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これはね・・・ずっと前から気になってて、 加えて『ソーシャル・ネットワーク』を見に行った時に予告を見て 「これは絶対行かねば!」と思っていた映画だったんですよ。 なので、今週末から公開ということで、早速日曜日に観てきました。 映画のモデルは、現在のイギリス君主であるエリザベス女王2世の父“ジョージ6世”。 幼少の頃から内気で吃音症に悩むアルバート王子(後のジョージ6世)が、 言語療法士ライオネル・ローグと二人三脚でその障害を克服し、 第2次世界大戦開戦にあたり国民を勇気づける見事なスピーチを行うまでを描いています。 アルバート王子は、厳格な父であるジョージ5世から “王族に相応しい人物への教育”として左利きやX脚の矯正などを受けますが、 これらによる過剰なストレスから吃音症を患っていったようです。 元々内向的である上、吃音症のコンプレックスから、自分は表へ出ずに、 裏方として王である父や兄デイヴィッド(後のエドワード8世)を支えていて、 本人もその立ち居地に心地よさと安堵を感じてたのだと思いますが・・・ ここで王子にとって不幸な事態を迎えます! というのも、ジョージ5世の死後、王位を継承したエドワード8世が、 2度の離婚歴のあるアメリカ人女性ウォリス・シンプソンと結婚することを選び、 王位を捨てることになったのです。(後に「王冠をかけた恋」と呼ばれた事件です) そこで図らずも王位を譲り受けることになったアルバート=ジョージ6世(コリン・ファース)は、 王としての重責に押し潰されようになりながらも、国民と向き合うために “声”を届けようと努力を重ねるんですよね。 トレーナーのライオネル(ジェフリー・ラッシュ)と妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)の 献身的な支えを受けながら・・・。 このように平たく説明すると、まるで“スポ根ドラマ”みたいですよね。(笑) 「エースをねらえ!」なら岡ひろみと宗方コーチみたいなもんです。(爆) 初めは反発しあいながらも、いずれお互いに信頼関係を築き、大きな障害を乗り越える・・・ みたいな展開は、ある種定番中の定番とも言えますよね。 それでいてそう遠くないイギリス王室の話となれば、一般ウケする題材ともいえるでしょう。 そんな手垢の付いたストーリー性を持つ話をこれだけのエンターテイメントに仕上げた ところに、脚本の力を感じました。 しかも、ライオネルとのやり取りの中で ■左利きを厳しく責められ矯正されたこと ■器具をつけられてのX脚の矯正は、痛みで叫ぶほど辛かったこと ■乳母に疎まれ、つねられたり食事をもらえないなどの虐待を受けていたこと・・・ という王子の心の闇の部分が段々見えてくるところからしても、 ややもすれば暗〜くて重た〜い展開になりそうですが、 そこにユーモラスな要素を入れて、爽やかな感動を呼ぶ作品に仕上げたのは 監督の手腕とも言えるかもしれません。 でも私がこの映画で心に残ったのは・・・ジョージ6世の真摯な姿。 王たるものがどれだけの重責を負っているものなのかをわかっているがこそ、 また国民に愛される王になりたいと思うがこそ、 繊細なジョージ6世はそのプレッシャーに押し潰されそうに なっていたんじゃないでしょうか? でも、それにただ潰されるのではなく、障害を乗り越えようと立ち向かっていった 王の勇気ある姿勢に素直に感動しました。 だって王様なんだもん! 別に苦手なことを人前でせずに、吹き替えなり代理人なりを立てるなどして 逃げ通すことも可能だったはずですよねぇ。 でもそれをせずに恥ずかしい思いをしながらも国民の前に立とうとしたことは 王としての威厳と勇気以外なにものでもないと思います。 そんなジョージ6世の王たる資質を見抜いていたからこそ、 エリザベスやライオネルは献身的に彼を支えたんじゃないのかな? そして、第2次世界大戦という辛く悲しい時代をイギリスが迎えるにあたり 国のリーダーとして国民を勇気づける存在となっていったのでしょうね。 国のリーダーか・・・。ふぅ〜(涙) やっぱリーダーって大事よね。(・・・と遠い目) 王としての威厳と品位を持ちながら、思うように気持ちを言葉にできないコンプレックスを 繊細に表現したコリン・ファースの演技は、まさに主演男優賞に値するものです。 またそんな王を支える妻エリザベス役ヘレナ・ボナム=カーターの懐深い演技もステキ。 そしてこの映画のもう一人の主役であるライオネル役のジェフリー・ラッシュは やはり上手いですね〜。 一昔前なら、このあたりの役はマイケル・ケインなんかがピッタリきそう。ww また、こういう言語障害のトレーナーとなると・・・ 『マイ・フェア・レディ』のヒギンズ教授なんかとかぶったりもしました。ww ↓コチラは映画の冒頭となった演説シーンのリアル版。 父の代理として立った大英帝国博覧会閉会式での演説シーンです。 (3分前後のところで吃音が顕著に出ています) |
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