オルタナティブを考えるブログ

タイトルも新たに、1年ぶりですが、まずは過去の記事を整理しなきゃ

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前回からファスケスを取り上げている。

『束ねた矢』の伝説をおって、これまでアメリカ国章、イソップ、毛利元就、アラン・ゴア、吐谷渾、東アフリカ、スキタイ、ルーベンス、ロスチャイルド、オランダ、スペインのイサベルなどについて述べてきた。

このイサベルのバッジである『束ねたられた矢』に辿り着いたところで、「ファスケス」という紋章のチャージに出会った。このファスケスというのは、古の権威と団結の象徴で、束ねられた棒に斧が巻きつけられている図で、リンカーンやワシントンの像を含めて世界中のいたるところでみられる。
→ http://blogs.yahoo.co.jp/alternative_politik/22012680.html

『ファスケス』 と 『束ねられた矢』 は棒(+斧)か弓矢の違いで、考え方は根本的には同じだ。

しかし、

『ファスケス』 と 『束ねられた矢』  にはもう1つの共通したストーリーがある。


ファシズム と ファスケス(束ねた棒) と 『束ねた矢』


シンボルとしてのファスケスは、権力と求心力の象徴としての斧、その周囲に団結する人々であるといわれている。そして、知っている人も多いかもしれないが、『ファシズム』の語源がこの団結を意味する『ファスケス』であるそうだ。


『ファシズム』といのはムッソリーニやヒトラーの独裁政治を思い浮かべるが、第一次世界大戦後にヨーロッパを支配した独特の社会事情が生んだ産物である。何故、ドイツやイタリアの国民はファシズムに走っていってしまったのだろうか・・・。この問いは歴史学者や社会学者に任せたいが、ここでは少し歴史を振り返ってみるとする。

20年代後半の米国経済における好況から1929年の株価暴落などは、よくバブルの歴史を振り返る腕引き合いに出され、昨年のサブプライム問題と関連付けてよく比較されるが、それ以上に、景気変動や富の集中が引き起こした『市場経済の限界』『格差社会』についても意識されていた。

そんな中で、社会主義や共産主義という考えがヨーロッパ中に広がりつつある中、ロシア革命が成功すると、もはや時の支配者層にとっては悠長な事を言ってられず、迫りくる脅威とうつった。

実際、様々な政治勢力やマルクスが予言したような階級間の対立によって国は分裂状況になり国は衰退の危機に直面していた。そんな中で、極端なナショナリズムによって階級を超えた民族の団結(ファッショ)を目指し、そういった危機的な状況の打開を旗印に台頭してきたのがファシズムだった。

イタリアは、第一次世界大戦の戦勝国とはなったものの、その後の戦争が残した過度の負担によって、大不況に突入した。街には失業者が溢れ農村地域では暴動が頻繁に発生していたという。イタリア人たちはこの戦勝国とは思えぬ悲惨さを「名誉なき戦勝国」と自嘲的に評したそうだ。


宮崎駿の『紅の豚』はそんな大不況時のイタリアが舞台だ。

『ファシストになるより豚のほうがましさ・・・』  カンケイナイカ・・・


ムッソリーニとファスケス


さて、ファスケスとファシストの関係だが・・・

ファスケスのイタリア語読みである「ファッショ」(fascio, 複数形 fasci)は、団結を意味する言葉としてイタリアの政治的団体に用いられるようになった。

1919年にベニート・ムッソリーニは、国粋主義団体「イタリア戦闘者ファッシ」(Fasci Italiani di Combattimento) を結成する際、この語を用いた。その後、1921年には「イタリア戦闘者ファッシ」は「ファシスト党」(Partito Nazionale Fascista) へと改組された。

ムッソリーニは党の行動原則としてファッシを語源とするファシズム(Fascism)を提唱し、ファスケスを党の象徴として、党旗のデザインやパレードの装飾として用いた。(ウィキペディアより引用)

ムッソリーニ自身も元々は社会主義運動に身を投じていたが、第一次世界大戦が終わると急速に国家主義に傾倒していく。ムッソリーによるファシスト党が、結局のところ 『右翼』 なのか 『左翼』 なのかはっきりしないのは彼のこうしたバックグランドが影響しているのかもしれない。


ムッソリーニ
イメージ 1

ファシスト党設立以前に、ムッソリーニは戦闘ファッシ(Fasci Italiani di combattimento) 、通称『黒シャツ隊(camicie nere)』というファシスト党の前身組織を組織し、ファスケスを象徴として使用していた。この時彼らが被っていた帽子にもしっかりと鷲がファスケスを掴んでいる紋章がある。

黒シャツ隊の帽子
イメージ 2

黒シャツ隊
イメージ 3

黒シャツ隊の旗 何てオドロオドロしいんでしょう。。。
イメージ 4

ちなみにムッソリーニはプライベートの旗でもファスケスを使用している。


ムッソリーニがプライベートで使用した旗
イメージ 5

戦闘ファッシは勢力を拡大し1919年には1万7千人の党員となった。政権を奪取しようとするが、1919年に行われた選挙では惨敗してしまう。・・・というか1人も当選しなかった。

1920年代に入ると深刻な不況に見舞われる一方で、ロシアの社会主義勢力が拡大した反動として、戦闘ファッシの勢力は民衆の支持を得て急速に拡大を始める。この『黒シャツ隊』は突撃隊とも呼ばれていたが、まさにその通りの行動を行った。彼らは対抗勢力の息のかかった労働組合事務所などを次から次へ襲ったが、当時の政府は見てみぬふりを決め込んだ。

ムッソリーニは、1921年に総選挙で勝利(と言っても535議席中32議席)すると、組織をファシスト党と改め、瞬く間に30万人の党員をもつ一大勢力となった。さらにファシスト党は黒シャツ隊の軍隊化を進め、1922年10月24日、ナポリで開かれたファシスト党大会でムッソリーニは政権奪取を宣言し、28日には黒シャツ隊がローマに向かって進撃を開始した。


ファシスト党の旗
イメージ 6

ムッソリーニ 政権へ ローマ進軍



ローマ進軍は後にヒトラーが参考にして『ミュンヘン一揆』を起こすほど有名になったムッソリーニのローマ進軍だが・・・、


ムッソリーニはこの進軍には参加しなかった。


ミラノに待機していたそうだ。



更に、このムッソリーニによって煽られたローマ進軍は失敗寸前のところまできた。


当時の党員は30万人になっていたにもかかわらず、進軍に集まったのは1万4千人程度しか集まらなかったからだ。


理由は・・・ 



雨が降ったから・・・


ローマ進軍の様子 ちょっと雨がふってるかな?
イメージ 7

イタリア人は雨が嫌いだった・・・

(まぁ、その他にも軍隊に列車が止められたとか、食糧不足だったなどの理由が挙げられている)


もともとローマ進軍に前向きではなかったムッソリーニは、この進軍が失敗したと思いこみ、国外へ逃亡するために早々荷作りを始めていたところだったが、


ムッソリーニも事態の発展にかなりビビッていたが、当時のイタリアの国王は、それに輪をかけてビビリまくって、なんとムッソリーニに組閣を命じる。そのニュースがムッソリーニの耳に入ると、彼は慌てて荷造りをやめ、ローマ入りを決意した。

1921年10月30日にムッソリーニはローマ入りすると、組閣した。その時の閣僚選定がまた巧妙で、自由、保守など、さまざまな人材を政権にすえて反発を回避しようとした。

その後の出来事だがこれも結構唖然とする内容だ。ウィキペディアより抜粋
このように、ムッソリーニのファシスト政権の樹立には、国王が大きな役割を果たしていた。大戦後のイタリアで、国民投票の結果、王政が廃止されたのは、国王が一貫してファッショ政権を支持していたことが批判されたためであった。

ムッソリーニ内閣成立時の議会ではファシスト党はわずか35議席(総議席数535)であったが、ムッソリーニが外務大臣と内務大臣を兼ねて権力を固めた上で、翌年、選挙法改正案を半ば暴力的に通過させた。

それは、全得票数の4分の1を獲得した政党が議席の4分の3を得るというまことに奇妙なものであった。これに基づいた総選挙が1924年に行われ、その結果、ムッソリーニはファシスト党単独内閣を成立させ、完全な独裁権力を掌握した。

ムッソリーニとヒトラーの記念切手?
イメージ 8


ファスケスから派生した『ファシスト』という言葉広めたムッソリーニは、プライベートの旗にもファスケスを用いたばかりでなく、イタリア社会共和国時代(1943-1945年)には、ファスケスを掴む銀の鷲をついている軍隊用旗を一般的に用いた。


イタリア社会共和国の軍隊用旗
イメージ 9

ムッソリーニのファスケスに対するこだわりは、ローマ帝国時代へのノスタルジーへの現れもある。


その後、ムッソリーニの人気は絶頂になり、イタリア全土に肖像画が張られたそうだ。


次は少しファスケスの話題から脱線してムッソリーニの経済政策をみてみる。



参考:ウィキペディア

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傑作凸⌒ヾ(^-'*)ポチ

イタリアが伝説的な「へたれ」でなかったらもう少しムッソリーニも英雄になれたろうに・・・

2009/11/4(水) 午後 9:27 Ddog 返信する

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