オルタナティブを考えるブログ

タイトルも新たに、1年ぶりですが、まずは過去の記事を整理しなきゃ

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ここ3回は聖書の外典であるバルク書を取り上げてきたが今日はその4回目だ。バルク書の引用部分については『バルバロイ』のサイトより転載している。
 
バルクの黙示録 その1 ヤコブと戦った天使の名前
 
バルクの黙示録 その2 天使が語ったバベルの塔の高さ
 
バルクの黙示録 その3 ドラゴンの系譜
 
旧約聖書に登場する偉大な預言者エレミアの弟子であるバルクは、天使パヌエルに連れられて天界を旅しながら様々なビジョンによる啓示を受ける。バルク書の内容は彼が見たことに対する彼の質疑と天使の応答からなっていると言っていいだろう。
 
前回の第五章ではドラゴンの腹の中はどれぐらい大きいのかという質問で天使を困らせたバルクだが、6章ではどんな質問をするのだろうか?
 
 
第六章
1
そしてわたしを連れて、太陽が進み出るところにわたしを導いた。

2
そして、下に火の燃える四人の御する戦車をわたしに示した。そして戦車の上には、火の冠をかぶった人が座っており、戦車は40人の天使たちによって引かれていた。そして見よ、太陽の前を、9つの山のように、鳥が飛びまわっていた。

3
そこで天使に云った。『あの鳥は何ですか?』。するとわたしに言う。『あれは人の住む世の守護者です』。

4
そこで云った。『主よ、人の住む世の守護者とはどういう意味なのですか?わたしに教えてください』。

5
すると天使がわたしに云った。『この鳥は太陽に沿って飛びまわり、両翼を拡げて、その〔太陽の〕火と燃える光線を受けとめているのです。

6 もしもそれを受けとめなければ、人間の種族はもとより、ほかのどんな生物も助からないであろう。むしろ、神はこの鳥に〔そうするよう〕指図なさったのです』。
 
 何となく今日の科学で解釈できるような天使の言動だ。地球上の生物に様々な恵みを与えてくれる太陽の光だが、強すぎれば有害な事もある。実際に太陽光は可視光線、紫外線、赤外線、エックス線など様々な波長の光で構成されているが、中には紫外線のようにモノを劣化させたり、発がん性が在るものもある。しかしそれらの有害物質のほとんどは、大気や成層圏のオゾン層で大幅に減衰してから地上に達している。
 
このバルクが見た鳥の行動と役割はまさに大気そのものであると言ってもいいかもしれない。カバラの創世記でも光が強すぎたことが原因で世界に混乱が生じるが、面白いのは、
 
太陽の光はそのままだと強すぎ、
 
何らかの調整メカニズム世の中に働いている・・・
 
と、いうようなことを古代の人々が意識していたということだ。
 
まぁ、干ばつなどの天災に悩まされる農耕民族であれば、おそらく当然そう思うのかもしれない。
 
さて、続きを見よう。
 
 
7 すると、〔鳥は〕自分の両翼を広げた、そしてわたしは見た、その右の羽に、およそ4000モディオスぐらいの大きさを有する打穀場ほどの巨大な文字を。しかも文字は黄金の文字であった。
 
モディオスは穀物などを測る単位だが、1モディオスは8リットルと2/3程度だとすると、4000モディオスだと34トン強ということになるのだろうか・・・。書かれた文字の大きさを脱穀場の大きさで表現しているが、これは現在我々が○○は東京ドーム何個分というのと同じか・・・。
 
その大きさもさることながら、どうだろう・・・
 
この太陽と翼の描写だが、古代エジプトやメソポタミアで見られた有翼太陽円盤を思い浮かべてしまうのは僕だけだろうか?エジプトではホルスの化身として描かれ、バビロニアの太陽神シュマシュ、ゾロアスター教のアフラマズダーなどが乗っているかのように描かれている有翼太陽円盤だ。
 
 
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有翼太陽円盤についてはこちらの記事↓
覇者への道 ハンムラビ 羊飼いの称号
 
 
8
すると天使がわたしに云った。『あれを読みなさい』。そこで読んだ。そして次のように〔読みあげて〕言った。『われを生みしは地にもあらず、天にもあらずして、火の翼われを生む』。

9
そこでわたしは云った。『主よ、この鳥は何ですか、そしてその名は何ですか?』。

10
すると天使がわたしに云った。『これの名はフェニックスと呼ばれる』。
 
有翼太陽円盤らしきものの正体はフェニックスだったのか・・・。
 
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ドラゴン伝説と同様に不死鳥フェニックスも世界中の神話に登場する。ペルシアやインド神話に登場するサエーナ(シムグール)、スラブ神話の火の鳥、中国の鳳凰、日本の不死鳥などだが、その起源はエジプトのベンヌだと言われている。
 
「甦り」や「復活」というテーマをあつかっているので、それぞれの神話などには人間の生と死に関する哲学的な要素を多分に含んでいる。火の鳥とかいうと手塚治虫のライフワークである「火の鳥」シリーズを思い出してしまう。実は人肉食を描くなどタブーをものともしないショッキング内容なので、完全復興版以外はかなりの部分が削除されているという。漫画デビルマンもそうだが、こうして思うと昔の漫画はすごいなぁ〜。
 
さて、
 
ベンヌはもともと古代エジプトの冥界の神の呼び名であったが、後にエジプト神話において神の鳥として崇拝されるようになった。エジプト中王国時代(紀元前2040年頃〜紀元前1782年頃)のエジプト人は太陽が沈む際に、ベンヌはハヤブサの姿で夜の間冥界で過ごし、そして朝日が昇る時にはサギの姿で新たな誕生を迎えたと言われている。さらに、ベンヌはオシリスのバー(魂)としても見られていた。
 
         ベンヌ                    バー
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エジプトの創造神話はいくつか学派によって異なった物語がかたられているのだが、ヘリオポリス神学の創造神話によると、混沌とした海から原初の丘(ベンベン)がにょきにょきとそそり出し、そこに舞い降りたのがベンヌであった。
 
フェニックスの自殺説
ヘレニズムの時代、ギリシアやローマの著者たちはフェニックスが本源的にはオシリスの遺骸から生まれたと考えており、300歳から500歳ぐらい年齢にさしかかると、自ら巣をつくり、その中に入ると自ら出した炎によって燃焼する自殺説が主流だった。そして火が消えた後には卵だけが残り、そこからまた新たなフェニックスが誕生すると言うのが有力な説だ。
 
もう1つの説によると、赤と金色の鳥が500年に一度ヘリオポリスにやってくるというものだ。500年後その鳥が死期を迎えると、また新たに鳥がやってきてミルラ(没薬)を使って卵の形をした入れ物をつくる。それは新たな鳥の誕生させるものではなく、彼の“父”にあたる前任の鳥の骸を格納するもので、その卵をベンヌがヘリオポリスの神殿(アポロン神殿)まで運び、盛大な葬儀が行われる。
 
このバルク外典はギリシア語で書かれているのだが、そもそも最初にフェニックスとして紹介したのは紀元前5世紀頃の歴史の父ヘロドトスだ。彼の紹介した説は「もう1つの説」として紹介した説の方である。
 
 
その後、オウィディウス(紀元43年〜後17年)が、500年の周期で飛来するなどヘロドトスの紹介した話を紹介している。また西暦43年頃にローマ帝国の地理学者であるポンポニウス・メラが、著書「地誌」の中でフェイックスの言及している。そこでは、香料を積み上げて薪を作り、その中で炎を灼くフェニックスの姿を伝えている。その際にフェニックスの身体は無くなってしまうが、その中の液体が凝固して、それが新しいフェニックスへと成長するそうだ。
 
同じぐらいの時期にローマのプリニウスは、彼の著した博物誌の中でユニークな説を展開している。
 
蛆(うじ)がフェニックスになる説
フェニックスは世界にたった一匹しか存在せず、いつもはアラビアに棲息しています。全身は紫色、尾は青くて薔薇色の毛が転々と混じっていて、喉には房が生えています。死期が近づくと桂皮と乳香の小枝で巣を作り、そこに香料を詰めて死ぬまで横たわります。死ぬと身体が腐敗し、骨と髄にウジがわきますが、そのウジが鳥の形に成長してやがて次世代のフェニックスとなるのです。

この「ウジが新たなフェニックスになる」という話は、意外にもけっこう支持されたようで、3世紀の神学者・聖クレメンスも同様の話を残しています。彼の話では、フェニックスは死期が近づくと、没薬や香料を集めて自分の「棺」を作り、その中に閉じこもって死を迎え、その死体に湧いた虫が死体を糧として成長し、新たなフェニックスになるのだそうです
(引用先→ http://homepage3.nifty.com/onion/monster/phoenix.htm
 
自殺説+蛆誕生説の融合
 さらに、12世紀初頭に書かれたフィリップ・ド・タオンの「動物寓意譚」では、これまでの説を合成させて次のような説を展開している。
 
こうした自殺説と古代の死体のウジ説を折衷させて、独自の説を展開しています。それによれば、この鳥は500年に1度、レバノン杉の方へと飛び去り、芳香を羽へ一杯に含んでヘリオポリス(現在のカイロ郊外)の神殿にやって来ます。そして、祭壇に自らの身を横たえると、炎に自らの身体を委せ、その身体を焼き尽くします。

その死体には一匹の虫が取り付きますが、2日目にはもう羽が生えて、3日目にはもう死ぬ前とまったく同じようなフェニックスの姿へと成長します。そして、世話をしてくれた神官にうやうやしく一礼し、再び天空へと飛び去るのだそうです。
(引用先→ http://homepage3.nifty.com/onion/monster/phoenix.htm) 
 
次回の記事でバルクが天使にフェニックスに関してあれこれ聞くところを紹介するが、これらの説を知っておくと、バルク書で展開する質疑応答が分かりやすくなる。
 
 
 

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