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インターネットのブログやメールマガジンでの言動に対して、常に気にかけている識者として挙げると、原田武夫氏はその筆頭になる。
外務省でのキャリアを踏まえ、実務家としての経験に裏打ちされ、国際的に幅広い人脈に基づく情報は
日常的に触れることができる、TV、新聞、雑誌の情報、ものの見方とは格段に違うものがある。
特に、原田武夫氏の世界の潮目を知るために 原田武夫国際戦略情報研究公式ブログには絶えず目を
通しているし、教えられるところが多い。
http://blog.goo.ne.jp/shiome
直近でも、新刊書「北朝鮮vsアメリカー偽米ドル事件と大国のパワーゲーム」のユー・チューブで
のプロモーションビデオにおいてインターネットの時代では、日本人一人一人が世界の情報に目を凝らし、自分で情報を集めて、自分で判断をする訓練をすべきだと強調している。この新刊書はその一助と
してまとめたとされている。
北朝鮮の問題を、単なる拉致事件の対象として捉えるのではなく、6カ国会議に集まる国々の思惑を
察するとき、経済的な利益の分捕り合戦の観点から押さえておくべきことを再三再四主張されていた。
英国やドイツのファンドの策動、レアメタルの宝庫とみなされる北朝鮮の資源への狙い。核保有への
非難もダミーのように映る。アメリカの北朝鮮にたいする偽ドルの容疑も、次への導きに向けた引っ掛
けのようである。
こうした、粉をかけるように予備知識を与えられて、昨年の3月に出版した「日本封じ込め」の時代
ー日韓併合から読み解く日米同盟、に目を通すと原田氏の発想と着眼の方法が浮かび上がってくる。
「日本封じ込め」の時代ー日韓併合から読み解く日米同盟、のはじめにから、衝撃が始まる。
「日本が韓国を併合したのは、1910年(明治43年)のことである。それから既に百年近い月日
が流れようとしている。それなのに、日韓併合の証文はどういうわけか、日本人の手ではなく、米国人
の手中にあるのである。」
まるでミステリー小説が始まっていくようである。これが原田氏の方法論としてのトリックではある
のだろう。
「接収した「日韓併合条約」原本を返さない米国は、一体何を考えているのか。」 「それは、この
条約の原本に示された日本の朝鮮統治という「史実」が、日本、、そして韓国や北朝鮮だけでなく、米
国にとっても今なお重大な意味を持つということだ。正確にいえば、過去において、「重大な意味を持
っていた」ことは間違いなく、さらに現在においても「重大な意味を持っている」に違いないというこ
とである。」
「むしろ必要なのは、こうしたシンボリックな出来事を目の前にして、「戦前期の日本と朝鮮」、
そして「戦後の米国と日本」とをつなぐミッシング・リンクを論理的に導き出すことであろう。そう考
えるとき、「統治するもの」と「統治されるもの」という二つの役回りが見えてくる。」とし、
統治する日本 統治される朝鮮
統治する米国 統治される日本
原田氏は自らの意図を鮮明にしながら、日本を媒介させて、戦前の朝鮮と現代の米国との繋がりを
見せつけ、米国は、日本を統治するために日本を知り尽くすため、日本自身による朝鮮半島に対する
統治のやり方を学ぶ必要があったと断定し、原田氏のワールドを形成していくのだ。
加えて、条約の原本を、今もって返さない米国は、今もなお必要としているからに他ならないこと
を炙り出すのである。
そうして、たたみかけるように、米国による対日統治が続いている。それに気づいていないのは、
私たち日本人だけだと警鐘を鳴らす、いや、お人好しの日本人の実情を哀れんでいるのかもしれない。
今まで、ぼんやりとしか意識していなっかった日韓併合、36年間に亘る日本の朝鮮統治の実情、
GHQの占領時代の実態。全て観念の世界でしか捉えてこなかった。大学も含めて、学校教育で学び、
教えられたという記憶はない。友人と論議をしたこともなかった。
原田氏は、直接的な言い方はされていないが、要は、自分でしてきたことを、他人はしてこないなど
と、度の面下げていえるのかということではないか。
人の心の中を読むこととは、自分の心の中を読むことであることは自明なことなのに、何故、米国に
対してそれができないのかと訝っているのだ。
米国の狙いは、それとしても、深い闇ともいえる、日本の朝鮮統治の事実にどれだけの思いが致せた
のか、恥らうばかりである。余りに淡いのだ。
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