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去年の6月だったか、山梨の瑞ガキ山(ガキは難しい字)に登りました。
いや正確に言うと、登ろうとしたのですが、山頂まであと1時間というところで
アクシデントがあり、登頂を断念し引き返してきたのでした。
パーティーの一人のKさんというとても無邪気なオッちゃんが
「山頂まであと1時間」ということを聞いて興奮し、はしゃいで一人で先走って行ったのです。
後のワレワレは「まるで子供やな」と半ばあきれながら、そのあとをゆっくり登っていました。
ある岩場を登りきると、知らない老夫婦が座って休んでいました。そばに一人の男が寝ています。
その老夫婦はワレワレを見るなり緊迫した面持ちで言いました。
「救急箱かなにか持ってませんか?」
どうしたのかと聞くと、誰かが枝に頭をぶつけて血を流しているらしい。
その横たわっていた男を見ると頭からダラダラ血を流しているではありませんか。
しかも良く見るとKさんじゃありませんか!
Kさんは思い込むと目の前のことしか見えなくなるタイプで、その岩場をまわりも見ず、
勢いをつけて思いっきり登ったそうなのです。頭の上に太い木の枝が飛び出しているのも知らず。
結局、タオルや絆創膏などで応急処置をした後、助けてくれた老夫婦に礼を言い
30分ぐらいそこで休んだあと、登頂をあきらめ病院へ向かうべく下山したのでした。
Kさんは医療用のホチキスでかぎ裂きに切れた頭を留められフランケンシュタインのように
なっていました。
Kさんは帰りがけにみんなにツッコまれ放題だったのは言うまでもありません。
そのKさん、こんな大失態をさらしてしまってみんなからツッコまれて
シュンとしているかと思うとそうではありません。
そのときの話を何度も何度もうれしそうに語って悦に入ってるのです。
そう、Kさんは、自分が話の中心になるのが大好きな人なのです。
なんかとても幸せそうなKさんでした。
あ、いやそんな話はどうでもいいのです。今までのはマクラです。
言いたいのはここからです。
その瑞ガキ山の中腹に富士見平小屋という山小屋があるのですが、
ワレワレは、登る途中そこでしばしの休憩をとりました。
その近くには良質の水場もあって、休むにはちょうどいいところなのです。
しかし、今日インターネットで調べ物をしていたら、気になる記事を見つけました。
「富士見平小屋OL殺人事件」
昭和58年、その小屋に泊まっていた当時22歳のOLさんが、
夜トイレに行ったとき、当時そこの小屋の管理人をしていた男に乱暴され
殺されて近くに捨てられるという事件。
最初は遭難事故として扱われていたそうですが、
その管理人の挙動不審な受け答えに疑惑を感じた警察が追及したところ
その男が犯人だということがわかったということです。
死体は小屋の下の崖に遺棄していたのを発見されました。
その管理人は、それまでにも何度も宿泊客の女性にイタズラをしようとしていたそうです。
「あそこに泊まるのはやめたほうがいい」という噂もあったようです。
他に2名ほど不明になって死体で発見された女性がいるらしいのですが、
その件については認めてないようです。(遺体には刃物でつけた傷らしきものがあったとか)
‥‥そ、そんなところでワレワレは休憩していたのかと思うとゾッとしました。
ま、今は管理人も違うし、ずいぶん昔の事件ですし、関係ないっちゃぁ関係ないんですけど。
だいたい山では何人もの人が死んでいるし、どこの山小屋にでも死体を安置したりするのは
当然のようにあるし。
‥そういう意味ではこの小屋だけが死に関係した小屋というわけではないでしょうしね。
ただ、事件の内容が内容だけに‥ゾッとしてます。
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