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この絵が好きで 前から気になっていた堂本印象
彼の個人美術館が京都にあると知り
今回の京都旅 最後の訪問先にした
建物は勿論 館内の調度や庭の椅子 ドアの取っ手まで
印象がデザインしたそう
エントランスのステンドグラス
撮影はここまで…
国東半島「富貴寺」堂内の消えゆく壁画を模写して残す
大阪四天王寺再建の際 仏画を手がけたり
東福寺の「蒼龍」天井画
東大寺の仏画で有名な存在でしたが
渡欧後は様々な画方を取り入れたりして
日本画家と一言では言えないような作風へと
変化していったようです
仏画を抽象的に描いた作品も いくつかの下絵や
その変遷を並べてみると 納得できるというか
なるほど と思えます
仏画を描くにあたり 経典を読み東福寺の僧に
教えを請うたという印象
仏画を描くということは 仏教を深く理解し帰依する心を
持ってこそなのでしょう
そうでないと人の心を打つ仏様は描けないと
印象が考えていたのだと思うと頭が下がります
金閣寺の隣 立命館大学の前でバスの便も良い場所
静かに鑑賞できるのも嬉しいです
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美術館・美術展
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バルド博物館でローマ遺跡出土のモザイク
「オデッセウス」を見て「えっ?!」と思ったのが
セイレーンが下半身が鳥 上半身が女性だったから
上の右端がセイレーン
アンダンテが知っていたセイレーンは人魚だったので
違和感があったのです
それは この絵が原因
H.J.ドレイパーの「ユリシーズとセイレーンたち」
ギリシァ神話でオデッセウス
ローマではユリシーズ
有名どころでこんなのもあります
「漁夫とセイレーン」
本家のギリシァ神話では下半身は鳥で
(こうなったのにも前日談有り)
竪琴や歌声で男たちを島に呼び寄せ
捕まえて奴隷にするという話
セイレーンの音楽を聴くと自制心を失い
全てを失ってしまう という神話が
時の流れで美女の誘惑っぽい話に
なっているではありませんか!?!
ギリシァ神話では奏でる音楽で船乗りを引き寄せる
と いうエピソードが時を経ると
魔性の女の誘惑のお話になっている!
羅針盤が出来てから島のそばを通る必要がなくなり
島からの音楽ではなくなり かつ
アンデルセンの人魚姫ができ このような絵画になった?
ラファエロ前派の人たちって 自分たち好みのファム・ファタルを
勝手に作って盛り上がったようで「何かなぁ…」
では ありますが それは時代の空気を反映してもいて…
と考えると この時代の男たちって(に限らず)
妖しい女に誘惑されたかったのでは?と
思えてきますw
音楽に誘惑されるのではなく 足元から迫ってくる
美女に絡め取られる感じですものね
まぁ 誘惑する方も魅力的な男性でないと
その気にもならないし…
オデッセウスの冒険自体が男の一生を表しているそうで
神話のセイレーンのエピソードは正に
青年が女性の誘惑に耐える試練だそうですから…
と バルド美術館の「オデッセイア」を見ながら
思ったのでした
やはり 鳥の足では音楽効果がないと男は惹かれないのですねぇ
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「死ぬまでこの目で見たい西洋絵画100」は
2017年6月15日号〜右
「死ぬまでこの目で見たい日本の絵100」は
2019年2月15日号〜左
西洋は山口晃が 日本の絵は会田誠が選者で
かつ一枚ずつに寸評を書いてます
選ばれた作品は「ほ〜っ!?」や「へぇ〜?!」
なのですが その寸評が面白すぎる
2人ともに力量のある画家であり 優れた審美眼もあり
かつ 歯に絹着せぬ語り口にも才能がある…
画家であることで 描く側の技術や心情にも踏み込んだ
見方ができるし 超 面白い!
日本の絵では 藤田嗣治「アッツ島玉砕」
この絵を冒頭に持ってきたのは僕の何らかの
アイロニーです。その「何らか」を説明するのは
難しいのですが、ちょっとトライ/
日本画の画法をある意味「剽窃」してパリで売り
成功した藤田が、日本に戻って逆にドラクロアばりの
本格油彩歴史画を日本にもたらすぞという野心を抱き、
しかし、それが時代錯誤であることは藤田自身が
よくわかっていて、結局描いた絵は、
戦後の世界的潮流になる「熱い抽象」を予感させるような
混沌の極みのようなドロドロしたもので…という、
なんともはや日本のややこしさを凝縮しているような絵に、
僕には見えます。
と 会田誠画伯
若冲や長谷川等伯作品へのコメントも
なるほど〜です
一方の西洋絵画からはカラヴァッジョ「バッカス」
モーツァルトはこんな風な事を言っています。
「僕は馬鹿ですけど僕の作品はもう少し利巧です。」
作品には作者を越えてそのメディアの含む力が宿る訳です。
絵と云うのもこう云うもので図像としても
存在としても誰のものでもありません。
しかし人の心に作用するものですから、感応した人は
その絵が自分の物のように思ってしまいがちです。
私もこんな所で知った風にあれこれ申しておりますが、
折に触れて絵の遥けき事を思い出すようにしています。
……でカラヴァッジォは?
と 山口晃画伯 ラファエロやセザンヌ作品への
コメントも興味津々…
そして その通りと膝を打ったのが「正倉院御物」の
「羊木臈纈屏風」に書かれたこのコメント
対になる象の絵の方も、素直にお手本わ真似たせいか、
ずっと後年日本の絵師たちが想像力逞しくして描いた
象たちよりも正確ですね。
正倉院って、まずはその中にある物が、
「よくぞあの時代に砂漠でキャラバンがくたばったり、
船が沈没せず、この地の果てまでたどりついてくれた」
っていう幸運の品々なんだろうけど、それ以上に
「よくぞ現代までその木造の倉が略奪にあわず燃えず、
中の物を残してくれた」っていう奇跡なんでしょうね。
そのくらいは日本、わりと平和な国だったと
言ってもいいんでしょう。
会田誠画伯
![]() アンダンテも正倉院展のおり ほぼ同じことを感じ
記事に書いたことがあり頷くことしきり
この二冊は永久保存版です
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今回の香川旅行で残念だったこと
大胆でダイナミックな(アンダンテ感) 印象なの作品
猪熊弦一郎の美術館が少年期を過ごしたという
丸亀にあり お城とともに訪ねるのを楽しみにしていた
ところがネットで調べたところ
2020年3月まで改修のため閉館中だった
![]() 存命中に建築家の谷口吉生と話し合ってデザインした
という美術館 外観だけでも…こちらは正面
オブジェとその奥には線描の馬や人 鯨にヘリコプターも
施設名は「MIMOCA」 市立図書館も併設しているよう
猪熊の作品はこんな感じ
なのでアンダンテも知っていたというわけ
芸術家に飼われた子たちは こんな風に作品の中で
永遠に生きている!
同じく猫好きとして知られた大佛次郎の随筆に
猪熊が装丁をした本 探さなくちゃ
因みに彼は十数匹の猫を飼っていたけれど
猫をスケッチしたことはなく
頭の中にあるのをサッと描いたらしい
「一つ一つ写生していたのでは
自由なものはかけなかった」そう
熊谷守一と猪熊弦一郎
熊が二頭と猪を名前に持つ画家二人
可愛い・力強い コケティッシュな猫たちを
ありがとう 美術館閉館中は残念だったけれど…
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「ラファエル前派の軌跡展」へ行く
絵画・美術に関しては全く詳しくなくて
筆使い(タッチ?)や色使いがどうの(所謂 テクニック)などに
無知だし関心もない…じゃあ 何で行くの?
何ででしょ? 自分でもよく分からないけれど
何故か強く惹かれる作品があるのよね
ラファエル前派という言葉はこの
高階秀爾著「世紀末の美神たち」1989年発行 30年前だ
高階秀爾氏は素人にも分かりやすい解説で
美術史の本をかいており この本にも興味を持った
カバーはD.G.ロセッティの「プロセルピナ」
内容はラファエル前派だけでなくマーラー夫人アルマや
カミーユ・クローデル コンスタンス・ワイルドなど様々
左のは興味を持ってから購入したラファエル前派もの
カバーは「オフィーリア」
そして ロンドン訪問(1997年)の際 まず訪ねたのが
テート・ブリテン
当時はテート・モダンはまだ無くてテートといえばここだった
ターナーや多くのラファエル前派の作品を収蔵している
高階秀爾氏の「世紀末〜」とは 19世紀末で
女性の社会進出はまだまだ その人生も男性によって
大きく左右されるものだった
ロセッティの「ベアタ・ベアトリクス」のエリザベス・シダル
「プロセルピナ」のジェイン・モリス(ウィリアム・モリス夫人)
他にもファニーやアレクサなど
多くの画家に描かれた女性たち…
オフィーリアやギリシャ神話 アーサー王物語など
いずれも悲劇的なヒロインのモデルなり
暗く憂いを含んだ面差しが好まれ
勝手に「ファム・ファタル」として描かれ
私生活でも多くはその様な道を歩んだ(歩まされた?)
女性たち…
特にジェインは当時としてはかなり身分の低い出身
ロセッティに見出され モデルを務め
身分違いのウィリアム・モリスと結婚 その後も
夫公認(諸説あり)でロセッティと不倫関係にあった…
モリスとの間に娘もいて幸せだったのか?
はたまた 罪の意識はあったのか?
ドラマティックな題材のモデルとなり
画家にインスピレーションを与えたという彼女たち
絵画の中にいる彼女たちは 素晴らしく美しく
この作品を残せたことは幸せだったのかも
ラファエル前派で必ず登場する「プロセルピナ」と
ミレイの「オフィーリア」は今回はありません
因みにオフィーリアのモデルはロセッティの妻となった
エリザベス(リジー)・シダルは浴槽の中でポーズをとり
長時間に及んだため風邪を引き 父親はミレイに
治療費を請求したそう〜そりゃ 当たり前だ!
企画の副題にある「ラスキン生誕200年」のラスキンは
自身も素描を多数残す 美術評論家で
精神的な指導者だったそう
それも知らなかったアンダンテだった ![]() |





