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たなかじゅんのヨモヤマ日記
漫画家たなかじゅんのブログです。ツイッターもやってます juntnk FBもやってます。

書庫主張

イメージ操作

昨日、春闘関連のニュースを見ていて思いました。

そのニュースでは「賃金格差」の問題を取り上げていました。
大企業が春闘などでベースアップをはかる、しかし一方で経営の厳しい中小零細企業で働く人たちはさして給料があがるわけではなく、相変わらず厳しい状況にある。それでますます格差が広がるという話でした。

で、ニュース番組の常として、取材に行き街の声をひろうわけですが、格差が広がって惨めだと思われる立場の人たちにも当然取材にくわけです。言いたいのはここからです。

またです‥また町工場に取材に行っている。(たぶん蒲田あたり)
で、そこの経営者やら従業員やらから「キビシイ」だの「クルシイ」だののコメントをとる。
そのコメントとともに、町工場の仕事風景の映像がTVに映し出される。
職人さんがプレスをしてたり溶接をしていたり旋盤をしていたりする映像だ。

たしかに格差が広がり町工場の人たちが苦しいのも事実かもしれません。そういう意味では間違った報道をしているわけではないし、格差の問題を取り上げるという意味では意味のあることかもしれません。

しかし‥ボクの漫画の読者の方なら、もうボクの言いたいことはわかってくれると思いますが、あえて言います。
なにも賃金が低いのは鉄工所だけではないはずです。ほかの業種でも大変なところはいっぱいあります。小売業だって流通業だって大変なのは同じです。
だのにそういうマイナスの状況を伝えるときは必ず町工場の映像を使います。しかも繰り返し繰り返し。マイナスの状況を説明するためのたびに、そういう町工場映像を何度も何度も繰り返しTVで流すこと、それは「製造業ってカッコ悪くて汚くて貧乏で大変で苦しい」っていう固定化したイメージを多くの日本人に植えつけてることになっているのではないでしょうか。

その映像に写っていた溶接していたオジサンは、ひょっとしたら「よっしゃ!キレイに溶接できた!」と、自分の熟練の腕にとても満足していたかもしれません。また工作機械の前でなにかゴチャゴチャいじっていた工員さんは「どう工夫したらこれがうまくいくかなぁ」と工夫することに夢中だったかも知れません。

一方ではものづくり大国日本を持ち上げ、日本の技術の高さを世界に誇るような報道をしていながら、それを支えている製造業の地位をさげすむようなイメージ操作をしているかとも思われるような、繰り返し使われる「厳しい町工場映像」。こういうことをしていて、若い子は製造業に就こうと思うでしょうか。それで技術立国日本の将来は、はたして大丈夫なのでしょうか。
マスコミのみなさんはどう考えているのでしょうか。(たぶんそこまで考えてないと思いますが)

今回はマジメな話でした。

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