川柳と蜘蛛とお酒とおらが禅

美しく 使っていますか ひとつの いのち

水音

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  「 水音 」

  7  中田島砂丘
 
 
  砂丘に、娘が立っている。

  娘は、暫く前方を見詰め、息を調えた。

  走り高跳び の 練習を していた。


  真夏の真昼の太陽が 娘の影を小さく砂の上に映している。

  娘は、右手を一杯上げ、「はい!」と声を出した後、走り出した。
  
  前方には、防砂柵がそそり立つ。

 
  その僅か手前には、踏み切り板が置かれている。

  加速度の付いた時、娘は左足に力を込めて、踏み切り 跳び上がった。

 
  海の音は 微かに しているようだ。

  
  娘は、胸を下にして防砂柵の真上で回転して跳び越し、右の手を着き
 
  ながら、砂浜に落ちた。

 
  娘は、胸を膨らませ、大きく息をした。

  次いで 防砂柵の破れた所を潜り元の位置に帰ってきた娘は、次の跳躍
 
  に入るため、身構えた。

  娘はただ、防砂柵を飛び越えることだけを 考えていた。


  海の音は、娘には聞えていなかった。


  走り始めた。

  娘は、踏み切り足を板から僅かに外し、失敗した。

  娘の身体は高くは上がらず、防砂柵の上部に内脚が触れた。

  痛みが、脚を走った。

  娘は、脚の内側を見た。

  血が、流れている。

  娘は、立ったまま屈んで、血の出ている所を、手の平で押さえた。


  でも 娘は 懲りず、踏み切り板を柵の方へと、少しだけ移動させた。

  次の跳躍は、娘を十分満足させるものであった。


  娘の息と、波の音とが調和している。  
 

  娘は、休息するために、柵の日陰になっている砂浜の上に座り、柵に
 
  もたれた。 

  汗にまみれた脚には、砂がくっついている。


  娘は、緊張を解いた。

  波の音が、急に大きく聞えてきた。 


  髪の毛が、額と首筋に、貼りついている。

  娘は、まだ荒い息を弾ませながら、砂浜の上に座り続ける。
 

   海からの涼しい風が、娘の額に当たり 汗を乾かせている。
 

  

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