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蜘蛛
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「 蜘蛛の子ら 何処の天地で 住みなむや 」 虚空 春の気配を見つけてこよう と 朝の散歩 「山で転んでドブに落ちたら 助けを呼ばんなんし 携帯忘れなや」に 「家出してくる」 と 安心させ 家を出る ネコヤナギが 春の柔らかさの 予告編を見せてくれる 不断桜(四季桜)が 今は梅の番 次は わたしたちなの と 白い花で つつましやかに アピールしている でも 私の散歩のメインテーマ は いつものように 蜘蛛たち 野の壺が 刈り取られたススキの足もとに 横たわっている ナガコガネグモの 卵のう だ 有精卵だったのだ 壺の首付近に 孔が開けられている 孵化した子グモの内 一番歯の強い奴が穿孔作業に取り掛かり 後は共同作業をしたのだろう 数回の脱皮をするまでは まどいの時 仲良く過ごし ある風の吹く日に できるだけ高い所を選び 突き出したお尻から 糸をたなびかせ 強い風の瞬間を待ち 手や足を離す 空中飛遊して あとの行き先は 風任せ 雲のように集団になって飛び 成層圏に近い高空で見つかった 他種での例も あるという それでも 夏のおさまるころ ナガコガネグモは 野に ジグザグ模様の コシキで飾った 円網の真中で姿を見せる いけない 春を探す話だった |
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夏の頃、ススキが原で 見掛けたこと ありませんか ? ススキの葉の先端部分を、三角おむすび風に折り結んだ造形物を。 カバキコマチグモの産室だ。 中には卵を守りつつ 不食で闘う母グモが居る。 子らが1回目の脱皮を済まし、ひもじさを訴えると 母は己が肉体を 提供する。 自然的に親の死体を食べる生き物はいるが、意図的に生きた躰を 子に与える生物は 世界でも皆無だと 言われている。 子供の頃 オムスビを開き、半死クモに噛まれ一日痛んだ ほろ苦い 記憶。 身が朽ちてきても、外敵と 闘って いたのだ。 日本で唯一、並の上くらいの毒性を持つクモ。 セアカゴケグモが 密入国するまでは。 合理的ではないか、ミミズを介して身を回帰させるよりも。 いじらしく、ひたむきに生きてる 我が 野友。 |
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アカデミックな「日本蜘蛛学会誌」で、こんな題名を 目にした。 狂暴な捕食行動を持つ蜘蛛の、小(ちい)さい体であるオスの 求愛は命がけだ。 オスがヘロモン便りにメスに近付き、糸で相手を地に張り付け 交接、 急いで逃げ去る。 暫くして我に帰ったメスは、セーターを脱ぐかのように いとも簡単に 糸を取外し 立ち去る。 単なる 婚礼儀式らしい。 親に相談せんと近付けば、喰われる渡世。 なのに、どうして マスター? 昔は本能、今は遺伝子 と 言う 簡便な言葉 みんな 苦労している 工夫している 考えている のに。 網の端でメス好みのタップに合致するまでノック行し 許可得る ヤツ 餌をプレゼント、食ってる隙に済ます ヤツ 嗚呼! 人間のオスでよかった〜。 |
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