イラクのサッカー代表チームがサウジアラビアを1対0で破り、アジアカップで初優勝を果たした29日夕方、首都バグダットの街は勝利を祝う住民たちであふれ返った。祝いの意味で空中に打ちあげた銃弾により、少なくとも7人が死亡し、およそ50人が負傷するなどの事故が相次いだが、懸念されていた自爆テロの攻撃はなかった。イラクの各政党は、優勝の喜びに浮き立っている国民の気分を悪くしたくないとして、党派の争いもしばらくの間中断する方針を決めた。東亜日報(7/31) 先の記事のコメント内でもお伝えしましたが、 7人死亡というのは実に痛ましい出来事です。 祝賀の時に実弾を空に撃ち上げるのは中東で普遍的な風習ですが… 危険性は道頓堀ダイブの比ではありません。 せめて空砲弾かクラッカーに、ならないものでしょうかね;;; ただ、優勝時の祝勝では、自爆テロを敢行する無法者はいなかったようです。 イラク人全員を、敵に回すようなもんですもんね。これには安心しました。 また、イラク各政党が党派争いをしばらく中断するとの方針を決めたのは、実に素晴らしいことですね。 「しばらく」というのは気がかりですが、ぜひともイラク選手の方々の想いを大切にしてほしいです。 官民各宗派各民族が一体となって、ぜひとも国難を乗り越えられんことを! サッカーは、人々の心に誇りと友愛を与えました。 実にアジアカップが誇るべき、歴史的大会になったのではないでしょうか。 「ジャカルタの栄光」とか「ジャカルタの平和」とか… イラクにも誉れ高いサッカー用語がひとつ加わると、いいですネ^u^ しかし。 なかなか快哉だけを叫ぶわけにも、いかないようです。 アジア杯で初優勝を成し遂げたイラクの主将で得点王&MVPに輝いたFWユーニス・マフムード(24=アルガラファ)が母国への凱旋帰国を拒否した。 サウジアラビアを下した29日の決勝後、悪化が続く治安へ不安を募らせ「イラクの人々を怒らせたくないが、チームと一緒に帰れば殺されるかも」と打ち明けた。 (中略) 03年のイラク戦争を機に国内の治安は極度に悪化。スポーツ選手は活躍するほど身代金を狙った拉致被害の可能性が高まる皮肉な状況がある。 決勝進出決定後のバグダッドでは自爆テロで50人が死亡。マフムードが戻る先は所属クラブがあるカタールとみられている。(スポーツニッポン7/31) 記事には満面の笑みで優勝を祝すイラク国民たちの写真が掲載されていました。 なんとか帰国できれば… すべてのイラクの方々と選手達が、この勝利を分かち合えれば… いいのにな…。 同じくスポーツニッポン紙(8/1)によれば、 アジアカップを最後に辞任を決めたイラクのビエイラ監督(ブラジル)は、 韓国とオーストラリアからオファーを受けているそうです。 また、「イラク代表はヨルダンのアンマンへ向かう途中にトランジットしたタイのバンコクで、UAEのムハンマド首相の専用機に迎えられ、UAEのドバイで祝勝パーティーまで開いてもらうなど歓待を受けた」とのことです。 前者はイラクでのスポーツの困難さを物語ってますが、 後者の政府専用機…中東各国も共に喜びたいという雰囲気がありそうですね。 読売新聞 7/30夕刊では、 「イラク市民、優勝に歓喜」「祝砲の流れ弾で7人死亡」という見出しで、 祝勝の中流れ弾に当たって7人が死亡したこと、 「うれしくて泣いたのはフセイン政権が崩壊して以来初めてだ」(バグダッドの商店主)、 「この日ばかりは「イラク人としての一体感」に包まれた」(本文)などを伝えています。 特に民間人、普通の人の意見が書いてあるのには実感が沸きます。 祝勝ムードのネガティブな面とポジティブな面の両方を、公平に伝えているのにも好感が持てますね。 さて、こんな『その先』を、「朝日新聞」はどう伝えたのでしょうか。 さぞやしっかりと! 伝えていることでしょうネ。 同じく7/30の夕刊(幅1/4×5段・カラー写真付)で、 見出しは「苦境乗り越えイラクが快挙」「政治にできなくてもサッカーにできることがある」 イラク大統領の特使が25日の韓国戦を前にイラクチームに伝えた言葉として、 「国民がこれだけうれしい思いで銃を撃ったことはない。政治にできなくてもサッカーにできることがあることがわかった」 また、連勝で資金難のイラクサッカー協会の要請を受けて、アジア連盟が5万ドルの移動費を追加したことを記していました。 (7/31・8/1には、朝刊/夕刊ともにイラクの優勝に派生する記事はなし) ええ、この祝賀ムードはとても素晴らしいことです。 大いに伝えるべきですね。 で…? 優勝祝賀のさなかの「7人死亡・50名負傷」は? …記述は、ありません。ほったらかし。 「準々決勝に勝ち、人々が祝砲を鳴らして喜んだ」という文はあります。 同日付の読売に比べると、写真以外は妙に前の情報が多いなぁ…。 サッカーの与えた良い影響、悪い影響を共に伝えてこそ、『その先』じゃないの? 日本で同じことがあっても、祝賀ムードだけ伝えるの? 一面的に過ぎやしませんかね。 産経・日経・毎日では、7/30夕刊〜8/1夕刊の各紙面において、 イラク優勝に派生する記事は皆無でした。 これら3紙よりは、ちょっとはマシかもしれませんが…。 うーん、しかし両面性を欠く報道ってのは、どうもいただけない。 『伝えたい』 …あ。なるほど。分かった。 『I hope to...』ってだけで、 残念ながら「ちゃんと伝えられる」かどうかは、別問題なんですかな? 『ベスト・エフォート』? 『前向きに検討』? ちゅか『大本営発表』? 「ミートホープ」が 『願わくば、肉*』だったって感じ?(*by龍魚さん) そのスポーツは国を動かした そのスポーツは戦争をとめた そのスポーツは世界をつないだ そのスポーツは人々を変えた サッカーはスポーツを超えたのかもしれない その先を伝えたい「朝日新聞」 これだけのCMを打ったんだから、もうちょっと、しっかりしてほしいですなぁ。 『上っ面のきれいごと』を主張しまくったまま、協賛費と誇りをドブに投げ捨てるんか!? あんたアジアカップ2007のオフィシャル・スポンサーだろ…。 朝日新聞8/1朝刊22面の特集、「歴史は生きている」第2集のコラム「日本人のアジア観」は、
僕はなんとも皮肉な面持ちで眺めざるを得なかった。 「あなたはアジア人だと意識したことがありますか?」という学生アンケートに対し アジアからの留学生は86%が「はい」と答えたのに対し、 日本人の学生は63%と低く、「むしろ欧米人だったらよかった」と記した学生すらいたそうだ。 アジアのスポーツ大会のオフィシャル・スポンサーでありながら、それを満足に伝えきれない新聞があるような国である。我々がいまだに偏狭な島国根性やアジア蔑視、欧米コンプレックスを払拭できないでいるのも、まったく当然な話と言えるだろう。 日本代表が4位敗退でもさ、 他紙に紙面の大きさで負けまくってもさ… いいじゃないか…。 勝てど負けども名誉の下に 覚悟の道にぞ誉れあれ だよ。 今すぐイラクのサッカー特集を組めばどうだろう。 あのCMを、無駄死にさせないためにね。 あの小さな紙面でも、心打つ言葉を選びとった記者がいる。 まだ死にきってはいないはず。 がんばれがんばれ。 アジアカップ2007公式サイトに、こんな記事がありました。 政治家たちはイラク代表チームから教訓を:サイード氏 (サイード氏=イラクサッカー協会会長・7/28付) 「毎日のように車爆弾やたくさんの人が殺されたということを耳にする。しかしこのチームはわれわれ国民にとって素晴らしい存在だと思う。サッカーは、友情やその他あらゆることについて素晴らしいメッセージをすべての人々に与えている。」 「われわれにとって、誰がスンニー派で誰がシーア派なのかなど全く知るところではない。」とサイード氏は言う。「そしてファンについても同じことが言える。誰がスンニー派かシーア派かなど全く分からないし、われわれは気にもしていない。」 「ファンはイラクを愛している。そしてイラク人は2つの点で団結している。一つはイラク国旗であり、もう一つはサッカーイラク代表チームである。これは非常に重要なことだ。」 「われわれは多くに人々を失ってしまった。」とサイード氏は言った。「われわれがアジアカップへ来る前に、イラク代表の理学療法士は、バグダッドで病院から薬を取りに行く途中、車爆弾によって殺された。われわれは多くの人々やスポーツ選手、その他を失った。」 「サッカーチームが試合をしていれば、イラクで爆弾事件は起きない。なぜなら国民のすべてが試合を見るからであり、これこそが政治家たちへのメッセージだ。だからこそ選手をサポートし、チームをサポートすることが重要なのだ。」 他、示唆に富む言葉がたくさん書かれてます。 我々もかつての太平洋戦争で 伝説の大投手・沢村栄治(手榴弾投擲で肩を痛めた上、1944.12東シナ海で戦死)や、 乗馬の金メダリスト「バロン」西竹一(1945.3硫黄島で戦死)、 「ベルリンの奇跡」を勝ち取った栄光のイレブン達を…偉大なアスリート達を、戦争で失ってますよね…。 状況は色々違うけど…願います。 この栄冠が、イラクの方々にとっての『リンゴの唄』でありますように! ではっ♪ ■サイト内関連記事 |
全体表示
[ リスト ]







御紹介ありがとうございますw上に撃った弾って落ちてきただけで殺傷能力あるって昔テレビで見ました。何ともやるせないですね。朝日新聞は昔っからこんなんばっかですからねぇ・・・orz
2007/8/3(金) 午前 6:35
>龍魚さん
はい〜。「願わくば、肉」最高デス☆ リンク打っておきました♪
前にアフガンで、祝砲が元で結婚式の誤爆もありましたよね…なんとも;_;
朝日、ちょっと前のCMもかなりへんてこでした…湾岸戦争時の「油まみれの海鳥」ヤラセ映像をわざわざ出してきて、当時の報道への訂正もなく『ジャーナリスト宣言』…あーあーあーあ(ーー;)
2007/8/3(金) 午後 7:19
ここと某てぃ〜Bエスwに関しては、偏見報道というか、ねつ造報道は何時もの事ですからね…
いい加減、どうにかならないものでしょうか。
…ところで、ココ(朝日)の良さって何だろう?とか思ってしまいましたが…
んん…なかなか思い出せない… (^^;
2007/8/7(火) 午前 0:54
>トナカイさん
ともにリベラル系になるのかな〜と思いますが、昨今フライングや偏向気味の報道(お話し?)も目立ちますね;;;
昨日の夕刊で、「イラクチームがまだ帰国できていない(!)」ということは伝えたようです。
2007/8/7(火) 午後 9:44