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財政規律について

昨日、ニュースを眺めていると、鳩山首相の「財政規律はそれなりに重要」という発言が流れていたのですが、この「それなりに」という修飾語は何ともいただけませんでした。

日本の現状を考えますと、どう考えても財政規律は重要なのでありまして、「それなりに」程度ではありません。「財政規律は極めて重要。しかしながら、経済を底割れさせないための予算編成はさらに重要であり、このバランスをしっかりと考えなければならない。」と明確な言い方をしてもらえればと感じました。

単年度の44兆円国際発行という呪縛に自ら陥っていることは何とも残念な話です。本来は、来年度に国債消化がどの程度できるとの見込みを持っているのか、政府筋からしっかりとした発言が出てくることが望ましいのではないかと思います。

44兆円のために埋蔵金を積み増すという動きもあるようですが、埋蔵金という名前がついているくらいなので、掘り出すことは来年でなくとも可能だと思います。年内予算編成をするつもりならば、残された時間は余りなく、来年度予算の支出サイドの吟味に時間を使ってほしいと感じます。数兆円でギャップが済むのであれば、日銀引受という案も考えてよいのではないかと思います。

自民党政権時代の経済財政諮問会議は功罪いろいろとあるのでしょうが、一番のプラスの面は、財政規律の道筋のシナリオが明確となったことかと思います。プライマリーバランスを目標とする竹中氏のやり方が正しいかどうかについては異論をはさみたいところではありましたが、分かりやすく世の中に浸透していたことは間違いありません。

それこそ、「それなり」の規模の補正予算を組むことに異論が出てないわけですから、現状の日本経済が一定の財政刺激を必要としていることはコンセンサスだと感じています。したがって、来年度の予算が異例になることについては、やむをえないと市場も受け止めるのではないかと思います。

その一方で、経済状態がどこまで上向いたら平常時になるのか、そのときの予算の絵姿はどのようになるのか、そういった点の方向感が示されることが重要なのではないでしょうか。

マニフェスト実施のための予算膨張や歳入減少という側面に焦点があたりすぎですが、経済対策のための財政刺激という現時点で最重要なポイントに議論が移行すべきではないかと思います。そういう意味では亀井大臣の方向性は正しいのでしょうが、ドラスティックな発言のされ方と、それに対するマスコミの扱いが加わり、なかなか健全な議論動向となっていないことが残念です。

短期の話と長期の話がバランスよく、政府筋からコメントが出ることを期待しています。以下、日本経済新聞の関連記事です。


予算編成巡り4閣僚が協議

 菅直人副総理・国家戦略相は12日、都内で2010年度予算編成について藤井裕久財務相、平野博文官房長官、仙谷由人行政刷新相と協議した。15日にも歳入・歳出の大枠や、国債発行のあり方を明記する「予算編成の基本方針」を閣議決定するのを前に、来年度予算の新規国債発行を44兆円以下に抑える「努力目標」や、歳出の重点分野の扱いなどを話し合ったとみられる。

 概算要求で過去最大の95兆円に膨らんだ歳出の圧縮は難航、税収も落ち込む見通しで、国債発行は当初、鳩山由紀夫首相が「目標」とした44兆円を上回る可能性がある。与党内には特別会計の剰余金などの「埋蔵金」をさらに活用すべきだという意見がある。

 12日の協議には野田佳彦財務副大臣、松井孝治官房副長官らも同席した。(16:00) 

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