所にたどり着いたら、
なんだか「新しいこと」がまた始まりそうな気がして、 30代になっても、やっぱ、 こんな複雑な気持ちが入り交じる思いもするもんだと、 他人事のように感心している今日この頃。 |

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何だか、凄い大人になっていく過程を文章の中から感じました。 30代?これからですよ。私でさえ、これからだと思ってますから。
2005/3/17(木) 午前 10:55 [ tom*y*5 ]
ついでに、この文章はブルースっぽい印象を受けました。詩を創られたらどうですか?
2005/3/17(木) 午前 10:56 [ tom*y*5 ]
住む町の思い出って本当にいろいろありますよね。楽しかった思い出が次々蘇る町もあれば、「遠くで汽笛を聞きながら」の歌詞にあるように、『何もいい事がなかったこの町で』っていう場所もありますからね。
2005/3/17(木) 午後 9:14
tomkyさんの"この文章はブルースっぽい"で浮かびました。初期のトム・ウェイツが歌う情景。うぅ渋い。
2005/3/18(金) 午前 1:44
「KiKo」さんでよろしいでしょうか?新しくバナー作られたんですね!コメントありがとうございます。「詩」は得意ではないですが、「歌詞」は書きためてますね。ブルースみたいな歌が作れるようになれるんだったら、幸せだろ〜な〜と思いますが、なかなかそうは問屋がおろさぬようで、ほんま難しいっす。
2005/3/19(土) 午前 2:50
モモマンさん、コメントありがとうございます!「何もいい事なかったこの町」、僕にもありますよ!初めての転勤で移った町。ほんまに淋しい思いしかないです。というよりも空白です。3年間の間、ほとんど仕事しかしてなかったっすから。町が悪いんじゃなくて、自分の行動力のひ弱さを思い知りました。
2005/3/19(土) 午前 2:53
Lavieさん、コメントありがとうございます!トム・ウェイツの歌は、言葉が分からなくてもその「哀愁」みたいなものが伝わってきますよね。っていうか、彼からにじみ出てくるものが、心に滑り込んでくる感じですか・・。吠えてる感じは、ビートニクにも通じるんすかね?勝手なイメージですけど。
2005/3/19(土) 午前 3:03
心に滑り込んでくる感じ。それです!吠えてる(笑)感じはビートニクっていう表現も言い得て妙ですね。ホントポラボラさんてスゴイ♪
2005/3/21(月) 午前 2:40