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よく、会社の営業さんとかが、営業トークの最中に 同業他社(同業とは限らないかも)の名前を出すときは たいてい「○○(会社名)さん」とさん付けで呼びます。 たとえば松下電器の人が話の流れで東芝の名前を出すとき 「東芝さんの製品はねぇ」とかいったぐあいに。 また近所に「港北の湯」というスーパー銭湯があるのですが 第三京浜港北インターを降りてすぐのところにある 港北の湯までの道順を示す地図看板には 「IKEAさん」「ヤナセさん」とこれまたさん付け表記で書いてあります。 こういう「個人」じゃない「法人」に「さん付け」するのは まるでその会社や組織に人格があるようで、なんだか奇妙な気がしないでもありません。 しかし他社の名前を呼び捨てにするのは失礼に当たるという真理が働いて こういう慣習になっているのは、まぁなんとなくわかります。 (日本独特の)ビジネス社会の暗黙のルールなんでしょう。 郵便物などの宛先だと会社などの場合は「様」ではなくて「御中」という 便利な言葉がありますが、 会話の中で普通に他社の名前を呼ぶのに「御中」はおかしいですしね。 ここまでは前置きです。 このあいだの中央アルプスでのこと。 千畳敷に上がるロープウェイ駅のあるしらび平までは 一般車両は進入禁止で、路線バス&タクシーしか 通行が許可されていません。 なので、ロープウェイ駅までは行きも帰りもバスを利用することになります。 その帰りのバスでのこと。 そのときのバスの運転手さんは、サービス精神が旺盛なのか なぜかよくしゃべる運転手さんでした。 まるでバスガイドのように話し、お客を楽しませてくれます。 「ガードレールがところどころ切れているのは、バスが転落事故を起こしたわけではなく、 冬場の雪を除雪するためのものですから安心してください」とか 「これは路線バスだから冬場お客が誰一人いなくても走るんだ」とか 「駒ヶ根市はロープウェイばかり宣伝するけど、他にも見所はいっぱいあるんだ」とか そんな中、お客さんが上高地もバスでしか行けないんですよね的なことを言います。 天下に誇る中央アルプスの観光に携わっているバスの運転手として 同じ県内にありながら人気の上では若干負けている(負けているとは思っていない) ライバル・北アルプス穂高連峰を望む上高地の名を出されちゃ、 意識しないではいれません。 たぶん同業他社という意識が働いたのでしょう。 「上高地さんはねぇ…」 出た!さん付け。しかも会社でも法人でもなんでもない、ただの場所なのに 「上高地さん」ときたもんだ。 「上高地さん」という言い方を初めて耳にしたものだから その違和感というか不思議な感じになんだかゾクゾクしました。 わかります。 ただの場所・地名にすぎないのに「上高地さん」と「さん付け」する気持ち。 つまり「上高地さん」は「ただの地名」のみならず そこの地で観光業を営んでいるバス会社・タクシー・ホテル・みやげ物屋その他 もろもろをひっくるめて、上高地という観光地で成り立っている商売全体を 一つの会社・法人のように捉えた「上高地さん」なのです。 しかし、中央アルプスのほうは、上高地を宿命のライバルのように思って 意識しているでしょうが、 「上高地さん」のほうは多分想像するに、中央アルプスなど なんとも思っていないのではないでしょうか。 まるでどこかの国とどこかの国の関係のような。そんな気がします。 そう考えるとどこか哀しいものがあります。 写真はそのバス内のもの。
「コンピューター」を、その業界に詳しい人ほど「コンピュータ」と伸ばさないように (他にもプリンタ・プロッタ・ディレクトリなど) 「ブザー」もブザーに詳しい人の間では「ブザ」というのでしょうか。 そんな「ブザマな」名前でいいのでしょうか。 |

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