ジャズに親しもう

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ジャズは心のオアシスです。

初心者には「ジャズって何だか難しそう」という方が多いのですが、
最初っから難しいジャズを聴いてしまうと、そう感じるのも頷けます。

まずは、初心者でも親しみを持ちやすい曲やフォーマットから、
徐々にジャズに親しんで下さい。
この書庫では、それに最適と思われるジャズを主にYou Tubeから紹介します。
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ジャズピアノ・ソロ2

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このコーナーで何度か紹介したオスカー・ピーターソンですが、
彼が「心の師匠」と公言して憚らなかったジャズピアノの巨人がいます。

それがアート・テイタム(1909-1956)です。


アート・テイタムは生まれつき白内障を患っており、片目は完全に盲目で、
もう一方も極度の視野狭窄で25%ぐらいしか見えなかったそうです。
しかしそのピアノプレーは超絶技巧を誇っていただけでなく、アドリブセンスも素晴らしいものがありました。

彼の活躍した時代はスイング期でしたが、ビッグバンドやコンボではほとんど活動せず、
もっぱらソロかトリオで活動し、その唯一無二の音楽性を発揮しました。


彼の演奏は、当時アメリカに滞在していたヨーロッパのクラシック音楽家にまで注目され、
あのホロヴィッツまでが52番街を訪れて彼の演奏を聴き、絶賛したといいます。


テイタムのジャズは、当時のジャズシーンの中でも極めて異質のものであり、
他に同じスタイルや方向性でジャズをやるアーティストはほとんどいませんでした。
当時特にピアニストとして評価が高かったのは、テディ・ウィルソンやアール・ハインズなどですが、
テイタムの紡ぎ出すサウンドはどれとも異なるものでした。

唯一、彼の演奏に衝撃を受けつつも、自己の演奏表現に積極的・発展的に取り入れたのが、
ここで何度か紹介したオスカー・ピーターソンだったワケですね。



さて、テイタムは非常に古い時代の人だった上に、1956年に47歳で若くして亡くなっているので、
それほど多くの動画が残っているワケではありません。

今日はちょっと珍しい演奏を紹介します。
ドヴォルザークの有名な「Humoresque(ユーモレスク)」を軽快なブギウギ調でソロ演奏するテイタム。
ここでは、それほど技巧的な演奏はしていませんが、その「テイタム流解釈」に注目してみて下さい。


もしもドヴォルザークがまだ生きていて、この演奏を耳にしたら、
思わずほくそえんでしまうのではないでしょうか?(^〜^)



お次は、動く映像ではありませんが、テイタムの十八番「Tiger Rag」です。
「神の指」が絢爛豪華に鍵盤を駆け巡ります。淀みとか迷いといったものが全くありません
技巧派テイタムの演奏を代表するチューンであり、私もCDでよく聴きます(^^)




彼はビ・バップ期より前の人ですから、和声的にピーターソンより古さを感じるのは仕方ありません。
しかしその自在なテクニックはまさに「ピアノと戯れる」という表現がピッタリで、
どんな演奏も軽々とこなしてしまう小気味良さが素晴らしいのです。


次回もテイタムの動画を紹介しましょう。

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ジャズピアノ・ソロ1

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ジャズという音楽の源流をず〜〜〜〜〜っと辿ってゆくと、
実はマーチングバンドに行き当たります。

クレオール達が払い下げた管楽器などを安く入手したアメリカ黒人たちが、
見よう見まねしつつ、自己の内面にある天性のリズム感を反映させた音楽を作ってゆきました。
この「リズム」こそがジャズの重要な要素です。

マーチングバンドはやがて、行進せずに室内やステージで演奏するようになります。
行進しながらでは演奏できないドラムセットやピアノ、コントラバスなどが加わり、
ダンスバンドなどの形で徐々にビッグバンドの基本が形成されてゆきました。


マーチングバンドの時代はスネアドラム、ダンスバンドの時代はドラムセットが基本リズム。
最低音部については、当初は管楽器のチューバ、のちに弦楽器のコントラバスが担当。
コード(和音)の部分はピアノやギターが受け持ちました。

このように、曲の基本リズムを生み出すドラム・ベース・ピアノ・ギターのことを、
ジャズ界では総称して「リズム楽器」と呼びます。

普通「リズム楽器」と聞くと打楽器のみを思い浮かべる人が多いと思いますが、
ジャズの基本的フォーマットにおいては、ドラムの基礎リズムとベースのパターン、
そしてピアノのバッキングのタイミングによってリズム感・スイング感が生まれます。

これらをバックに、単音で旋律やソロを演奏するトランペットやサックスのような楽器を、
リズム楽器に対して「フロント楽器」と呼称します。



さて、ピアノという楽器は一人でコード(左手)・旋律(右手)を演奏できますし、
編曲や演奏法を工夫すれば低音部(ベース音やルート音)まで含めてピアノ一台で表現可能です。

しかし、ベースやドラムスが入ったジャズのあの独特のノリを一人で表現するのは、
いかにピアノであろうとなかなか難しいものです。
たとえば、4ビートジャズではベースが4分音符で延々とウォーキングしていますが、
ピアノの左手でそれをやってしまうと、コードが弾けなくなりますよね?


そこで、ジャズにおけるピアノソロは基本的に、最低音部の4ビートウォーキングを放棄します。
ある意味、一般に最も「ジャズっぽさ」を感じさせる、ベースのウォーキングを廃してしまうワケです。
そして、ジャズっぽい和声を駆使したり、コードバッキングのタイミングを工夫することによって、
うまい具合にジャズのスイング感を表現するワケです(^_^;;


ソロピアノでスイング感を出す古典的な方法の一つに、
「オスカー・ピーターソンでスカッとしよう」で紹介したストライド奏法があります。
左手を、低音⇒コード⇒低音⇒コード と忙しく往復させることにより、4拍子をしっかり表現します。
ジャズっぽさは、右手のフレージングでシンコペーションを効果的なタイミングで使用したり、
ブルーノートを多用したりすることでかなり表現が出来ます。
ストライド奏法は当然、グッとスローな曲にも応用できます。
ベニー・グリーンなどはスローでブルージーなストライドを聴かせてくれます。



しかし、無理に「低音」と「コード」を弾くことにこだわらなくても、
スイング感を表現することは不可能ではありません。
聴き手に「拍」をきちんと感じさせることさえ出来るのであれば、
いちいち定期的に最低音を弾かずとも、スイング感を表現することは可能です。
(その極端な例が、バド・パウエルのソロピアノの数々です)


今日は、この後者の例を動画で紹介します。
すなわち、左手はほとんどコード弾きに徹しつつ(もちろん随所に低音を弾きますが)、
全体としてジャジーさを表現する奏法です。

大好きなピアニスト、トミー・フラナガンの「Minor Mishap」です。




左手は結構コードのベタ弾きを多用しているのですが、コード自体はかなり複雑ですよね。
こうした和声感覚も、ソロピアノでジャズっぽさを出す大きな要素になっています。


向こう側のピアノの前でニコニコしながら聴いているのは、
これまたジャズピアノの名手ビリー・テイラーです。
彼はその顔の広さと話術の巧みさを活かし、ジャズ番組の司会などでも活躍しました。
1921年生まれですが…… まだご存命なのかな?


この動画もテレビ番組だと思うのですが、トミーのソロプレーの他にも、
ビリー・テイラーとのピアノ2台による素晴らしいデュオを何曲か披露していて、
私のお気に入りの動画になっています(ローカルにも保存したし☆)

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ウッドベースの魅力4

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前回、オスカー・ピーターソンの動画として「There Is No Greater Love」が出たので、
同じ曲を別演奏でも紹介します。


超絶技巧ベーシスト、ブライアン・ブロンバーグのトリオです。
彼はトラディショナルなジャズから、フュージョン・ロック・スムースジャズまでこなしますが、
私はやはりストレートアヘッドなジャズを演奏している彼が一番好きです。


「スタンダード」と呼ばれるジャズの定番曲を、多くのミュージシャンやグループが、
様々に自分流の解釈で演奏するのもジャズの醍醐味です。
ロックやポップスで、他のミュージシャンの曲を演奏する、いわゆる「カバー」とはニュアンスが異なります。

まずは、前回のピーターソントリオの演奏を聴いて下さい。



曲のメロディーやピーターソントリオのテンポを把握できたら、
今度は今日紹介のブロンバーグトリオに行ってみましょう。
動画が長いので、前半・後半の2つに分かれています。

前半の動画は埋め込み無効になっているので、リンクからどうぞ↓

Brian Bromberg Trio Live "No Greater Love" Head, Piano solo





で、後半は下の画面からお楽しみ下さい。


ブライアン・ブロンバーグ(b)
ランディ・ウォルドマン(p)
デイヴィッド・ブロンバーグ(ds)


ハイテンポでズンズンとドライブするピーターソントリオ、
全体テンポはミディアムながらもベースの圧倒的解釈が聴かれるブロンバーグトリオ。
それぞれに、ジャズの楽しさが詰まっていますね(^-^)♪

ブロンバーグのソロの冒頭や終盤のタッピングは、
わざと音程を少しずらしてレイジーなムードを演出しています。
フレージングは全体にブルージーで、ピーターソントリオの明快な解釈と好対照です。


ブロンバーグは今年4月に、完全にベースソロ一本だけの独演アルバムをリリースしています。
私はまだ聴いていませんが、なかなかに楽しみです。
彼の完全ソロプレーは他のアルバムで何曲か聴けますが、まさに卓越!

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オスカー・ピーターソンの楽歴の中で最も相性の良かったベーシストが、
レイ・ブラウンとニールス・ペデルセンであったことに異論の余地は無いところです。

ブラウンは堅実で正確、そして「耳の良い」人であり、ピーターソンを初期から支えました。
ペデルセンは、より高速化するピーターソン・サウンドに追随し、細かなフレージングをこなせる天才。


で、この二人が揃った「ピアノ+ベース2本」という変則トリオの映像と録音が残されています。
1997年カナダでのライブです。
CDはパブロの「OSCAR PETERSON AND THE BASSISTS」
DVDはビデオアーツから「オスカー・ピーターソン・トリオ ’77」が発売されています。

DVDのほうには、CDにはないピアノソロ演奏が3曲も入っていてお得ですので、
購入されるならDVDのほうが断然オススメです!
値段も税込み2940円とお買い得ですし、彼らの演奏は目でも楽しめるからです(^-^)♪


トリオとは言いながら、実際の演奏は基本的にベーシストは交互にバッキングやソロをこなし、
一人がベースを弾いている間は基本的にお休み。
同じ曲の中での解釈の違いや、ピーターソンのピアノとの呼応の仕方など、
両者の個性を存分に楽しめる一枚となっています。


このDVDでは、まず最初にピアノソロを3曲演奏(これがまた凄まじい出来!)。
そのあと観衆に軽く挨拶したあと二人のベーシストを紹介し、3名での熱演が始まります。

このイントロダクションとトリオ演奏の一曲目の部分がYou Tubeにあったので、これを紹介します。
曲目はピーターソンの十八番「There Is No Greater Love」。



通常のジャズコンボ演奏では、ピアノは向かって左方に配置されます。
しかしピーターソンは、ベースの音が自分の背後から聞こえてくる状態での演奏を好むと共に、
鍵盤を弾く手元を見ながら臨機応変のバッキングをすることをベーシストに要求しました。
この動画でも見られる「ピアニストの後方にベーシスト」という配置は、
ピーターソンのグループの大きな特徴になっています。
前回紹介したカルテットの動画も、鍵盤を見渡せる位置にベーシストが立っていましたね(^_^)


アメリカ生まれのブラウンとデンマーク生まれのペデルセンというベースの巨人を引き連れての豪華ライブ。
生地・カナダへの「凱旋ライブ」ともいえるこのトリオ演奏には、ジャズの醍醐味が詰まっています。
極めてハイレベルな演奏を、いとも簡単そうに、楽しげにサラッとこなしてしまう職人技。
俯き加減で、自分自身の内部の音を必死に探り繰り当てながら演奏するシリアスなジャズも良いですが、
このようにミュージシャン達の楽しさが聴き手にまで伝わってくるような演奏も良いものです。


ニールス・ペデルセンという人は、実は結構毒舌なところがあり、
音程の悪いベーシストを軽視する発言を繰り返していました。
音程の悪い演奏を「これがヒップな演奏なのサ」と気取っているベーシストが多いのも事実であり、
「楽器の音程は音楽表現者が最低限持つべき技能」と考えていた彼には許せなかったのでしょう。
巨匠ロン・カーターやゲイリー・ピーコックを名指しで批判したこともあります。

しかし彼は、レイ・ブラウンの演奏センスを高く評価していました。
実際この二人は仲が良かったようです。20歳も歳が離れてるんですけどね(^^)
このライブでも、ゴニョゴニョと二人でしゃべりながらニヤニヤ楽しそうに笑っています。


この3人は、2000年代に次々と鬼籍に入ってしまいました。
1925年生まれのピーターソンと1926年生まれのブラウンは高齢だったので仕方ありませんが、
ペデルセンは1946年生まれと比較的若かっただけに残念です。
しかし、この77年という時期は、彼ら3人が最も脂の乗り切った時期であったと思います。
ピーターソンとブラウンの音楽性や技巧は、おそらくこの時期にピークに達していたと思いますし、
ペデルセンはこの数年後に一種の音楽的メタモルフォーゼを起こして、
以降は技巧的演奏よりも音選びを重視するようになってゆきます。
ペデルセンの表現の変化は、決して悪いことではありませんが、
ピーターソン・ミュージックとは異なる方向性へと進んでいったのです。

最高の3人が、最高の時期に、一堂に会しての演奏。
DVD動画で残されているのは本当に喜ばしいことです♪


私自身はYou Tubeへの動画アップをやっていないのですが、
このDVDからのアップ動画がいくつか見つかっているので、そのうち紹介します。

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オスカー・ピーターソンは1950年代以降、いくつかのレギュラーグループを持ちました。
自身は技巧派であったものの、1960年代までのサイドメンは、派手さよりも堅実性の高いメンバー。
ドラムスにエド・シグペン、ボビー・ダーハムなど。
ベースにレイ・ブラウン、サム・ジョーンズ、ジョージ・ムラーツなど。

しかし70年代、おそらく彼の生涯でも最高ではないかと思える、
すさまじいドラムレストリオを結成します。
ギターにジョー・パス、ベースにニールス・H・Ø・ペデルセンを迎えた無敵の超絶トリオです。
ピアノのハイスピードに楽々と追随できる驚異的なテクニックと、
ピーターソンの選曲や解釈を熟知し、即座にフレーズを返せる臨機応変の音楽性を持ったグループです。
私はこの時代のトリオが一番好きですね。

もともとジャズギターの音色をとても好んだピーターソン。
ベースのペデルセンを迎えて、ドラムス無しで完璧なスイング感を創出可能になり、
「Place St. Henri」のような三者の超高速ユニゾンを「手加減無しで」演奏できるようになった事は、
70年代のピーターソンミュージックを強力に支えました。


しかし、イギリス人ドラマーのマーティン・ドリューと70年代前半に出会ってからは、
晩年に至るまでドリューを起用したトリオやカルテットでも精力的に活動。
ドリューを加えたグループでの来日公演も少なくありませんでした。


今日紹介するのは、ベースにクラシック出身のデイヴィッド・ヤングを迎えたカルテット。
80年代のピーターソンによく見られたグループです。
曲目は「Cakewalk」。 いかにもピーターソン好みのテーマ部を持った曲。
ピーターソンはこの曲や「No Greater Love」といった曲を、
よくコンサートの一曲目に演奏したものです。

かなり音の小さい動画ですので、PC・スピーカーで適宜調整して下さい。




すっかりドラムスまでソロ回しをしてから、ピーターソンのストライドソロが挿入されます。
ジョー・パスの滑らかでコクのあるギターソロも、思わず唸ってしまうほど。


とにかくピーターソングループの演奏には破綻がなく、安心してノッていられますね(^^)♪
難しいこと何も考えずに、音の洪水にただただ身を任せるのです。

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