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今回はI/Oプロセッサについての解説です。
まず、用語を定義しておかないと、またヱが怒り狂うので、簡単に済ませます。


・FPGA(field programmable gate array):現場構成が可能な集積回路
回路情報をメモリに保持しており、電源を入れたときに機能を配置してから動作状態になります。

・IP(Intellectual Property):知的財産権
定義範囲は広く、特許や意匠などの機密情報に係る権利を意味します。

・IPコア(intellectual property core):LSI機能を記述した知的財産
FPGAのメモリに焼きこんで使うことになります。
これは知的財産ですからこのLSIの持つ機能を他者に販売したり譲渡、また貸与、取得することができます。

・ASIC(application specific integrated circuit):特定用途向け集積回路
これにこだわらずに、機能LSIはゲートアレイとかエーシックとよばれますが、「石」とか「タマ」とか勝手な呼び方をする人もいます。

・RTL(register transfer level):レジスタ転送レベル
ひとつ前に、RTLはリアルタイムレベルだと言ったじゃないか!と怒らないでください。
レジスタ転送レベルというのは専門的な言い方で、順次回路のタイミングが厳密に評価される(=リアルタイム)ということなので、技術者同士でも、同じ使い方をしますが、情シスや総務とお話をするときは、レジスタ転送レベルなんて言葉は使えないのです。(私は営業技術もやっていました)

・情シス:情報システム部の略ですが、情シスの人は「電子計算機概論」という講座を履修していることが多いので、あまり専門的でなければコンピュータに関する与太話をすることができます。
通常、3文字略語を交えて話しても、支障無く理解してくれます。

・総務:総務のオネーサン、オジサン達のことで、内線電話の使い勝手とかにうるさい人たちで、購買関係も担当することになります。
彼らはカタカナ語には敏感に反応しますが、3文字略語はあいまいにしか理解していません。

・ソフトコアとハードコア:これはポルノやアダルトビデオのことではありません。
FPGA版で実機評価したLSIをそのまま使うのがソフトコア、ハードコアは量産用にすべての機能セルをハードウェアに展開したものをマスクに焼きこんだ、ハードウェアそのものです。
チップ屋に大量注文するとき以外は関係の無いものです。


では本文に入りましょう。

LSIの世界ではパッケージの中と外で信号の性質が異なるので、そのインタフェイスが必要になりますが、これは外側ではどんな信号が接続されるかわからないからです。(設計者が、わからないとは何事だぁ!と怒らないでください、ほとんどのLSIは自由に使うことができる汎用なのです)

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ところが、人間の情報処理はすべてデザインされた(by神かな?)通りに閉じているので、接続されている機能は皆決まっているわけです。
眼球→網膜→視神経→大脳という具合に、固定された接続済のシステムなのです。
それゆえ、大脳生理学者は各種I/O(つまり目、耳、口、手、足、皮膚、内臓などが全て接続されてしまっている「脳」という部分を解明するのに苦労し続けているのです。

前回、一瞬だけ触れた「テストポイント」というのが付けられないのですから。
信号がモニタできれば、このI/Oはこういう信号が流れている・・・などと推論することができますが、IN VIVO(つまり生きて機能している状態)ではそれが観測できないのですから、MRI(核磁気共鳴診断システム)で外から見ながら、「あ、前頭葉が発火している、恋をしているんだ!」などと想像するしかないのです。
サイバネティクスでは、「こうじゃないかな?」と考えたら、それをコンピュータで作ってみて、「あ、実際の人間と同じように見えるゾ」となれば、上々で、そのように推測することが出来るわけです。

ただ、一口に、生体のマネをするといっても難しいものです。
私が、15年ほど前、某S社にいた時、わたしの向かい側の席に北京大系のドクターがいました。
私達は、毎日一緒に昼食にでかけたりしていました。
ある日、社長がやってきて、彼にニューラルネットの検証をしろ、と命じました。
彼は、面白そうなテーマだと思ったのか、嬉々としてプログラムを書きはじめました。
それからしばらくの間、彼の苦悩の日々が続きます。
ノードが増えるにしたがって、ニューラルネットの学習時間は指数的に長くなって行くからです。
ネットワークが10万ニューロンになった時、PCは1週間以上だまり続けていました。
「一般に言われている通りだねぇ・・・」

私は笑いながら「そりゃ、テストポイントが欲しいだろうね、できれば、だけど」というと、彼は即座に考えをまとめて、「可変長の実用データベースなんて出来っこないよ、このまま、社長が諦めるまで続けるのがいいと思う」と答えました。
「社長は、検証しろ、と言っただけで、モノにしろとは言ってないからね」と、かれの表情に笑みが戻ったのです。
私は、「まじめに解決したいなら、すべてのノードに連動した統計レジスタを装備し、デュアルポートメモリに書き出すようにすれば、発火したノードに割り込みを発生させてモニタすることはできると思うけど、きみはやる気は無いだろうね?」といいましたが、

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デュアルポートメモリは一頃流行りました。

「うん、もういいんだ、一般に言われていることが証明されてるだけなんだからさ、社長が言ってることは科学者のタワごとに過ぎないんだから」 と言ったので、二人で笑い会いました。

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この図で彼が作っていたのは2番めの仕掛けです。
テストポイントは無いのです。

現在のニューラルネットは多層化して学習速度を稼ぐのが一般的になりましたが、ここで問題になるのは教師信号の強度です。
すべてのネットワークがユニークである場合、教師信号は強いほうが学習速度は速いのですが、新しいルールを導入したときに古いルールを忘れることができず、学習速度は無限に引き伸ばされることがあります。(つまり、完全な破綻)
これはネットワークを多層化した場合に顕著に障害となって現れます。
じつは、この現象は「逆伝搬型ネットワーク」の宿命のようなものです。
今は教員の悪口を書いている時ではないので、こういう事象がある、とだけ知っておいてください。

この問題は、それぞれの層の性格を異なるものにして教師信号を弱めることによって解決することが多いので、現在のニューラルネットはおおむね、実用域に達しています。
また、テストポイントも装備できますので、ハードウェアエンジンでも確認することができるのです。

さて、話を進めましょう。
今回はI/Oプロセッサの話でした。

まず、下図のような実験をしてもらいましょう。

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この実験は、夏の暑い盛にやるのがよいのですが、冬場にやるときは熱い湯船に首まで漬かってじゅうぶんに体温が上がってからやるとよいでしょう。

顔に冷たい水のシャワーを強い水流であてると、鏡に写った自分の顔が、見たことも無いような、凄まじい形相になることがわかります。
まるで妖怪変化のような表情になるのが不思議です。
これは、I/Oプロセッサが脳ではなく、単純なロジックで機能しているからです。

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顔に冷水のシャワーをかけられると、I/Oプロセッサは不快信号を発します。
これが直接顔面の表情筋に伝達され、表情がゆがむのです。
しかし、局所脳は洞察力がある「脳」なので、I/Oプロセッサから上がってきた情報を脚色して、「冷たくて気持ちがいい」ということになるわけです。

ここで、自分の意識に注目すれば、

・顔に冷たいシャワーがあたっている。(I/Oプロセッサの入力情報)
・冷たい水流が強く不快である。(I/Oプロセッサの出力情報)
・暑い夏なので冷たい水が快感を与える。(局所脳の出力情報)
・顔が歪んでいて不気味だ。(意識脳の入力情報)

という複数の認識を同時に堪能している自我があることを知るでしょう。
ここでは、I/Oプロセッサは単純に環境を評価していることになります。

次に、I/Oプロセッサからの情報は局所脳に伝達されるのですが、それぞれのI/Oに対応した局所脳があることは古くから知られてきたことです。
精神病理学者のやる、非人間的なロボトミーや薬物による人間の解明などという科学の非常識が、現在でもまかりとおっていることは未来永劫に許されるものではありませんが、事故で「言語野」にダメージを負った人が失語症になったり、先にも触れたように、恋愛感情は前頭葉に起因することがMRIで確認された、とか、さまざまな報告から「想像する」だけで充分なテーマが得られるのです。
無用な人体実験を行ってはならないのです。
想像力を働かせ、必要なエンジンをデッチあげ、コンピュータシミュレーションを繰り返す・・・べきなのです。
実の所、これでもまだ不足で、私の脳裏にはMRIも人体に悪影響を与ていないか? という疑問が払拭出来ずに残っているのです。
無用な悪環境は避けるに越したことは無いのです。

次回はソフトウェア脳、ハードウェア脳について語ります。

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さて、今回はプログラミングの話も含めて連想記憶についてですが、ちょっと時間を遡って、私が某T社に出向していた頃の話をしましょう。
私は、このブログで、理科系の人に解説することを目的としておりません。
文科系の人に科学的な話をするために、さまざまな例を提示して実感がわくようにしているので、理科系の方から、「科学的な説明でない!」といわれても、それは斟酌していただくしかありません。

あれは、日本が平成の世になってまもない頃のことでした。
電子回路の設計者として仕事をしていた私は、LSI設計のヘルプで、某T社に行ってくれと言われ、はいはいと川崎まで出向いていったのです。
最初の打ち合わせだけで私を辟易させたのは、開発環境でした。
当時、私はHDL言語(hardware description language、ハードウェア記述言語)を学びはじめて、すこしずつ自信をつけてきていた時期だったので、100KのLSI(=10万ゲートに相当、当時の8ビットのCPUにして10個分か)という規模にわくわくしていたのですが、期待は簡単に裏切られます。
なんと、こともあろうに、スケマティック(schematic、図面入力)で設計しろというのです。

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私はさっそく抗議します「あのあの、HDLじゃダメなんですかぁ?」
「発注元からの要求で、回路図で見たいと云うことだとか。」
「私の分担分だけでも100枚超えますよぉ?」
「気にするな、我がT社は社会のためにやっているんだ、採算などはニの次だ」
「はぁ、そんんなもんなんですかぁ」

しかたなく私はT社のライブラリを見ると、マクロが大量にあることがわかり、使って良いかを訊くと、「評価済みのマークの有るものだけを使いなさい。」といわれたのですこし安心しました。
「実際のチップにはテストピンの余裕は無いが、テストポイントはシュミレーションのために最大限に用意しておくように、」と言われていたので、脳内で論理式→回路図変換を繰り返し、トップ図をでっちあげ、承認をもらうと、CAD(キャド、図面デザイナツール)に向かい、猛烈な勢いで設計をはじめました。

HDLによる自動検証はできないので、自分でテストベクタを作成し、シミュレータの出力パターンと比較します。
途中で、「評価済みのライブラリはRTL(リアルタイムレベル)の考慮は不要だ、非同期で作図しても動作するよ」とかいわれても、つい同期化してから評価したりして、多重の手間を掛けてしまいました。

ただ、「他の外部チップとの関係はI/Oセルを介してやることになるので、遅延は10倍になり、外部ではクロックが割れることも考慮しなくてはならないから、多ビットによるインタフェイスはダメだ」と言われて、通信とLSI設計の差に恐れを抱いたものです。
また、チップ内部ではクロックの表裏を使うのはダメだが、最小分解能さえ守っていれば並列128ビットであっても同期に注意をはらう必要は無い、など、ノウハウというよりは基本条件をつめこまれました。

今、振り返ってみると、これらの考え方がトレーニングになって、私のサイバネティクス応用の意識が強化されたのだと思います。
これは、人の脳のようにニューラルネットを用いているシステムでの「同期」の概念がデジタル的なステージ数として記憶されることになり、信号の遅延が直接、記憶に結びついているという事実に基づいているということなのです。

一般的に言って、ハード屋は、同期しずらいシステムは避けようとするため、だんだんとサイバネティクスの世界でも無機質化してくるのです。

ロボット工学でなく、人の記憶とデシジョンメーキング、そして教育に応用するなら、「プロセスの遅延とシステムの同期」は最初から解決されているので、無理にアクロバチックな理論を持ち込む必要がないのです。
(それゆえ、整合性のない理屈によって指導を行なってしまう、不届きな教員が存在してしまうのですが、先にお伝えしてありますように、教育の悪口はずっと後になります)

これは重要なことなのですこしだけ展開しておきます。
次の図に示すように、人の脳は、左右に別れており、左脳と右脳を形成し、脳梁により、遅れを持って接続されています。

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意識に関る処理をする脳(通常、大脳皮質だと云われています)が左右で別れて、時分割でそれぞれ処理しているとすれば、左右の眼から入った映像情報は一旦、視神経に直結されている、それぞれのI/Oプロセッサに蓄えられると考えるのが合理的です。

入力事象の処理系による遅れは、以下に示すような簡単な実験で知ることが出来ます。

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以下に、LSIの場合と人間の知覚システムを比較してみましょう。
例によって、理科系の方には不満の多い表現かもしれません。

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今、重要なことは、それぞれのステージ間はどの場合でも、電気的に(直流的に)直結(ワイヤード)されているのではない、ということです。
出力は入力につながなくてはならず、出力同士をつなぐことは問題があります。
ソフトウェアでも、同様に、ひとつのセンシングポイントを複数のイベントシンボルが重複占有した場合、アドレスデュープレックスエラーになりますが、ハードウェアでも(人間でも)同様に、直結はできません。
つまり、人間なら、シナプスによる化学結合を用いた多入力回路が必要になるのです。
もっとも、電磁気的に疎結合をする漏洩ケーブルのような仕掛けも(実はシナプスによる電気結合も)あるので、疎結合の可能性は否定できないのです。
しかし、疎結合ネットワークは前段に対するフィードバックがあるので、てんかん発作のような全球発火の危険があるため、システム全体で採用するのは危険を伴います。
さらに、社会現象も疎結合で解決出来る問題もあるのですが、ここではこれ以上言及しないことにします。

すこし長くなってきたので一旦切ります。
いいかげん、古代の話に戻りたいのですが、現在、歴史認識における某勢力による「侵略」が進行中であり、正確な「族理論」を語らねば、我が国は、この侵略に耐えることができないので、もうすこしお付き合いください。
次はI/Oプロセッサと局所脳について解説します。

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〜シベリアの33〜で、「次は詫びをいれても赦されない例をやる」と書いたのですが、現在、世界の文化と歴史バランスが(もちろん軍事もですが、私の専門ではないので)揺れ動いており、先に、言語と認識について展開しておかないと、内外(特に内部)からの攻撃を受けるおそれがありますので、教育問題は少し後に(テーマは同じなので必ずやりますが)します。

最初に、言語学的に記号論と意味論から入ろうと思ったのですが、ヱが、「オレのように断片的な理解しかないものに、新しい思索関係を次々とあたえないで欲しい」というような意味のことをネチネチといわれたので、これは割愛することにしますが、言語学に興味のある向きは、先にこのへんのターミノロジを補強しておいていただきたいと思います。(どーせ、サイバネティクス応用を用いて崩すんだけどね)

■ 身近なコンピュータからのアプローチ

さて、得意な分野から展開して効果的な解説を与えるのが理解への早道ですね。
サイバネティクスを簡単に応用できるプラットフォームに、開発言語を使用することのできるパソコン(パーソナルコンピュータ)があります。

で、そのコンピュータの話で恐縮なのですが、市販のパソコンにはBASIC(ベーシック、Beginner's All-purpose Symbolic Instruction Codeの頭文字をとったとか)と呼ばれる言語が装備されているのが普通でした。
BASICは、初心者向けの、コンピュータプログラミング言語のひとつです。
そして、初期のパソコンでは、基本ソフトと呼ばれるものはBASICだったのです。
ですから電源をいれると画面上には「READY」と表示され、そのままプログラムを書き込む、またはロードすることができました。
たとえば、キーボードから「PRINT 200*200」とかやると、ただちに「40000」と表示されたのです。

そんな製品には、コモドールPET、ラジオシャックのTRS-80、アップルII などといった初期の御三家に混じって、NECのPC-8001や日立のベーシックマスターなどという日本製の機械も含まれていました。
これらの世代をBASIC世代とよぶことにしましょう。
BASIC世代のプログラミングは、処理を記述した小さなプログラムを塊として扱い、これを連鎖させることにより大きな仕事をさせる、というものだったのです。

月日は流れ、パソコンの低迷した時期はつづきました。
なぜ低迷していたかというと、コンピュータがガジェットとして認識されておらず、コンピュータにやらせるべきことも知られていなかったのです。
世界でIBM PCが増えてきた頃、世界のガラパゴスである我が国では日本語ワードプロセッサがガジェットの中心になりつつあったのです。
カナ文字しか使えなかった本体とプリンタが如実に物語っています。
郵便の宛名シールは長いこと半角カタカナで印刷されていたのはそんなに昔のことではありません。

専用機としてのワープロは、やがてパソコン通信と合体し、日本語通信端末として使われるにいたってそのライフを終わらせ、オフィスの中だけに生息するようになりました。
すなわち、時代はPC(初期のPCはBIOSという特許部分を持っていました)全盛時代になって行くのです。

日本におけるPCの使われかたのほとんどはワープロでした。
各社それぞれのワープロソフトが紹介され、PCは世界中で普及していったのです。
「書院」とか「文豪」など、もっともらしい名前(これは初期の専用機の名前を受け継いでいました)のアプリが増え、各国用のフロントエンドプロセッサが分離された形で普及するにしたがって入力デバイス(タブレット等)と出力デバイス(プリンタ、プロッタ等)が別々にのびて行きました。
基本ソフトも、MAC OSは最初からグラフィックス中心で、大きく変わりませんでしたがマイクロソフトの製品はMS-DOS(文字ベース)からWINDOWS(グラフィックス中心)へと使い勝手を変えて行きました。
このように、「見て」「解かる」ことを中心にして、「つまんで」「入れる」という動作をきっかけとしてコンピュータを操作する時代になったのです。
この世代をWINDOWS世代と呼ぶことにしましょう。
WINDOWS世代ではマウスに託したオペレータの意志による「イベント」がコンピュータを駆動しているので、イベントドリブン処理、イベントドリブン構成と呼ばれます。

さて、世界はWINDOWS中心に動いており、まだマイクロソフトが元気だった頃、Visual Basic(マイクロソフトの製品で、開発言語と環境、Visual studioを含むパッケージソフト)に、OLEオートメーション(すでに死語ですが)というのが実装されていました。

データベースがまだコンピューティングエンジンとして理解されていない時代でしたので、ソフト屋は大いに困惑させられました。
すこし時代は戻ってしまいますが、Visual Basicは初期のバージョンではJETと呼ばれるデータベースエンジンで動作するインタプリタだったのです。
Visual Basicはその後、MFC(マイクロソフトファウンデーションクラス)と呼ばれる基本ライブラリをベースにしたコンパイラシステムに変更されていました。

周囲に居る同僚に聞いても誰も知らず、MSDN(マイクロソフトデベロッパーズネットワークという商品ですが)のCDを読みながらあーでもないこーでもないを繰り返していました。
結局、解説本がでるまではBasic言語ユーザーは何も理解しないで開発業務に従事するしかなかったのです。(MFCを呼びだせば、Visual Basicに実装されていない機能も使えるのですが・・・)

いかんせん、Visual Basicは高級言語であるという縛りがVisualC++のプロトタイプ宣言の読み替えだけですむという理解に届かせなかったのだと考えています。
解説本にMFCの宣言をVisual Basic形式で呼び出す例(つまりヘッダ集)が載るまで容易ではなかったのです。
MSDNのコレクションを開発環境にインストールしておけばヘルプで表示された文をプログラム中に転写するだけで良くなった時にはすでに遅く、Basic言語自体が見放されていたのです。(JET→MFC→.NET→C#→統合クラウド環境・・・などと回顧してみる・・・)
実際に手順等を記述する部分がBASICでもC++でもJAVAでも結果が同じなら言語は廃れます。

こうして時代はWEBプログラミングの方へ向いてしまったわけです。

プログラマですらない皆様にこんなイントロから入るのは、コンピュータの世界は商業主義に抑えられて、合理的な発想をすることができない、ということをお知らせするためなのです。
今日、やっと、マイクロソフトが凋落の日々を迎え、世界は夜明けに向かっているようにみえますが、無用な学習を繰り返さなくてはならない状況はまだまだ、続くでしょう。

夜明け前がいちばん暗いともいわれています。

当時、そのOLEオートメーションを使ってみて驚愕したのです。
別に、コンピュータをリモートコントロールできるので驚いたわけではありません。
Excelの表のようなデータベースのテーブルの、セルにマルチメディアを貼ることができるのですから。
マイクロソフトの言いたかったことは単純に、「アプリケーションのソフトウエアは、条件を満たす事象によって新たなイベントを発生させることができる。」ということだけだったのですが、私は別のことを想起しました。

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画面上の表の上でセルに貼り付けた猫の動画が暴れ、にゃーにゃーいうのを見て、私はひどく興奮しました。
「ネコの映像」に「ネコ」という「タグ」を与えるのが記号論、その「ネコ」に関する「クライテリア」(関連的にしめされる事象)を記述するのが意味論、とだけ認識していた私の理解は砕け散ってしまいました。
もちろん、このセルが示しているクライテリアというのは、ネコをどのようにとらえるか、という、データの入力者の理解を示しているのですが、実際に、ネコが動いて、同時にスピーカーからニャーニャー言えば驚愕すると思います。
あいにくと、マイクロソフトは、サイバネティクス応用を踏まえて此の仕掛けを作ったわけではないので、プログラマに対して適格な指針を与えることができていません。
それゆえ、プログラマは「苦労」させられるのです。
これがC++だけのときは問題にはなりません。
C++のプログラマは、もとより、高級言語を用いているという意識はありませんので、(C++はオブジェクト指向であっても、物理メモリを直接操作してしまうような低級言語なのです)。
配列構造なども、意識して作るのが普通な世界なのです。
だから、逆説的に、オブジェクトのクラスなどということも、サラリと学習して応用に向かいます。
無論、それが正しいとか正しくないとか云う問題ではないのですが、ツールのユーザーに対する配慮は極めて貧弱なものになります。

しかし、商業的にはマナーを知ってしまったプログラマは他言語に移行することを嫌がるようになり、囲い込むことができるわけです。
個人のユーザはそれで、マイクロソフトに対してロイヤルティを堅持することになります。
企業ユーザからすると、その先に顧客が居るわけですから、顧客のニーズに従いたいものなのです。
こうしてマイクロソフトは一年中誰かから悪口を聞かされることになります。
マイクロソフトは.NET(ドットネット)環境を推進し、C++はC#に変遷します。
JAVA(ジャバ)は言語であり同時にグローバルな環境(Write once, run anywhereなどという・・・)を提供しましたが、満足なデバッグ環境も無く、WEBの世界では書式のみが蔓延し、安易なJavascriptが横行し、開発エンジニアは口々にさけびます。
「私達、何も知らないし、なにも出来ないんです、スフィア(統合化したライブラリ環境)をくれなければ1バイトも書けません!」
こうしてコンピュータを操れる人材は枯渇していったのです。

ごめんなさい、また話が大きくそれてしまいました。
話を猫に、じゃなかった元にもどしましょう。

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こうやって猫の話ばかりしていると私が極端な猫好きだという誤解をする人がいるかもしれませんが、すこし訂正しておかないといけないかもしれません、私は犬も好きなのです。

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これはロシアの犬です

たとえば、こんな絵のように、私はただのロシア好きなのですから、ネコだなんて、とんでもない。

結局、意味づけや、記憶というのはチェーンの有無にかかわらず、タグをベタベタ貼ることだ、というのが認識の第一歩だったのです。
このような、現在の状態をなんと呼べばよいでしょうか。
まだ明確に説明していないので、とりあえず、クラウド世代と呼んでおきましょうか。

■ここまでのまとめ
・BASIC世代:   手続き型プログラミング
・WINDOWS世代: イベント駆動型プログラミング
・クラウド世代:   連想型プログラミング・・・となるのかも(まだ終わっていないので)

すぐ続けますが、次回はプログラミングの話も含めて連想記憶について解説します。

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ペリメニ

ごめんなさい、だいぶ間があきました。
腰痛に負けて更新をサボってました。
3年前の悪夢が舞い戻ったようです。
節々(ふしぶし)が痛んで、じっとしているのが辛いのです。
まあ、そうそうダラダラしてもいられないので、ロシア料理にしましょう。

今日はペリメニ(пельмени)【ペリミェニ】です。
ペリメニに相当するものは世界のあちこちにあり、日本では餃子(ぎょうざ)と呼ばれます。
日本では、満州に移住していた日本人が引き上げて来たときに、日本国内に広く普及させたことから焼き餃子(中華名は鍋貼【グゥティエ】)が一般に食べられるようになりました。(餃子の王将とか行くと「イーガコーテル!」とか叫んでますね)
大中華では蒸したりゆでたりしたものが一般的とか。
イタリアではラビオリとかトルテリニなどと呼ばれていると思います。(やはりソースで食べるかスープでたべるかという選択肢はあるようです)

ロシアでは家庭用もプロ用も、自動ペリメニ製造機まであるようで、日本よりはるかに普及していると考察されます。
製造過程を考えると、皮:小麦粉→加水→こねる→伸ばす→切り抜く。 餡:具材→刻む→こねる。 中仕上げ:皮→餡→包む。 仕上げ:ワーク→茹でる→完成。
以上、4つの工程を経ていますが、それそれ半製品を冷蔵または冷凍保存することも考えられます。
今日は「餃子の皮」として市販されているものを採用しましょう。

餃子の皮は、一般に2つのサイズが用意されています。
普通のものと大判です。
今回はスナックでなく、主菜として食べることを念頭に、大判を用いました。



材料

餡:
挽肉     1人あたり80g程度(牛・豚・鶏、羊、どれでもできますが、牛豚合挽きが理解しやすいでしょう)
玉ねぎ    肉の量の1/4程度
薄力粉    玉ねぎの量の1/5程度
塩      適量(餡の味は控えめに、肉の粘り気を出すにはある程度の量は必要)
胡椒     少々
オールスパイス 少々

皮:
市販の餃子の皮 直径9cmの円形です。 1人あたりの個数×人数分;1個あたりの餡を10g程度としているので、簡単に計算できるでしょう。


作り方

玉ねぎはみじん切りにし、他の材料をすべて加え、よく捏ねてください。
餡は10gずつの小塊にまとめますが、包んでしまうので、ミートボールのように丸める必要はありません。

まず、皮の片側のまわりに、ぐるっと水を付けます。
一個分の餡を載せます。

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餡の量は10g程度です。

次に、半分に折り、餡を立体のままにして、空気がはいらないように閉じます。

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そして縁を持ち上げるようにし、手前側に両端を寄せてゆきます。

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両端の耳の表と裏に水をつけて、濡れている側を重ね、強く押し付けて接着させます。
こうしてソンブレロ星雲のような立体にすれば1個完成です。
こんな形に整形したものはイタリアではトルテローニと呼んでいるようです。
小さく作ったものがトルテリーニとか。
ロシアでも、ラビオリのように、柔らかな生地2枚に餡を点々と置き、空気を押し出して間をルーレットで切り抜いたペリメニも多くつくられているようです。

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全部包んだら、大鍋にたっぷりの湯を沸かし、パスタを茹でるときと同様に塩を入れて茹でます。
肉に火が通るように6分も茹でれば良く、全体をザルにあけ、湯を切ります。
この時、茹で汁を少しのこしておき、スメタナを伸ばしてソースとして添えるとよいでしょう。

https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-23-6b/andro_gosse/folder/1128972/62/34755662/img_149?1496582637

さて、スメタナも良いのですが、我らシベリア組としては、日露文化の融合の証として、タレはミツカン味ポン(ポン酢醤油)を2倍に薄めたものを添えることをお勧めします。

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