窓から名古屋城が見える

名古屋在住の管理人が書き綴る日記、読書・映画・岩崎宏美等に関するメモです。

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 条例施行前の一〇年一月には、九州エリアの日刊紙がいっせいに地元の百貨店の「暴力団との大量取引」を報じた。工藤曾が前年の事始めの際に地元の百貨店から一〇〇人分の弁当を買ったのだが、これが「暴力団との大量取引」に当たるのではないかとされたのだ。
(宮崎学著『暴力団追放を疑え』ちくま文庫、2011年第1刷、p.109)

 福岡県は全国に先駆けて、2010年4月1日に、罰則付きの「暴力団排除条例」をスタートさせた。
 この条例では、「暴力団」への利益供与を禁じており、カネだけでなく暴力団関係者へのパーティ会場の提供、暴力団事務所として使用されることを知りながらの不動産の賃貸や売買も対象とされる。
 そして最大の特徴は、ヤクザと付き合うカタグも懲役付きの厳しい罰則の対象にしている点だ(第25条「暴力団員に資金提供をしたら懲役一年または五十万円以下の罰金」)。
 つまり、一般の人々ならば普通の経済行為が、ヤクザでは犯罪とみなされるようになったのだ。
 同じ行為でも、特定の人は罪になる。
 これは、厳然とした「身分法」ということになる。
 そのあたりの問題を指摘したのが同書だ。

 なお、福岡県警は、09年12月の時点で、県内のコンビニ各社側に、暴力団関係の書籍や雑誌などを売り場から撤去するよう文書で要請していた。
 その具体例として、コミック誌73冊と月刊誌3冊の一覧を配布し、その中には宮崎親分の著書を原作としたコミック1冊も含まれていたという。
 これを受けて、親分は条例の施行日に合わせ、同県に対して、慰謝料など550万円の損害賠償請求訴訟を起こした。
 同書が発刊された時点で出ていなかった判決が、先月、出た。
 (以下、2012年6月13日13時21分=読売新聞の配信)

 福岡県警が県内のコンビニエンスストアに暴力団を専門的に扱う雑誌や漫画の撤去を要請したことで、憲法が保障する表現の自由を侵害されたとして、作家の宮崎学氏(66)が県に慰謝料など550万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、福岡地裁であった。岩木宰裁判長は宮崎氏の請求を棄却した。
 県警は2009年10月に成立した県暴力団排除条例の趣旨に沿って、同年12月、「青少年が、暴力団に対するあこがれなど誤った認識を抱きかねない」として、コンビニ各社に文書で撤去を要請。暴力団関係書籍として計76冊を記載した一覧表も配布し、宮崎氏の著作が原作の漫画1冊も含まれていた。
 宮崎氏側は、コンビニは防犯活動で結びつきの強い県警の要望を拒否できず、要請には「事実上の強制力がある」と指摘。あいまいな基準で作成された一覧表に基づき、書籍が撤去されて名誉を傷つけられ、作家活動や著作の販売を妨害されたと訴えていた。
 県警の要請後、県内の多くのコンビニでは一覧表にある書籍を撤去。県は10年6月以降、県青少年健全育成条例に基づいて暴力団専門誌を有害図書に指定し、本格的な販売規制に乗り出した。暴力団専門誌の有害図書指定は、大分県も11年から始めている。
 (抜粋以上)

 ちなみに、親分は今春、『ヤクザに弁当売ったら犯罪か?』 (ちくま新書)を上梓しているが、未読。

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