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ストーリー:
金融的なお役立ち度:
「トップレフト」、「巨大投資銀行」等のヒット作を生み、最近では「エネルギー」が本屋さんで平積みされている黒木亮の短編集です。 それぞれコンパクトにまとまっており、読みやすさがありました。 各短編の書評を簡単に。 「カラ売り屋」: NYに拠点を置く、株のショートセル専門の投資会社(カラ売り屋)の話です。初出は「オール讀物」2005年12月号。主人公は日本人。初出の媒体のせいか、金融的に込み入ったことは書かれていません。物語として面白く読めました。 「村おこし屋」: 福岡の過疎部を舞台にし、過疎地域のハコものと補助金の関係を描いています。初出は「COBSカレント」2006年9月3日〜2007年2月19日。参考文献としてホリエモンの「稼ぐが勝ち」が挙げられており、登場人物の一人の思考様式は彼をイメージしているものと思われます。政治的な意味でいう「地方」について、少し知識が広がったような気がします。 「エマージング屋」 ロンドンに拠点を置く、エマージングマーケットを舞台に活躍する邦銀銀行員の姿が描かれています。トップレフト、アジアの隼でお馴染みの、黒木亮の得意分野です。初出は「フジサンケイ ビジネスアイ」2006年7月24日〜9月22日。銀行部門におけるエマージングマーケットの勃興期から最近の動向までがカバーされており、素人的には、頭の整理になりました。ただし、その分、ストーリー性はやや他の作品に比べ雑でしょうか。個人的に印象深い話は、ハイパーインフレで有名なジンバブエ。ほー、昔はバンカブルだったのかと驚きました。 「再生屋」 和歌山の白浜温泉のホテル再生の物語です。初出は「週刊金融財政事情」2006年8月21日号〜10月30日・11月6日合併号。媒体の割には、金融的な面白さよりも物語の面白さが勝っています。特に、私が読んだ黒木亮の小説の中ではあまり出てこなかった実直なタイプの登場人物がおり、これが何となく良い感じでした。この本の中では、この話が一番好きかなぁ。 |
ご本
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