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コスタコンコルディア船上で働いていた
フィリピン人クルーがとった動画。
フィリピンのテレビのため タガログ語は全く分からないけど、
報道でいうようなパニックに陥ったクルーはとりあえず見られない。
むしろ、クルー自身 情報もないまま、それでも
なんとか冷静になって状況を把握しようとしているように見える。
私の職種は特殊で、緊急時には操舵室にあがって
船長の避難指示があるまではずっとそこにいて
誘導のアナウンスをしなければならないことになっていた。
いまだに 今回の事故でホストやホステスたちが
緊急避難の放送をしたのかどうかわからないんだけれど、
最初に流された「停電で〜云々」の放送は以前私もしたことがある。
だけどそれは本当に停電用アナウンスというので、
その後順を追って読むべきアナウンス原稿というのが
どの船の操舵室にも用意されている。
ただ もちろんアナウンスをするかどうかの権限は船長にあるため、
どんなに状況がおかしくて、それを乗客に伝えたいとホスト、ホステスが願っても
勝手な行動ができないのが実際。
状況を想像すると恐ろしい。
船が傾きつつある中、船の上部で(甲板から4〜5デッキ上にあるのが普通、しかも
甲板には階段でおりないといけない)状況もわからないまま
何かをしなければいけないのに何もできない。
あの時 乗船していた日本人ホステスに心からお疲れ様、と言いたい。
彼女は直接の知り合いではないけれど、
知人を介して知ったところでは無事 日本に帰国できたようだ。
そしてすべてのクルーにもお疲れさま。
乗客は1週間の旅行の用意しかして来ていないけれど、
クルーは最低でも半年は船の上で過ごすため、
いろんな私物を船内に持ち込んでいる。
着替えや生活用品、電化製品、携帯電話、パソコン、家族の写真、寄港地のおみやげ…
みんな沈んでしまって、何もなくなってしまった。
クルーズを実際に楽しんだ方は、ほぼ一回でその魅力に取りつかれてしまうことが多い。
私も仕事とはいえ得難い体験をしたし、本当に楽しいから
知人にもクルーズをお勧めしてきた。
今回、ずいぶん前にご案内した方も含め、かつてのお客様から
たくさんの心配のメッセージをいただいた。
たった一週間でもクルーズ船のクルーに接した人たちは
私たちと同じように報道に憤ってくださった。
船長に関しては擁護できないし、したくもないけれど、
多くの一般クルーの名誉回復に少しでも寄与できたらいいな、と思う。
私にできることはなんてちっぽけで、マスメディアってなんて強いんだろうと
今回心底感じた。
今まで何気なく見ていたいろいろな報道が、偏っていたり
事実と異なる部分があったり正確じゃなかったなんて
気付けなかったし、気づこうともしなかった。
どんなに一生懸命抗議の声をあげても何も変えれないと感じた。
それでも与太爺さんをはじめ、ブログを見てくださった方や
話を伝え聞いてくれた人が、
真実は見えないところに沢山あると少しでも気付いてくれて、
またいつかクルーズの旅に戻ってきてくれたらいいなぁと心から願う。
しょせん客船のクルーといっても人間なんだ。
パニックに陥る人もいれば、身を呈してでも他人を助けようとする人がいる。
だけど多くのクルーは、どっちもできずに、それでも
訓練で学んだことで乗客を助けようと努力していたんだ。
くどくなってしまったけど、読んでくださってありがとう。
事故で亡くなられた方の冥福を祈り、けがをした方の回復を祈り、
クルーたちが無事国に帰って家族に癒されていることを祈る。
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