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有志連合への決断遅れは安保審議怠慢のツケ
19/8/23(金) 6:00配信 JBpress

 対米戦争の発端は、米国が日本への油の供給を停止したことが大きな動機になった。当時の日本では石油の一滴は「血の一滴」というほどに重要であった。

 今日においては石油の重要性がさらに高まり、しかも、原油の80%以上を中東に依存している。輸送路の安全確保は日本の存続、国民の安心に直接かかわる。

 明治に活躍した山県有朋は日本が守るべきものとして主権線と利益線という概念を打ち出した。

 主権線は日本領土であるが、当時の利益線は半島の安定であり、日本はそのために日清・日露戦争を戦った。

 この顰に倣えば、今日の主権線は周辺諸国に不法占拠されている領土を含む日本領域(領土・領海・領空)であることに変わりないが、利益線(今日では存続の視点から生命線)はどこであろうか。

■ 現代の生命線はシーレーン

 四面環海の日本はエネルギーや鉱物資源、食料などのほとんどを外国からの船舶輸送に依存する。

 具体的には原油・石炭・LNG・LPGといったエネルギー資源の95%を中東と北米から、鉄鉱石などの鉱物資源はほぼ100%南米や豪州・アフリカから、穀物を主とする食料の65%は北米から輸入している。

 地球の裏側であろうとどこであろうと、日本へこうした物資が船舶で運ばれており、世界の安全が維持されて初めて、日本の存続が可能である。

 こうした輸送路(シーレーン)、中でも原油の輸送路防衛の重要性を認識しながら、憲法上の制約からシーレーンの主たる防衛範囲は台湾から日本に至る海域に限定してきた。

 2015年の安保法制審議では、ホルムズ海峡を機雷で封鎖された場合の議論はあったが、ペルシャ湾からホルムズ海峡を経てオマーン湾、インド洋を航行し、南シナ海に至るシーレーンの安全を議論の対象にしたことはない。

 こうした遠隔の地における事象を「言の葉」に上げること自体が許されることではないという意識と共に、米国をはじめとした外国の問題という認識ではなかっただろうか。

 安保法案審議で野党は「地球の裏側まで行くのか」と質問していたが、それは憲法上許されないという「釘を刺す」ためであったのだ。

 ペルシャ湾岸でタンカーに積み出された原油は、ペルシャ湾を航行して幅30キロしかないホルムズ海峡を通り、オマーン湾からインド洋にでる。さらに東進すると海賊などの出没が時折報道されるマラッカ海峡やスンダ海峡に至り、南シナ海を北上して日本へ運ばれる。

 このシーレーン上を日本へ向かう90隻ほどのタンカーが常時航行している。シーレーンのどこが途切れても日本の存続にかかわる。

 広い大洋は襲撃や機雷敷設などの危険性はほとんどないが、狭い海峡や南シナ海が中国領になれば日本へのシーレーンは多大の影響を受け、日本の存立事態に関わることになる。

 従来、米国は世界の警察官と称されたように、こうした緊要な場所には米国の監視が行き届いていた。しかし、バラク・オバマ前大統領が公言したように、もはや米国は世界の警察官ではない。

 ドナルド・トランプ大統領は「各国はホルムズ海峡を通る船舶を自分で守れ」とツイートし「有志国連合」を提案した。

 マイク・ポンペオ国務長官は「湾岸地域に原油を依存している国はコストとリスクを担うべきだ」と言った。

 さらに、ジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長は「イランとイエメン沖のシーレーンでの航行の安全と自由を守るため、多国間の有志連合の結成を計画している」と語り、ホルムズ海峡とバベルマンデブ海峡が対象であることを明らかにした。

 ここに至って初めて、地球の裏側はもちろんのこと、表でも台湾から日本本土に至る僅かなシーレーン以外は他国、中でも米国依存でやってきたわけで、平たく言えば日米同盟に甘えて安全を担保してきたことが分かる。

 もとより、日本には自国の船舶と雖も日本から遠隔のシーレーンを航行する船舶を守る能力はない。

 そのほんの一部でしかないホルムズ海峡とバベルマンデブ海峡通行の船舶の自国防衛をトランプ大統領は要請しており、最小限の要求に応えるのは義務であろう。

■ 評価される人的貢献・無視される金銭支援

 報道などを見ていると、いくつかある有志連合への回答の一つに、お金を出す案もあるようである。しかし、金銭支援が評価されないことはこれまでの事例で明らかだ。

 湾岸戦争で日本は130億ドル(1兆7000億円)の巨額な支援を行った。シュワルツコフ総司令官は自伝で日本の支援金で自由に物品調達ができ非常に有り難かったと記したが、解放されたクウェートは感謝の新聞広告に「日本」の国名を記すことはなかった。

 そのことが、人的貢献の必要性を痛感させ、ペルシャ湾への掃海艇派遣による機雷処理、続いてカンボジアへのPKO派遣に繋がっていった。

 外交評論家・岡本行夫氏の「自国の船は自分で守れ」(「産経新聞」令和元年7月28日付)によると、1987年のイラン・イラク戦争では湾内の民間船護衛に多国籍艦隊が組織されたが、米国の参加要請を断った日本は電波灯台の設置で我慢してもらった。

 ところが翌年、特別協定で多額の在日米軍経費の増額を求められ、今日に至っているという。

 米同時多発テロに続くアフガニスタンのタリバン閉じ込めでは、海上自衛隊が関係国の給油支援活動(2001〜2010年)を行い高い評価を得る。

 しかし、次に登場した民主党政権は関係国からの継続希望を断り、代わりにアフガニスタン警察官の給料など5000億円を差し出したという。

 海自の給油支援は写真や報道記事となって国際社会の目に留まっているが、5000億円のことは爪の垢ほども聞こえてこなかった。宣伝戦における金銭支援の無力さではないだろうか。

 小隊(僅か数十人)派遣でもクウェートは感謝広告に該国名を記載したが、2兆円近い経済支援した日本への感謝は得られなかった。人的貢献の重みを忘れてはいけない。

 ましてや、今回は「ホルムズ海峡を通る船舶を自分で守るべきだ」というトランプの発言を受けた有志国連合の提案だ。日本の決意が求められている。

■ 個別的自衛権を主張した野党はどうするか

 安保法案審議は期間を延長して行われたが、ホルムズ海峡の機雷敷設だけが論戦に上がり、今回のような通峡タンカーへの妨害や攻撃、あるいは拿捕などは一つとして問題に上がらなかった。

 集団的自衛権の一部容認を議論の主題としたこともあろうが、より基本的には憲法改正や安全保障問題を「議論したくない野党」の姿勢を反映したからであったと言えよう。

 ペルシャ湾からホルムズ海峡通過までの間だけでも、機雷のほかにも今回のような拿捕や攻撃など、しかも相手が明確な場合・不明な場合など、いろいろなケースがあるであろうが、そうした議論は何一つなかった。

 可能な範囲で想定されるケースを出し、いくつかの条件下で議論していれば、今回の米国による有志連合への参加呼びかけに際して、かなり柔軟かつスムーズに対応できるバックグランドができていたかもしれない。

 国会は不断に外交と安全保障を論議すべきである。かつての日本(日本人)には「水と安全はタダ」との意識があったが、「安全」についてはいまだに「タダ意識」から抜け出していないようだ。

 もはや憲法の神学論争で「回答できない屁理屈」を作る状況ではない。何となれば、地球の裏側まで行って協力してくれという話ではなく、日本の生命線の1ポイントでしかない海峡における日本のタンカーの安全に関する問題だからである。

 安保審議で野党は、集団的自衛権の一部行使に懸念を示し、ほとんどは個別的自衛権で対処できるという主張であったと記憶する。

 そうであるならば、今回の有志連合問題は(米国は助けてやれないから)自国のタンカーは自分で防衛するという個別的自衛権の問題であり、文句なしに野党は議論に参加できるはずである。

 安保国会での論戦は、局所的で俯瞰的全体的になっていなかった。これは日本の安全を日頃から真剣に、かつ総体的に考えていないからである。いまや日本の安全が国土の安全だけでないことはいうまでもない。

 これまでの野党は「日本の安全」よりも「反自民」「反安倍」を先に立て、国家の安全と国民の安心を軽視してきた。

 先の参院選で当選した新人議員たちのインタビューを各紙で見ると、白紙で臨む、新しいパラダイムを政治に採り入れる、外交と防衛の分野にも取り組みたい、食の安全、情報公開など多肢にわたる。

 性善説に立つ日本は国益や安全上の無防備が目立つ。情報公開の行き過ぎでスパイ天国になり、重要人物をいつも取り逃がしている。

 国の守りと国益は与野党の協力があって初めて可能である。新人議員でも先輩議員に臆することなく堂々と論戦することが新しいパラダイムに求められているのではないだろうか。

■ おわりに:野党は政府・与党に働きかけよ

 安倍政権打倒などを叫んでいる時ではない。いまは日本にとっての内憂外患に真剣に対処しなければどんな危機に直面するかも分からない。

 憲法をはじめとする法令は尊重しなければならないが、日本の安全や発展が損なわれては元も子もない。その危機を最小限に抑えるためにも、安全保障について野党には政府の先をすすむくらいの発想の転換が求められる。

 単に選挙で自民に勝つための野合では、勝った暁にやってくるのは日本の空中分解でしかない。政権を目指すのであれば、野党は政策目標を摺合せた上で、政権政党に甲論乙駁で対峙すべきだ。

 そして、妥協点を見つけ、「日本の安全」を少しでも高めるために行動するのが、国民の負託を得て高給を食む国会議員、中でも野党の責務である。

 付加すると、石油を原料とする燃料や化学製品の多くが麻(植物としての大麻草)で代替えできることが分かっている。中東依存の原油を麻で減少させることも現実問題として可能とされる。

 そもそも、大麻の取締まりは20世紀初頭に開発された石油化学製品を世界戦略の武器にする米国の意図で始まり、GHQ(連合国軍最高司令部)は加えて日本文化破壊の一助として取り入れた。

 それまでの日本は麻を生活必需品として生産奨励し、嗜好品とした者はいなかった。

 独立回復後の日本は科学的立証のないままに一段と取締りを強化してきたが、世界の趨勢は炭酸ガス削減などの環境適合作物として大麻栽培の推奨に向かっている。

 白紙で登壇する新人議員は御代替わりを機に、「大麻取締法」制定の由来と大麻草の有用性(無害性)を認識し、殖産興業と伝統文化の再興で日本の発展を図ってもらいたい。

森 清勇

(引用終わり)
 ドナルド・トランプ大統領は「各国はホルムズ海峡を通る船舶を自分で守れ」とツイートし「有志国連合」を提案した。
 日本国安倍政権はこれに応じるべきだろう。消費税増税は直ちに中止し、戦時体制、戦時予算を組むべきであろう。
 海軍力、空軍力の強化、海兵隊創設も図るべきだ。
 日本国にとって喫緊の課題は、地球の裏側のホルムズ海峡よりも東シナ海、南シナ海、日本海、黄海の制海権確保である。
 台湾(中華民国)への支援は日本の安全保障にとって必須であり、日米陣営に留めおくことが必要だ。
 F35B戦闘機を日本側から台湾に供与することも検討すべきだろう。
 F2戦闘機や潜水艦供与、共同生産も検討すべきだ。
 
 さらに現在の国連に取って代わる世界安全保障機構としての有志連合センチネルは日本の好機である。
 第一次世界大戦の戦勝国が国際連盟を創設し、第二次世界大戦の戦勝国が連合国を創設した。ならば、第三次世界大戦(東西冷戦)の戦勝国たる合州国と日本国、西欧が有志連合センチネルを創設して悪いことではない。むしろ遅すぎるくらいだ。

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