植物ウォッチング

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樹木を中心に、植物や菌糸類について掘り下げます。
高校時代から続く趣味の一つです。
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先日、多摩永山のBOOK OFFに行った時ですが、
京王永山駅前に、すごく樹形の整ったモミジバスズカケノキ(スズカケノキ科)が立っていました。

イメージ 1


歩行者と比較してもわかるように、そんなに大きな個体ではありません。
せいぜい10mチョイでしょう。

プラタナス類は比較的丈夫なので街路樹にもよく利用されますが、
主幹形ながらよく分枝するので、道路によってはかなり酷な剪定を受けることも多く、
みすぼらしいボロボロな樹形になってしまうケースが散見されます。

この写真の木は駅前だし、電線とも干渉しないし、
多少枝張りが広がっても交通に影響を及ぼしにくいので、
大して手を入れなくても、自然の成長に任せておけるのでしょう。

しかしそれにしたって、この美しく整った樹形はどうです?
見たところ、無理な剪定の跡はほとんどありません。
葉もよく繁っています。
モミジバスズカケノキは特に強剪定に耐えるので、
逆についつい切り過ぎてしまう傾向もあるようですが、
この個体は剪定を最小限にとどめ、且つこの樹形を保つよう工夫されています。


都心の小石川植物園には、おそらく日本で最も樹高も樹齢も高いプラタナスがあります。
しかしこちらは、かなり奔放に成長した感じです。
学術目的の移入だし、明治初期から植栽されているので……


今度の週末には、小石川植物園か神代植物公園に行ってきます。
いくら樹木好きな私でも、真冬になって落葉樹が真っ裸になってしまう前に行きたいし。
うまくいけば、この季節は食用になる果実を拾えたりしますしね。
ケンポナシとか、ブナとか(^_^)

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ヒガンバナあれこれ

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今日は、植物ウォッチャー・紫布モードで。


あちこちでヒガンバナが最盛期を迎えています。
写真は27日早朝、神奈川県清川村にて。


イメージ 1




ヒガンバナは全草に強い毒・リコリンを含んでいます。

日本で戦後食糧難の一時期、デンプン質に富んだヒガンバナの鱗茎を食したそうです。
リコリンを含む鱗茎を食べるには、すりおろして何度も水にさらして毒を抜く必要があります。
日本でもおなじみのタピオカも、キャッサバという木の塊茎を念入りに毒抜きしたデンプンです。
タピオカもヒガンバナも、当然ながら毒抜きが不十分だと中毒を起こします。

有毒なのに毒抜きして食べるなんて、人間は貪欲だなぁと思いますね。
ソテツの実も有毒ですが、やはり毒抜きして食べる地域があります。
ベニテングタケやオオワライタケといった毒キノコは、
何度も茹でこぼしてから一年以上塩漬けにして、毒を抜いて食べる地方があります。
致死的猛毒を持つシャグマアミガサタケも、ヨーロッパでは毒抜きして食べます。
(ただし、危険ですので充分な知識のない方は絶対にマネしないように!!)



さて、ヒガンバナという花はこんなに綺麗なのに、忌み嫌う人も多いようですね。
お彼岸の頃に咲く事、有毒である事も手伝ってか、「死人」「不吉」をイメージしてしまうんだとか。

しかし、葉っぱと別の時期に花だけが綺麗に咲くのは、日本人好みな気がするんですけどね。
日本人が大好きなウメもサクラも、葉っぱが出る前に花だけが先に咲きますよね。
私はヒガンバナが大好きです。
秋口に花茎だけがズンズンと生えてきて、先端につぼみができると、
「あぁ、今年もそろそろだな♪」と期待してしまいます。
美しい曲線を描く花糸(おしべ)の造形が特に好きで、秋の陽射しを反射してとても綺麗です。
(写真は残念ながら曇天の早朝ですが)


ヒガンバナを別名:マンジュシャゲ(曼珠沙華)で呼ぶ場合がありますが、
マンジュシャゲは法華経に登場する架空の天上花で、その外観は
「白色柔軟(白く、やわらかな花)」
と表現されており、ヒガンバナの真っ赤な色や繊細な姿形とは似ても似つきません。
どうしてヒガンバナの別名になったのか不思議ですね。


ヒガンバナの鱗茎は上記のとおり有毒ですが、
民間療法の一つとして、すりおろした物を膏薬として足の裏の土踏まずに貼ると、
乳腺炎に効果があるといわれています。
足の裏と乳腺炎!? どういった関連が? と思ってしまいますね(笑)


ヒガンバナは河原の土手や林の縁など、至るところに自生していますが、大陸から来た帰化植物です。
稲作の伝来とともにヒガンバナも伝来したといわれていますが、

  1. 耕作の見本用に持ってきた土に、ヒガンバナの鱗茎がまぎれ込んでいた
  2. 田畑の周囲に植えてモグラの侵入を防ぐため、わざわざ持ってきて植栽した

という二つの説があり、ハッキリしていません。
日本に生えるヒガンバナは、もとは同じたった一本の株だったそうで、
株分けで増えたため全て同一の遺伝子構造(三倍体)をもちます(全て雌株で種子はできない)。
そうなると、わざわざ人為的に植えるために大陸から持ってくるのに、
三倍体を一種類だけ持参するというのは変な話です。
船の上で株を枯らせてしまったら意味がないし、種子を持ち込んだほうが確実ですよね?
だから私は「土に紛れ込んでいた」という説を支持しています。

でも確かに、今も昔もヒガンバナが特に多いのは田んぼや畑の周囲ですね。
実際、土中を縦横無尽に掘り進むモグラも、有毒のヒガンバナのある場所だけは避けるそうです。



日本で種子ができない(結実しない)植物は他にもいくつかあります。

キンモクセイ(雌雄異株で、はじめから雄株しか渡来していない)
ジンチョウゲ(雌雄異株で、日本に来た雌株はごく稀。しかも果実は有毒)
イチジク(受粉しなくても一応結実する)

イチジクは、あの特殊な形の花の中に入り込めるイチジクコバチという特殊なハチによって受粉しますが、
日本にはこのイチジクコバチが生息していないので、受粉しないし種子もできません。
果樹として改良した結果、雌花ばかりで雄花のつかない品種もでてきたため、
ますます受粉機会が減っているともいえます。

これらの木は、枝を土に挿せば簡単に殖やせるので(挿し木)、種子ができなくても問題ないのです。



…さぁ、そろそろ干し柿の季節になりますね。
私は干し柿が大好物なので、今から楽しみです。
干し柿をモグモグ食べながら、干し柿のウンチクをブログにつける、
そんな秋の夜長もいいかもしれませんね〜。

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