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羅生門

黒澤明の羅生門を見た。
羅生門と言っても、原作は羅生門ではなく「藪の中」である。
人の心の真実は分からない、というのがこの映画、原作のテーマ
だが、私が特に感じたのは「女の心」の不思議だ。
 映画の中で真砂という貞淑な女は、愛する夫の前で行きずりの盗賊多襄丸に手籠めにされてしまう。まともな妻として生きる道を失った真砂は夫と盗賊のどちらかに死んで貰うことを望む。
  
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    男が期待する女の姿、ある面では女が男の前で演じている「女」。
しかし、本来ならばあってはならないコトがおき、シナリオが台無しになってしまったことで、本来なら現れる筈のない女の「本性」が現れてしまう。
    それは男には、あるいは女自身にも理解出来ない謎の心。
    その謎には、「性」が深く関係していると思う。
もともと、男であり女である所以は性である。男と女は人から分化したものでは無い。人間になる遥か昔から生命は雄と雌とに分かれ、そして惹かれ合うという生き方=性という生き方を選んできたのだ。
ある意味では人とは何かというよりも女とは何かという問題の方が
根元的なことなのかもしれない。


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