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040 サメ

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『天野動物絵ン(あまのどうぶつえん)』の第40弾。
この絵のメインは[シュモクザメ、ノコギリザメ、シロワニ]。背景は[海の中]。
 
 日本神話などではサメのことをワニと呼んでいる。広島県のワニ料理のワニもサメのことである。
 
 このサメという生き物は、4億年前からほとんど姿が変わっていないらしい。また、さらに2億年後の世界においてもそれほど姿が変わらないと考えられている。『フューチャー・イズ・ワイルド』の映像では2億年後にはイカが海から陸へと上がり、ゾウのように巨大化して森林をわが物顔で歩きまわっている。また、ある種の魚は海から出て鳥と全く同じような活動をするようになっている。億単位で年月が過ぎれば、生物というのはこれほどまでに変化するものなのだ。それに比べればサメの変化の無さは異質といえる。
 
進化することのできないダメなヤツ、という見方もあるかもしれないが、もうこれ以上進化する必要が無い、つまり「完成したもの」という考え方がある。
 サメはこのままでも十分強いし、地上で恐竜が絶滅したのと同じ程度の災害が起きたとしても、海の底にもぐっていれば多くが生き残れるだろう。ノコギリやハンマーヘッドなど、まるで大工の道具みたいなオプション的なものにはバリエーション豊かな変化が見られるだろうが、基本となるボディーはずっとこのまま「で」いい、いや、ずっとこのまま「が」いいということなんだろうなあ。
 もしかすると、何度か違う姿に進化しかけたことがあったけど、そのたびにまたその変化した部分が退化して今のような形状にもどったのかもしれない。
 
 進化や改善など、変わることばかりにこだわりすぎるのもよくないのかもしれないナァ。
 改善という名のもとに物の配置やシステムなどを変えたはいいが、前よりも不具合が増えてお客様からのクレームが増えた、なんてことはどこの会社でもよくある話である。生産性アップにこだわりすぎて、変えないほうがいい所まで変えてしまい、よけいに不便になった例など無限にあるだろう。(こういう時はだいたい現場から反対意見が出るのだが、現場をよく知らない上の人間が強引に進めてしまうものだ。)
 自然界の中にはサメ、ゴキブリ、ワニ(サメの別名のワニではなく、は虫類の方のワニ)のように、数億年もの間にほとんど形状を変えないものが確かに存在する。
 だから、変わることばかりにこだわらず、変わらないことの大切さにも目を向けてみるべきではないだろうか。
 
誤解のないように言っておくが私は別に変化や進化が嫌いなわけではない。多くの生物がそうであるように、変わることっていうのは大事なことだと思う。私が言いたいのは「変えるべきものとそのままにしておくべきものをかしこく見分けなければならない」ということだ。

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