|
子供の頃、右の太ももに大きなおできが出来、化膿してしまった。 痛いと泣きじゃくる、私の背中を撫でながら、おばあちゃんが庭の隅から、 どくだみを探して来た。手のひらで、どくだみの葉っぱを数度揉んで、
太もものおできにあて布端で縛った。どくだみは膿を吸出し、熱も取る
効果のある薬草だと、おばあちゃんから教わった。
その時のおできの痛さと、どくだみ特有の嫌な臭いがずっと残っていた。
星野富弘著【かぎりなくやさしい花々】に出合わなければ、今も変わらず 苦い思い出になっていたろう。
十字架の花 おまえを大切に
摘んでゆく人がいた 臭いといわれ きらわれ者の おまえだったけど 道の隅で 歩く人の 足許を見上げ ひっそりと生きていたいつかおまえを 必要とする人が 現れるのを 待っていたかのように おまえの花 白い十字架に似ていた |

>
- 芸術と人文
>
- 文学
>
- ノンフィクション、エッセイ




