オーディオ名鑑

私のオーディオライフを綴ります。

ベス

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ベスのおきまりの散歩コースは、家から1Kmほど離れた河川敷であった。
まず、河川敷までは自転車に引き綱をつないで猛ダッシュで突っ走るのである。
普通の犬にそんなことをしたら、ひきづってしまうのであるが、
ベスの場合は全力疾走の自転車と余裕で併走できたのである。
とにかく走ることに関しては素晴らしい犬であった。
そして河川敷に着いたら引き綱から開放するのである。
堤防を上がったり下りたり上がったり下ったり、それはそれはノビノビと走り回るのであった。
スズメが20mぐらい先にいようものなら、猛ダッシュで狩に行く様は猟犬そのものであった。

いつものように河川敷まで連れて行き放牧していたある秋の休日の夕方。
堤防の上の細い砂利道をずっと向こうの方から軽トラックがノロノロとやってきた。
寒くなるとどこからともなく現れる石焼イモである。
買ってくれるかと石焼イモ屋がだんだん近づいて来たが、こっちは買うつもりがなかったので、
奥さんは砂利道から河川敷の方に少し下りてそのままやり過ごした。
当然、ベスもいつものごとく堤防を駆け下りて、追いかけてくるだろうと思っていたら、
何と!ベスが石焼イモ屋を先導して堤防の上の砂利道を走り去っていくではないか!!
どこまでも、どこまでも、得意気になって。
石焼イモ屋も他にお客が見当たらないと見るやグンとスピードを上げてベスの後を着いていく。
『ベスー! ベスー! ベス〜〜〜!!』
奥さんが自転車で血相変えて追いかけたが、時速40Kmで走る石焼イモ屋とベス
勝てるはずもなく、夕焼けに赤く染まった堤防の彼方に小さくなって消えていったのである。

あたりがすっかり暗くなる中、心当たりをあちこち探したがベスは見つからなかった。
いったん家に戻り夜8時過ぎに奥さんが再捜索に行ったとき、
家の1ブロック先の街灯の下に偶然ベスを発見。
犬のくせに自分の帰る家がわからず迷子になっていたようである。
近づくと尻尾を又の間に丸めて『チュウィ〜〜〜〜イ』と情けない様子。
よほど怖かったらしくウンチまでちびっていたようである。

高慢ちきなお姫様は実は小心者なのであった。

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ベスがまだ生まれて3,4ヶ月のある木枯らしの吹き荒れる平日、
昼間は誰も家におらず、うちの奥さんが仕事から戻ると、
ご近所のおばちゃんに呼び止められたらしい。
おばちゃん:「ちょっとちょっと」
奥さん:「はぁ?」
おばちゃん:「何かね、ベスがずーと泣いてたわよ」
奥さん:「えっ!」
おばちゃん:「今日は風がねー、強かったでしょー。色々モノが飛ばされて音が凄かったのよー。」
奥さん:「そうなんですかー・・・・」
おばちゃん:「ビックリして犬小屋から出ようと思ったら、スノコが入り口にふさがって出られなくてねー。」
奥さん:「・・・・」
おばちゃん:「あんまりご近所中に響き渡る泣き声で鳴き叫ぶものだから、うちのおじちゃんが何事か!と大急ぎで救出したのよー。」
奥さん:「ス、スミマセンですー」

どうやら、ベスがパニックで暴れているうちにクサリが小屋の毛布に絡み、
その下に敷いていたスノコを巻き込んで、
うまい具合に小屋の内側から出入り口にツイタテのように立ち塞がったようである。
出るに出られない状況になったベスは、ますますパニックになったのである。
ベスのあの甲高い悲鳴が、留守の間ずーっと続いたのである。

ハヒャヒャン! ハヒャヒャン! ハヒャヒャン!

ご近所の皆様にはお騒がせして大変ご迷惑をかけたのである。
また、おじちゃんには「助けてくれて、ありがとう」なのである。
そして、ベスには「は〜・・・ったくおバカ!」なのである。

それ以来、ベスが小屋に入ることは二度となく、
代わりに愛車で移動用のキャリングケージがベスの家になったのである。

ベスの将来を思ってこんな立派な家を買ったのに(シクシク)。
今やお前の家は、立派な園芸用具入れになったぞ、ベス

ベスの思い出(2)

赤いフニフニのサナダムシには神経を使う日々がしばらく続いた。
実は、当時は一軒家に夫婦2人住まいで、共働きであったために
昼間世話をすることができなかったのである。
しかも、季節は冬。生後間もない仔犬にとってはかわいそうな環境である。
後先を考えない衝動飼いであるが、それほどかわいかったのである。
仕方がないので、奥さんの実家に1995年の正月明けまで預けることになった。
幸い実家でも過去に犬を飼っていたので喜んで引き受けてもらえたのである。
聞いたところでは、初めての夜にベスが夜泣きするのでベッドで一緒に眠ったら、
翌朝シーツに赤いフニフニが這っていたという。
それにもめげず、いばらくは夜一緒に寝たというから尊敬してしまうのである。

調べたところによると、サナダムシは成長すると50cm以上にも成長するらしい。
宿主の腸内で繁殖して、カラダが節のところで分離して肛門から顔を出して産卵するのだとか。
そんなモノに身体を蝕まれるのを想像すると、鳥肌がプツプツするので、
サナダムシの話は、もう終わりにするのである。
最終的には除虫薬を飲ませて問題解決したのであった。

さて、話は変わってベスの命名の由来である。
みるくは2人の子供達の意見を採用することにしたが、
ベスの時(今から11年前)は奥さんと考えたのであった。
見た目から、和風の名前はありえずカタカナの名前をランダムに言い合っているうちに、
エリザベスの名があがったのである。
犬を呼ぶのに「エリザベス」はチョット何様!?という事になるので、省略して「ベス」に決定。
http://www.jg2oaj.com/g/gbp20f.jpg
ベス、お前は本当はお姫様なのだよ。名前負けしとるが。

そんなベスは、1995年の正月明けに実家から我が家へ戻ってきたのである。
約2ヶ月の実家生活で溺愛され、すっかり甘ちゃんとなって。
1階のリビングにマットを敷いて寝床を作ってあげたのだが、
真夜中に階段をトコトコ上る音がしたかと思うと、私の枕もとから布団の中に潜り込み、
そのまま朝まで添い寝するのである。なぜか奥さんではなく私の布団なのである。

次の週末、大型犬でも対応できる立派な金属製のケージを早速購入である。
季節は真冬なので毛布をたっぷり敷いた上に電気あんか付きの防寒対策バッチリである。
勝手に「ポインター」の雑種と思い込んでいたので、外犬・番犬として立派に育てるべく、
飼い主として気合十分である。
その夜、雨戸の外から何やら鳴き(泣き)声が。
『チュウィ〜〜〜〜イ』
「ネズミかお前は! ・・・・仕方が無い。今夜だけ入れてやるか。」

可愛かったのである。

(まだまだ続く)

ベスの思い出(1)

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みるくがやって来たので、ベスを思い出すのだ。
ベスはかつての我が家の愛犬であった。
3年前に亡くなったのだ。
きっとみるくベスと比較され続けられるであろう。
何故なら、ベスはとてもユニークだったから。

ベスを最初に見たのは、みるくと同様Pet'sマートの貼り紙であった。
捨て犬を飼ってくれる人を探しており、ベスは3匹の姉妹だちと写真に写っていた。
みんな可愛かったのだが3匹の中では一番元気そうな顔をした子を引き取ることに。
それが、ベスであった。

1994年11月のある気持のいい晴れの日。
待望のベスが我が家にやってきた。
まだ生まれて数週間の手のひらに乗るくらいの大きさであった。
予想通りの元気で人懐っこい子であった。

とりあえずドックフードと水のゴハンを食べて、しばらく一緒に遊んでいた。
そろそろ夜が更けて来たので眠らせるための仮のベッドを準備した時に、
ふと見ると何やら怪しげな行動。
オシリをフローリングに擦りつけてモゾモゾやっている。

なんだかカユソウである。

近寄ってオシリを見ると、赤くて細い糸がフニフニと動いている? こ、こ、これは!!

急いで獣医に見せる必要があるなと思った。

サナダムシ。

(続きはまた今度・・・)

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