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たなかじゅんのヨモヤマ日記
漫画家たなかじゅんのブログです。ツイッターもやってます juntnk FBもやってます。

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そんな直截な!

以前、マーガリンのことを書きました。

マーガリンはもともとバターが高価だったので、それの代用として
植物性油脂やら牛脂やら、つまり乳脂肪以外の脂肪を乳化してバターのようにしたもので
かつては人造バターと呼ばれたりしました。

以前は「植物性油脂」なので「健康的だ」なんて謳われていた時代もありましたが
マーガリンに含まれるトランス脂肪酸というのが、身体によくないとかなんとかで
イメージが悪くなりました。

最近知ったのですが、スーパーのバター・マーガリン売り場には
最近別の名前の商品も売られているんですね。
マーガリンと同じ人造バターですが、
マーガリンよりも水分が多く、マーガリンに比べて柔らかいため塗りやすいけど
火を使う調理には不向きである…ような人造バターです。

その名前がなんと  ファット・スプレッド!

スプレッドとは本来「広げる」という意味ですが、パンなどに塗る「塗り物」のことを指します。
ファットとは「脂肪」です。英語では俗語で「太っている人」のことを指したりします。
つまり直訳すると
          塗り広げる脂肪

もちろん看板に偽りナシで、そのものズバリを正直にあらわしている潔い表現ですが
あまりにも直截すぎやしませんか?

いや、美名を並べて消費者を騙すのもどうかと思いますが、
ボクを含め、太るのを気にしている多くの消費者が、マーガリン類を買おうとしたとき
その「ファットスプレッド」の文字をみると、思わず消費意欲を失うでしょう。

マーケティングの視点からは絶対この名称は出てこないと思うのですが
しかし科学的には正しく、正直であります。
でもボクは買いませんっ!

う〜ん、直截な!

ちなみにこの「直截」とは
「まわりくどくなく、ズバリと表現すること」と岩波の国語辞典にはあります。

よく時代劇などで悪役などが使うセリフ「猪口才な(ちょこざいな)」にひっかけてみたんですが
なぜか漢字に変換されません。
よく辞書を見ると【「ちょくさい」は慣用読み】とあり、正しくは「ちょくせつ」のようです。
なるほど変換できないハズです。

そやけど「ちょくせつ」やったら、ダジャレでもなんでもないやん。

今日のモヤモヤ

         英語    カタカナ日本語   略称/通称    遠乗り
自転車     bicycle    バイシクル    【イ】    サイクリング
自動二輪車  motorcycle  オートバイ     バイク    ツーリング
自動車      car      カー        車      ドライブ(ドライビングに非ず)


以前から気になっていたことを表にしてみました。

この表を見て何か納得がいかないと思いませんか。ボクは思います。

まずこの【イ】のところは、日本語では一般的に「チャリンコ」「チャリ」
地方によっては「ケッタマシン」等々と呼ばれることですが
それをカタカナ外来日本語でいうと最近では「バイク」と言ったりします。
代表的な使用例が「マウンテンバイク」です。
しかしこれは決してオフロード仕様のオートバイではありません。
あくまで自転車です。
オートバイのそれは「オフロードバイク」「モトクロスバイク」と言ったりします。

もちろん英語で自転車はbicycle
略称はその頭の3文字をとってbic(バイク)で(つづりは bike に変化しますが)、なんの問題もありません。
「マクドナルド→マック」と同じ用法です。

もともとバイシクルの語自体が「バイ-サイクル」つまり「二輪車」って意味ですから
「バイク」自体には「オートバイ」に限定する意味はありません

しかしそれは英語世界、英語ネイティブの世界での話。

ここ日本ではバイクといえば長らく「オートバイ」のことです。
それ以外の意味はなかったはず。つまりその言葉で日本語世界が「安定してた」のです。
しかし長らくの日本語世界の安定を揺さぶる新たな「バイク」の使用法。

これは「パンツ」に起こった揺さぶりと同じ種類のものです。
「オシャレな用法」によると「パンツ」は「ズボン」のことらしい。
「パンツスーツ」といっても「下着で出来たスーツ」じゃありません。

つまり今「バイク」と言われた場合、「自転車」「オートバイ」のどちらを意味するか
わからない場合が出てきたという、日本語世界としては困った状況にあるわけです。
「現地語のカッコイイ言葉を使おう」というオシャレ勢力のシワザか
「グローバルスタンダード信者」の画策か、
とにかくそれまで用法が安定していた日本語世界を脅かされているのが現状です。

もうひとつ。
「遠乗り」、つまりそれらの乗り物を使って出かけることの言葉に統一性がありません。

「バイク」の用語については自転車とオートバイがその名前を取り合っているのに
こと「遠乗り」となると、それぞれ別の名称を名乗っています。
しかもその用語はその乗り物と強固な関係をガッチリ結んでいて、取替えができません。
つまり自動車で出かけることは絶対に「ツーリング」とは言わないように。

ここで「ドライブ」だけが浮いていることが気になります。
「ドライブ」つまり「運転する」という動詞ですが、なぜか名詞のような扱い。
いや名詞としての用法もあるのかも知れませんが
また一方で「ドライビング」という名詞化した言葉もあります。
しかしこれは「遠乗り」という意味はありません。

「これからドライビングに行こうぜ!」なんてことは言いません。

これが「サイクリング」や「ツーリング」と並べたとき、なんとなく納まりが悪い
なぜそんな風になったのかは、多分歴史的な慣用的な事情があったのでしょう。
慣用表現というのは、必ずしも論理的・合理的にできているものじゃないのです。

ま、「ドライブ」の件はともかく
「バイク」の件は、なんだかモヤモヤしているたなかでした。

ちなみに田舎では(子供の頃ですが)オートバイのことをすべて「単車」と言っていました。
最近聞きませんねぇ「単車」という言葉。
あ、「カブ」とも言っていましたね。スーパーカブだけじゃなく一般的に。

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このあいだ、旧宅から1台だけエアコンを持ってきて
その取り付け工事をしてもらいました。

3台あったうちのなぜ1台だけ持ってきたかというと
それは一昨年買ったばかりのいいやつだったからです。
あとの2台はもう16年使っている古いものなので処分しました。

しかし、いくら買ったばかりの新しいエアコンだからといって
一度つけたエアコンを外してもう一度付け直す工事をすると
内部のガスがどうしても漏れてしまい、冷却能力が半減してしまいます。

ご存知のようにエアコンのクーラーは
「ガス(気体)が膨張するときに周りの熱を奪う」という熱力学の原理で冷やしています。
もちろん冷蔵庫も同じ原理です。
だからこそ、中に入っているガス(冷媒ともいう)が大事なわけです。

で、やはりその新しいはずのエアコンも、工事のときにガスが漏れ
圧力が半分になっている…と工事のお兄さんに言われました。
もちろんガスを足してもらいましたが、
そのときの工事のお兄さんの言葉が、やたら気になってしまいました。

「むっちゃうんですよね」

え?なに?むっちゃう?
初めて聞いたぞ?そんなコトバ。
一体それどういう意味?

「だからパイプのネジのスキマからガスがむっちゃってんですよ」

あ、「漏れちゃう」と言いたいのか。

これ、地元の方言なのでしょうか?
しかしボクももう20年横浜に住んでいますが、初めて聞きました。
ひょっとして藤沢あたりの方言なのでしょうか?

しかし「むっちゃう」とはなんともカワイイ響きです。
言っていたのはちょっとヤンキーっぽい兄ちゃんでしたが。

「漏れてしまう」が「むっちゃう」なら
「漏れる」「むる」なんでしょうか。

ちなみに「ものすごく漏れてしまう」というのは、
「むっちゃむっちゃう」

………とは言わないですよね。(「むっちゃ」は関西弁やし)

大学時代、兵庫県(神戸あたり)の学生が
「減らす」ことを「減す(へす)」と言っていたのを思い出しました。

必修の実験のときに、電流のツマミを触りながらやたら「へすへす」言うのですが
最初何を言っているのかサッパリわかりませんでした。
ナチスドイツに似たような名前の人いたなぁ…とか思ったり。
(和歌山県南部では「へす」とは言いません。「減らす」です)

同じ関西でも、地域によっていろいろと通じない言葉があるので
今回の「むっちゃう」も、そういうローカルな違いかも知れません。

そういえば今日、スーパー銭湯で、小学校低学年らしき子供が
「気持ちかった〜」
と何度も言っているのを耳にしました。

それは「気持ちよかった〜」の間違いじゃないの…とか思いましたが
いや待て、これは「新しい言葉」なのかも知れないと。

20年前初めて小学生の口から「超並んでる〜」のコトバを聞いたときは衝撃でしたが、
今ではすっかり「超」はメジャーになりました。

「気持ちかった」に関しても、その言葉の黎明期に出会っただけなのかも知れません。
今後勢力を伸ばし将来は広く一般化するかも…
「何気に」のように。(これはまだボクは認めていませんが!)

ま、単なる子供のいい間違いかも知れませんけどね。




なんだかすぐコトバが気になるたなかでした。



---
写真は江ノ島からの帰りの鎌倉市内で見つけた剥落看板

元は白地のペンキに黒で「桔梗屋」と書いていたのでしょうが
黒のところだけスッカリ剥落し、ネガ文字になっていました。
剥落看板・ネガタイプと名づけることにします。

ちなみに桔梗屋さんといえば、足利将軍様と一緒に一休さんにイジワルをして困らせる
あの桔梗屋さんをつい思い出しますな。

ソビレ組後日談

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下描き中です。
順調に進んでいます。

---
前々回の「ソビレ組」の記事の中で
ものすごく丁寧な言葉を話すのに、イントネーションが思いっきり関西弁のまま
スーパー銭湯の美人のマッサージ受付嬢「ソビレーヌ」ことM谷さんのことを書きました。

なんと本人がその記事を読んだみたいで
「ソビレーヌ読みました!」
今日マッサージを受けに行ったとき言われてしまいました。
いや〜勝手にあんなこと書いてスミマセン。

しかし彼女の話によると「本人は全く標準語をしゃべっているつもり」だとのこと。
そういう話を思いっきり関西弁のイントネーションで言われました。
なんというかステキです。さすがソビレーヌ!


まぁ今回はこんなところで。

ソビレ組

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なんとかネームも通りました。
今日から作画にかかります。
しかし今回もまた、下描き手間取り注意報発令中。
下描きが終わりペン入れの段階あたりにNHKさんが取材に来られるので
急がないといけません。
頑張りますっ!頑張るお!

それからまたサボっていたビリーを復活します。
頑張って絞ります。絞ってやるともさ。


---
そういえばもう横浜に住みだして20年になります。(今年は21年目)

実家の和歌山に18年、大阪に5年ですから
人生で一番長く住んでいることになります。
心はもうすっかりハマッコです。

といっても、未だに関西弁生活の私。

ふつう地方から上京してきたら、
大抵の場合関東語(いわゆる標準語と誤解されている関東方言・以下便宜上「標準語」と書きます)を話すようになります。
ボクの場合も、もし和歌山の田舎から直関東なら、そうなっていたかも知れません。
しかし大阪を経由してしまった。
大阪で青春を過ごし、自分というものを作り上げてしまった。

そうするといわゆる「標準語」というのが話せなくなるのです。
話すのにものすごく心理的抵抗とか照れが出るのです。

どいういう種類の照れかというと、素人が芝居をしているような照れです。
関西人にとって標準語は「テレビドラマの芝居の言葉」だからです。
だから話している自分がめちゃめちゃ恥ずかしいのです。

それと、本音が基本のベタベタな関西弁で自分を作り上げてしまっているので
標準語を話すことが「作り上げた自分の人格を否定すること」のように感じてしまうのです。

そんな状態で、最初上京したときに一旦しゃべりそびれると、
もう一生言葉を変更できません。
仮に後天的標準語しゃべり手エリートにたとえるなら
早々と出世コースから外れてしまったオチコボレです。

横浜辺りにはそういうしゃべりそびれ組が結構いらっしゃいます。

しゃべりそびれ組は、最初の心理的抵抗のため、そうなることが多いのですが
(中には全く意識していない天然系もありますが)
何年も住むうち、心理的抵抗感も希薄になり、地域になじんできたころ
だからといってもう時すでに遅しで、標準語を話すことができません。
そういう意味でしゃべりそびれ組なのです。

もちろんしゃべれた組(エリート)も存在しますし
相手次第でいつでも切り替えられるスイッチヒッター組もいらっしゃいます。
スイッチヒッター組は、お客さんに好印象を持ってもらわないといけない営業さん
異物を排除する傾向の強い、仲間意識の強い社会にいる女子に多いです。

横浜は東京の西に位置するためか、あるいは大手メーカーが集まっているためか
とくに今住んでいる新興住宅地なんかでは関西出身者がやたら多いのですが
なぜ「やたら多い」ということがわかるかというと
結構その「しゃべりそびれ組」が多いせいです。

ボクも「しゃべりそびれ組」のクセに、何度か標準語にチャレンジしようとしました。
しかしその都度 「先生!気持ち悪いのでやめてくださいっ」 と
生粋のハマッコアシスタントさんから矢のようなツッコミをいただきます。
そんなこと言うとスネちゃうよ!(←ムリして言ってみました)


そういえば大学の後輩が横浜に出てきて早々のころ
(彼は泉州の出で、横山やすしみたいな口調でしゃべる男なのですが)
横浜の言葉が無意識にうつってしまったのを、瞬間的に必死に抵抗しようとしたのか

「それ何々じゃんけ

と言ってしまったのを思い出しました。

「じゃん」という言葉が思わす口から出そうになったとき、
自分のキャラに似合わないその失態にすばやく気付き
「やんけ」に軌道修正しようとしたのが間に合わず
結果ハイブリッドな言葉になってしまったようです。

周りにいた全員から当然

「それどこの言葉や」

とつっこまれたのは言うまでもありません。

いつもよく行くスーパー銭湯のマッサージの受付の美人のお姉さんM谷さんは
言葉はものすごく丁寧なんですが、イントネーションは思いっきり関西弁です。
彼女ももう20年近く横浜に住んでいるようですが、同じように「しゃべりそびれ組」なのでしょう。
でもどことなく漂うハイソな感じから、ボクは彼女のことを敬意を表して
「ソビレーヌ」と呼びたいと思います。
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