阿蒙のつぶやき

精神満腹 。器量を広げたいと願うなら、目の前のことをとことん命がけでやることだ(鉄舟山岡鉄太郎)

広告時評

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9月2日(金)
 今朝の宝島社の広告は、われわれの世代から上には刺激的な内容だった。
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 パイプを口に厚木に降り立つD.マッカーサーの写真。日本の敗戦をシンボリックに印象付けたあの写真だ。そういえばきょうは当時の連合国側にとって対日戦勝記念日(Vデー)で、日本が正式に負けた日だ。
 
 キャッチフレーズは「いい国つくろう、何度でも」。言いたいことはわかる。今回の災厄に立ち向かう日本人にたいし、敗戦後の混乱期を乗り切ってきた国民精神でもって、もういちどがんばろうという趣旨だ。
 
 しかしなかにはこの広告を見て「マッカーサーがいい国をつくったと思う人がいるかもしれない」と指摘する声が身近にあった。 
 「まさか」と反論しかけたが、かつて「日本がアメリカと戦ったなんて信じない」人たちもいたそうだから「あながち否定はできないな」と、口の中でもごもご言うだけに留めてしまった。
 
 ま、しかしだからと言って、東日本大震災の災厄からの復興と日本の敗戦のシンボリックな写真とを結びつけるなんて、あざとい広告であることには間違いないだろう。この広告を見て胸がざわつく世代がまだ必ずいるのだから。

  「わかる人しか評価してくれなくていい」とのスタンスなのか。それにしても反発を招く危険も秘めた施策のような気がする。
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 ここで取り上げるのは相手の術中に嵌ったような気もしないではないが・・・。
7月26日(火)                    
 朝日新聞26日朝刊7面から。経済広報センターが、優れた広報活動をしている企業に贈る企業広報大賞に、ヤマトホールディングスを選んだという。
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 いちはやく救援物資の配送を再開したり、復興支援に関する情報を提供するなど、企業イメージの向上と社会貢献を両立したことが評価された。
 
 記事中にヤマトホールディングスならではの被災地支援のケースが紹介されていた。 
 記事によると、「福島県の佐藤雄平知事名で全国の消費者に支援を呼びかける宅急便の送り状を配り始めた。これはヤマト運輸の福島主管支店が、原発事故の風評を心配する生産者を支援しようと、独自に県に訴えて実現させたもの。

 このほか、東北地域の配達員は地元産品のカタログを管内で配り始めたという。さらに、宅急便一つに着き、10円を被災地に寄付する活動も続けている」という。
 
 WBSなどの番組を通じて、以前から当該企業の被災地支援活動については関心を持っていたので、自発的な貢献活動の数々が受賞したことは、至極当然のように受け止めることができた。
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 個人の止むにやまれぬ発露としての被災地支援も尊いが、知恵も出し汗もかく、企業のこうした組織対応による社会貢献は、規模が大きいだけに影響も大きい。
 
 今回の受賞には、郵政など巨大官業に必死で対抗する民間企業を、財界が応援する構図も多少透かし見える気もするのだが、とにかく同慶の至りだ。
 
 

「Greenwash 広告」

6月7日(月)
  久しぶりに広告の話です。ちょっと旧聞になるかも知れませんが、最近気になりだしたことばがあります。それが主題のGreenwash。

  CSR(企業の社会的責任)に関心のある人や、CSR報告書に携わる人ならすぐピンとくることばです。最近よく目につくようになりました。

  企業の環境活動や商品の環境的利点に関して消費者に誤解を与える行動という意味。つまり、「環境に良い」というイメージで消費者をごますことを指しています。「グリーンウォッシュ企業」とか、「グリーンウォッシュ広告」のように使います。

  語源はwhitewash(石灰乳液からなる非常に安価な白色の塗料。乾燥すると漆喰状になる=ごまかし)+「環境によい」ことを意味するgreenとの合成語です。

  「グリーン・ウォッシュ」への批判は特に大手企業に対して激増しているようです。
これは英国の例ですが、苦情の主な対象となったキーワードは「カーボン・ニュートラル」「ゼロ・カーボン」「サステナブル」「オーガニック」「100%リサイクル」「greenest car in its class(業界内で最もクリーンな車)」であり、これらに対し、誇大広告である、もしくは、誤解を招きやすいという指摘が多くを占めています。

  熱帯雨林破壊を進める原料メーカーと取引のある企業が、責任ある企業として振る舞うのを見て、グリーンウォッシュ(ごまかし)だと指摘されてしまうといったことも(手厳しいですね)。
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  『グリーン・ウォッシュ企業』と言われないために避けるべき10の原則というのがあって、なかからいくつか拾ってみると、こんなことが該当するようです。たとえば、

A.明瞭な意味を持たない言葉や用語 例)エコ・フレンドリー。

B.証明されていないにもかかわらず、環境に良いインパクトを暗示するようなイメージ図。(例)煙突から煙の代わりに花が排出される図。

C.全体的には環境活動を進めていないのに、ごく小規模な環境活動のみを強調する(ありがちです)。

D.環境活動が大幅に遅れている産業のなかで同業者と比較し、「同産業で最高レベル」と主張する。また、その他企業よりも若干環境活動が進んでいることをアピールすること(これはわたしも指摘したことがあります)。

E.科学者だけが確認でき、理解できるようなわけのわからない言葉や情報(専門用語でシンボル化、サイン化するといったアプローチが簡単にできなくなるのかな)。

  これからは、上掲に類するような広告を見たら、その企業の広告は遅れている、ないしは意識の低い旧態依然とした企業だなと判断する時代になったということでしょうか。
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  企業にとってはうかうかできませんが、社会のほとんどがステークホルダーである現在、消費者パワーを軽く見ると、思いもつかない反撃を食らうことになるでしょう。企業の誠意の見せ方も難しくなりました。

出典:『ニューズマグ』2010.6.7/『CSR NEWS』2008.5.27

「あの宝島社の広告」

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9月24日(木)
  久しぶりに宝島社の広告にお目にかかりました。女性誌の広告。宝島社がどんな女性誌を出しているかは知りません。印象的な少女漫画チックなイラスト。誰かが言っていました。「骨格標本にすると、異様に眼窩が大きな頭骨になっちゃんですよねー(笑)」。

  少女漫画で育った女の子文化がついに全女性の代表になった感じですね。オトーサンの読む新聞、「朝日」や「日経」で見たので、さすがに目を惹きました。

 キャッチコピー:「女性だけ、新しい種へ。」が妙に実感を持って受けとめられます。
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  きのうの日経で「春秋」子が、こんなことを書いていました。
 「『女子飲み』が広がっているそうだ。文字通り気の置けない女子だけの飲み会を指す。女子といっても中高生や学生ではない。(中略) 年齢は20代から40代くらい。(中略)飲み会の名だけではない。ブログなどで『30代女子』や『40代女子』などの自称は珍しくない。若々しく、過剰にこびを売らず、同性の目にさわやかで、男子と対等だが肩ひじは張らず、自律しているが寄る辺無さも残る。そんな意味合いを込めているようだ。」
続いて、「女子飲みでの本音満載のおしゃべりを『ガールズトーク』と呼ぶ」とも書いている。

  「フム」と思っていたら、きょうはこの広告だった。上を読んでこの広告を見ると、「春秋」子の記事が今どきの女性誌のコンセプトそのものであることに気づく。
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  細かくコピーを読んでいくと、接尾語にくりかえしの表現が目につく。「意識しない」「見ない」「憧れない」「気にもかけない」「待っていない」と強い否定で、自信に溢れている。男性なんかまったく問題にしていない。

  でも、ここまで大胆に書いてあると、ひょっとしたらこのコピー、男性が書いたんじゃないかなんて思ったりして。なぜかって?「『年齢を捨てなさい』などという言葉など待っていない」が、伊勢丹の有名な広告「なぜ年齢をきくの」を彷彿とさせるから。

  これ、名人土屋耕一の代表作の一つ。「いつか、女性は男性など必要とせずに、自分たちの子孫を増やしはじめるのではないか」。ブライアン・サイクスの「アダムの呪い」でも読んで下敷きにしているのかな?
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  同じ女性讃歌でも、わたしだったら、角川書店の名コピー「女性よ、テレビを消しなさい」と対になった「女性よ、週刊誌を閉じなさい」(1976年)の線のほうがいいな。女子よりは女性であって欲しい。

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3月19日(木)
 本日(3/19)の朝刊に掲載されていた広告2点。左側はイオン・グループの“反省”メッセージ。わたしも昨晩のテレビ東京の「WBS」で見て知っていました。社長自らが記者会見で”反省”を何回も口にする映像の演出と、店頭のPOPがいやでも印象に残り、PR効果は絶大だろうと思いました。でもここまで。

 各社の値下げ戦略が旺んな昨今、社内の経営会議などで社長が口にすることを、ソトの新聞広告で見せられると「ちょっと、なー」なのです。なんというか、自社の反省をここまで押しつけられてもネー。消費者によいことをしているだけに、駄目押しをすることはないと思うのですが。余裕が無さ過ぎ。”秘すれば、花”ということもあります。

 右はユニクロの広告。たまたま前記広告と同日に掲載されたので、わたしの神経に引っかかってしまったのかもしれません。まじめな調子で「非常識なジャケット。それは、・・・という249工程」と訴えています。

 ユニクロについては、安いだけではなくよいものを、という理念でマーチャンダイジングを変針中と理解していますから、最初は”非常識なジャケット”の意味が、すぐには伝わりませんでした。つまり、”ジャケットに何工程が常識なのか知らないが、非常識なジャケットって何?”だったのです。
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 ”非常識=若者ウケのする言葉遣い”のつもりなのでしょうが、商品広告であっても、ブランディングを考慮して、もう少しステークホルダー全体からも受け入れられるような、そんな一味違う工夫を期待したいのです。モデルを務める、伝統の梨園の御曹司も”非常識”では顔色なしですね。

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