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彼らイノシシとは 随分と付き合ってきた
・ 幼年の頃 父の赴任に供にし 電気も来てない村での 僻地生活
貧しくて、牛肉も 卵も 牛乳 も ない 毎日だった
だけど 国から認可された「鉄砲撃ち」(方言かも)らの人が居た
撃ち獲った獲物のイノシシ は 臭み抜きの為とて
流れる清流に浸され 一晩を過す
次の日、その肉片 は 村人へと万遍に配られた
・ 女房の里
お正月の帰郷 三人の子供らを連れて
亡き義父義母には 随分と可愛がられた
そんな正月の朝に 時ならぬ大きな声だ
「この辺り(あたり)に 獣医は おらんかね」
「犬がやられた〜!」 と
見てやれば 軽トラックの上に 腹を割かれた哀れな猟犬
犬同士では 喧嘩してて 相手が「参った」ポーズの 腹を見せたれば
攻撃をやめるルールは イノシシには 通じなかったようだ
・ 義父が死に 義母は気丈にも 一人で山暮らしを始めた
でも 夜、裏庭に茂る竹林の筍(たけのこ)を イノシシが掘る音で
怖くて眠れず、町へと出て 介護施設で過すようになった
でも〜、人間ばかり居て 他の生き物がいない地球星なんか
「実にくだらん」とも 思うよ ♪
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