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両親との再会はミーちゃんにとっても父や母にとっても素晴らしかった
ミーちゃんが再び消えた時、母には確信があった
「あの子はきっと、大切な役目のためにいなくなったんだ。それが、成された時に、必ず戻ってくる」
1度目にミーちゃんが失踪し、戻ってきた時に、そういう時が再びくるであろうと予感していた。
父は何にも言わなかったけれど、白髪交じりの髪、細くなった背中が離れていた年月を深く感じさせて胸が締め付けられた。無言のまま抱きついた。父は背中を優しく撫でてくれた。
オージーがマリアを抱いて近くに立っていた。
「マリアです。雄太さんとの子どもです。」
オージーが母親へマリアをあずけました。
マリアを見て両親は涙を零します
「マリア・・良い名前ね。よろしくあなたのおばあちゃんとおじいちゃんよ」
マリアは笑った
キラキラ光る種が地面に落ちていった
父親がオージーの方へ向かって行く
「君がずっと護ってくれていたんだね。実は私達は時々、あの本を見てたんだ。あれが、君からのメッセージだと気が付いたんだ。ありがとう。」
ミーちゃんはオージーがあの本を通して両親にミーちゃんが無事だという事を報せていたと初めて知った。
「これからまた、暫くお別れになります。」
オージーが両親に向けて言った。
「地球はもう大丈夫なんでしょうか?」
「はい。もう再生は始まっています。来年になると更に人々に幸せをもたらす事が出来るでしょう。ご安心ください。」
オージーはお辞儀をすると後ろを向いて歩きだした。
「お父さん、お母さん。行かなくてはいけません。」
「ああ、そうだね。私たちは君を誇りに思うよ。これからも逢えなくても、私たちの家族の絆は永遠だよ。お母さんと一緒に此処から君と、マリアの幸せを祈っているからね。」
父と母に見送られてミーちゃんは歩き出した。
愛する家族のために
愛する地球のために
ミーちゃんは再び宇宙へと飛び立った
窓から見える蒼い地球
「マリア、あれが地球の美しい姿なのよ。私たちはあの地球を護る大切な役目があるの」
「地球へ送り続けましょうね。愛する想いを。決して絶えることのない無限大の愛。太陽も月も地球にその命を送り続けて下さっています。私たちにできる事をあなたが受け継いで、その次の世代へ受け継いでいくのよ。お願いね。」
マリアは眠っていました
でも、その顔に微笑みが浮かんでいました。
タンポポが咲く黄色い絨毯の様な丘の上にそよ風が吹きました。
ふわふわの綿毛が一斉に空へ向かって飛びました。
風がそよそよ流れていくと、綿毛もそよそよ風に乗っていきました
世界中で白い綿毛が飛んでいきました
とても美しい光景でした
一年が経ち
たんぽぽの咲く季節になりました。
一本、二本と沢山の木が延びていました
新緑の頃になると枝が延び、小さな蕾が付きました。
白い薔薇の蕾でした。
薔薇の名前は「マリア」
もしも、またこの地球が危険に陥った時、その白い薔薇は青い花へ変わるでしょう。
窓から眺める地球は今日も美しい
ミーちゃんの手をしっかり握るマリアは一人で立っていた。
ミーちゃんは雄太の逞しい腕の中にいた。
「アッ蹴ってる」
ふっくらしたお腹に手を当てた
「わたしにも!」
マリアが手を置いた
「アッ!ママ!!あかちゃん!」
雄太とミーちゃんは顔を見合わせて笑った
「幸せ・・」
ミーちゃんが言うと雄太が唇を重ねた。
「コホン、失礼。」
「あらっオージーお帰りなさい。どうだった?」
オージーが地球から戻ってきた
「順調です。マリア様の花が咲き始めました。」
「そう、良かった。これで空気中の毒性ウイルスはいち早く発見出来て、対処できるわね」
「おじい様の研究はこうなる事がわかっていたからだったようです。」
ある日夢の中で、おじい様とおばあ様がミーちゃんに逢いにきました
青い薔薇の花を持ったおばあさまの足元には赤い靴。
おじい様の持つステッキはまるで生きているように動いていました。
驚くミーちゃんにおばあさまがウインクして言いました。
あなたが育てた薔薇の木で出来ているのよ。
「おばあさま、おじい様とちゃんと逢えたんですね」
微笑みながら二人は消えてしまいました。
地球を愛する者への愛は降り注がれています。
その愛を感じる事が出来た時、空を見上げて言ってみてください
「ありがとう」と。
愛は平等に与えられますが、その愛を受け止める事が何時出来るかは自分次第なのです。
宇宙と共に地球は存在します
誰かが壊さなければ永遠に。
『奇跡の惑星』なのだから。
Fin
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