日々の泡 L'Écume des jours

trotzdem ja zum Leben sagen それでも生きることを肯定する

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<<注 釈>>

nicht diese Toene,/Sondern lasst uns angenehmere/Anstimmen, und freudenvollere省略を補って普通の語順にすると、 Lasst uns nicht diese Toene anstimmen , sondern angenehmere und freudenvollere Toene.

nicht〜sondern: 英語のnot〜butとおなじ。

Lasst uns〜:英語のLet’s〜(辞書でlassenを引いてごらん)。

angenehmer、freudenvoller:それぞれ形容詞angenehm、freudenvollの比較級。anstimmenは「歌い出す」。


Freude, schoener Goetterfunken, /Tochter aus Elysium:「喜びよ、美しい神々の火花よ、楽園からやって来た娘よ」というふうに3つの呼びかけが同格で並べられている。「喜び」にたいする呼びかけを言いかえることで、「喜び」のイメージをふくらませ、説明している。その意味を汲んで、「Freude、それは〜であり、〜である」というふうに「説明的」に訳されることも多い。

Goetterfunken:「神々の火花」。

aus Elysium:「楽園からやって来た」。

Wir betreten feuertrunken, Himmlische, dein Heiligtum !

feuertrunken: feuer+trinkenという動詞の過去分詞を副詞的に用いている。「炎のように酔いしれて」(このほか「熱い感動の思いに突き動かされて」など意味を取ってさまざまな訳し方がされる)。

Himmlische: センテンスのなかに挿入された呼びかけ。語尾から判断できるように、あとに女性名詞Freudeが省略されていて「天上的な喜びよ」という意味。

dein Heiligtum=「汝の聖域」。betretenの目的語。「汝」とは、直前で呼びかけられた「天上的な喜び」のこと。

Was die Mode streng geteilt:geteiltのあとにhatが省略されている。

was以下の部分が「〜もの」という意味で、分離動詞wiederbinden(ふたたび結びつける)の目的語。

die Mode=普通は「モード、流行」の意味だが、この詩では「移りゆくはかないこの世の流行」という意味で「世のならい」「時の移ろい」などと訳されることが多い。

Wem der grosse Wurf gelungen,/ (…) /Mische seinen Jubel ein !

やや複雑な構文。大まかな構造から説明をはじめると…Wem〜とWer〜(〜のような人)が主語で、分離動詞einmischen(普通は「混ぜる、混入する」という意味)が接続法第1式で用いられている(要求話法)。

sein Jubel「みずからの喜び/歓呼(←どちらにとることもできる)」。喜び/歓呼を「混ぜる(合わせる)」とは、「喜びをたがいに分かち合う」ということ。

過去分詞gelungenのあとには現在完了をつくるistが省略されている(こうした省略は、詩のドイツ語にしばしば見られる。以下でも、同様の省略が何度も出てくる)。“〜+人の3格+gelingen”で、「人にとって〜がうまくゆく、人が〜に成功する」。

der grosse Wurf(「大成功」という意味)の内容を直後のzu不定詞句が説明している。

Eines Freundes Freund zu seinは直訳すれば「一人の友の友であること」。2格(所有格)はドイツ語ではふつう名詞のあとにおかれるが、詩などでは、英語と同じく名詞の前に置かれることがある。このような2格を「ザクセン2格」という(「ザクセン」とは「アングロ・サクソン語(英語)的な」ということ)。

Wer ein holdes Weib errungenのあとに、現在完了をあらわすhatが省略されている。

holdは「やさしい、気だてのよい」。

errungen<erringen(「かちえる」)の過去分詞。

Weib=英語のwife。

Ja, wer auch nur eine Seele/sein nennt auf dem Erdenrund ! wer以下の節は、werが主語となるSVOCの構文。

auch nurは「たとえ〜だけでも」。ここではとくに直後のeine(一つ)を強調している。

seinは「自分のもの」。

auf dem Erdenrundは「この世で、この地上で」。これら全体が「〜する(している)人は」となって、上のMische sein Jubel einにつづく。「そうだとも、〜する人は、喜びの声を合わせるがよい」となる。

Und wer’s nie gekonnt, der stehle/Weinend sich aus diesem Bund !:大まかな構文から言えば、wer〜(〜である人)を指示代名詞derが承けている。stehleは接続法第1式(要求話法)。

weinendは現在分詞。weinenを辞書で引くべし。sich stehlen「こっそり立ち去る」。


gekonntはkoennen(英語のcan)の過去分詞。このkoennenは助動詞ではなく普通の動詞(「することができる」)として用いられているので、過去分詞はこの形になる。あとに現在完了をつくるhatが略されている。

wer’sはwer esのこと。esは「そうしたことを」で、これまで述べられてきた事柄(要するに、友情や愛情によって他者とむすばれること)をまとめて指している。

Freude trinken alle Wesen(…):普通の語順にすると、Alle Wesen trinken Freude an den Bruesten der Natur. Wesenは「存在するもの、生き物」。ここは、赤ちゃんがお母さんに抱かれてお乳をのませてもらっているイメージを念頭におくと分かりやすい。

alle Guten, alle Boesen:「すべての善人、すべての悪人は」。これがfolgenの主語。3格+folgenを辞書で調べて。

ihrer Rosenspur(女性3格)は「喜びの薔薇の道(喜びの女神が薔薇の花を撒き散らしながら歩いたあとにできる小道のようなものをイメージしてみて)」。ihrerは、「自然」ととる人もいるが、やはりFreudeのほうがよい。つぎの箇所でも「喜び」が主語になっている。

Kuesse gab sie uns und Reben, /Einen Freund, geprueft im Tod:韻を踏むために語順が入り組んでいるが、散文にすると、”Sie gab uns Kuesse, Reben und einen im Tod geprueften Freund.”となる。

Rebenは「ブドウ〔の木〕」の複数形。geprieftはpruefenの過去分詞からできた形容詞。「試された、試練を受けた」。


Wollust ward dem Wurm gegeben, /Und der Cherub steht vor Gott!: このあたりは普通の語順になっている。

Wollustは「肉欲」。wardはwurdeの雅語形。Wurmは「虫けら」。

Cherubは「ケルビム(智天使)」。ドイツ語の標準的発音は[ヒェールプ]だが、歌うときは響かせるために[ケールプ]と発音することが多いようだ。

Seid umschlumgen, Millionen !/Diesen Kuss der ganzen Welt !Seid umschlungenは、umschlungen<umschlingen(〜に抱きつく)の過去分詞。全体で「抱きつかれなさい」→「たがいに抱き合え」。

Millionenは「幾百万の人びとよ」という呼びかけ。

Diesen Kussの前に、Gebt(あたえよ)のような動詞が省略されていると考える。Kussの次のder ganzen Weltは3格として訳す人が多い。

ueber’m Sternenzelt/Mu?? ein lieber Vater wohnen. ueber’mは ueber dem。 Sternenzeltは雅語で「星空」。日本でも登山用語でテント(天幕)のことを「ツェルトZelt」ということがある。空を覆う天幕(Zelt)に星(Stern)が貼りついている、というイメージ。ueberは辞書で意味をよく調べて。

主語はein lieber Vater「愛する父」。この「父」は、キリスト教の祈りの言葉で「天にましますわれらの父よ…」「父と子と聖霊の御名において…」と言うときの「父」。

Ihr stuerzt nieder, Millionen?/Ahnest du den Schoepfer, Welt?

分離動詞niederstuerzen(ひざまずく)。肯定文の語順だが、疑問符をつけることで疑問文となっている。Schoepferは「(世界の)創造主」。前出の「父(なる神)」とおなじ。Weltは「世界よ」という呼びかけ。

Such’ ihn ueber’m Sternenzelt!Such’:命令形Sucheの語尾はしばしば省略されるが、そのときこのようにアポストロフィをつけることがある。

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