DANCE HISTORY OF A MAN

1985年の原宿のストリートから始まる物語。 ある男”GO”のダンス人生です。 最初から読むと、きっとハマリます(笑)

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ダンスに完全にハマっていた私には、音楽が必要だった。

元々、音楽好きだった私は当時の洋楽は色々と聴いてはいたが、FMのヒットチャートにあがるモノがメインで、カルチャークラブ、デュラン・デュラン、ワム、スティング、ビリー・ジョエル、デビッド・ボウイ、ブルース・スプリングスティーン、シンディ・ローパー、ネーナなどなど、
黒モノで言えば、マイケル・ジャクソン、プリンス、スティービー・ワンダー・・・
ジャンルは広いが、とても「HIP HOP」ではない。

現在の様にヒップホップというモノが確立されていない時代なので、曲を探すのは本当に大変だ。
更に、先輩ダンサー達が「ブレイクビーツ、ブレイクビーツ」言っていても、当時の私には何のことやらさっぱり分からない。
なにしろダンスを始めた頃、ラップとスクラッチの意味を逆に認識していたくらいだ・・・。
(これはホント恥ずかしいけど、知ったかぶりしてちゃんと聞けなかったのです。)

この頃は、CDが世に登場したばかりの時代で音楽業界的には大革命の時期であった。
確か、国内版のCDが1枚3200円だったと思う。レコードも2800円。
中学生の私にはどちらにしても、1枚購入するだけで大きな買い物だ。
(ちなみに数年後、初めて購入したCDはマイケルジャクソンの「BAD」。予約までして買ったなぁ・・・笑)

まだまだ、マイナーだった輸入版CDも、現在の渋谷マンハッタンレコードの前にあったタワーレコードで購入する事が出来たが、1500円から2000円ほどだった気がする。
これでも、多くの楽曲を欲する私にとっては高い買い物となる。

さて、どうしたモノか・・・


ブレイクビーツ

楽曲の歌詞がない前奏や間奏を繰り返してつなげるDJのテクニックからうまれた音楽。
ブレイクダンサーがこれを好んで踊ったとか、曲のブレイクをつなげたものだからとか、名前の由来は色々と言われている。

タワーレコード

あの、「タワレコ」です。当時は、マンハッタンレコード前のジーンズメイトの2階にありました。
長パッケージのCDとレコードが置かれていましたね〜




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0015_コンテスト

そういえば、当時一度だけストリートで行われたコンテストに参加した事がある。
ソロやバトルのコンテストではなく、チームダンスのショーコンテストだった。
と、言うよりもダンスだけではなく何でもありのパフォーマンスコンテストみたいな・・・。

ホコテンの原宿口入り口付近で行われ、特にステージを作るわけでもなく・・・、バナーを用意しただけ。
何処が主催で、どういう趣旨かも全く分からなかった。当時の私には知る必要も興味もなかったが。
だが、なんせ初のコンテスト。タイトルは、はっきりと覚えている。
「原宿アピール秋!」
昭和を感じさせる・・・

ムチャクチャな時代で、当日に参加する事をチームメイトから聞いた!(笑)
(時代と言うより仲間が行き当たりばったりなんだろうけど・・・)

いつものようにストリートに到着すると、詳細を言われた覚えがあるが、
見せられるショーケースネタも、勿論衣装の用意もなく・・・
「え、え?どうするの?」
で、メンバーからおそろいのバンダナを渡されて、「これ、どっかに巻いて!!」
ひょっとしてこれが衣装・・・?  
そんな楽しい仲間達だった(笑)
(当時は映画「ブレイクダンス」の影響でバンダナを足や腕、頭などに巻くのが流行ってはいたが・・・)

内容は確か、サークルでのパフォーマンスをそのままやるだけのネタで、ソロや2,3人でのルーティーンの繰り返し。
順にメンバーが前に出て踊り、出番待ちのメンバーは後ろで一列に並びずっと同じステップを踏むだけ。

勿論優勝どころか、賞の受賞なんかもありえない内容だった。
自分が何をしたか、他のメンバーが何をやったかなんかもさっぱり覚えてない。

しかし、こんな状況でも目立つ為にはコンテストにも参加するという事は、ある意味凄い事だ!

ステージ度胸をつける一つのきっかけになった出来事だった・・・笑




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0014_連合軍!?

この頻繁に行われていたバトル、面白い法則があった。
普段は、原宿のストリート内でしのぎを削る者同士やりあっているのだが、
「横浜のダンサーが原宿に来る」等とダンサー間で情報が流れると、普段敵対しているチームが一気に結束して迎え撃つ。
地元意識か、縄張り意識か、似たような物だが「原宿は俺達で守る」的な・・・。
チョットしたドリームチームだがヤンキーやチーマーと変わらないノリ。
こうやって原宿ブレイカー連合軍対横浜ブレイカーズの構図が出来上がり、土地代表同士でバトルが行われる。
実際は本当の土地代表なのかどうなのかもわからないモノだが・・・笑

そして、今度は大阪からダンサーがやってくると言う情報が流れる。
当然の様に原宿連合軍は出来上がるのだが、そこに横浜のダンサー達も参加して、「関東連合」が出来上がるのだ!(笑)

これは情報が少ない時代、「どんなヤツなのか、見た事のないダンサーを見たい!」、ギャラリーとしての感情が現場に足を運ばせ、「どうせなら俺の存在を思い知らせてやる」という、ダンサーとしての目立ちたがり屋意識がバトルに参加させていたようだ。

どこが発信源で他の土地のダンサーが来るという情報が、流れていたのかは定かではないが、ほぼ的中してお祭り騒ぎの大バトルが行われた。
しかし、前述したように冷静にジャッジする者もいない為、グダグダな感じも否めない・・・。

一度、NYだかLAだかは忘れたがアメリカのダンサー達が原宿に来ると言う情報が流れた事があった。
この時は原宿、横浜だけではなく関西方面からも数人のダンサーが結集。
「オールジャパン?」
しかし、ガセ情報なのか、予定変更なのか、海外からの客は訪れなかった。
この時、集結したダンサー達がどんな人たちかは、当時無知な私には分からなかったが、仲間内では大騒ぎになる人物が多かったようだ。
せっかく集結したので、ダンスの披露大会が当然行なわれる。この時は、バトルというよりも仲良しムードの平和なイメージだった。

私の知らない上手い人達がこんなにいるんだと驚きながらも、ドリームチームのダンスに興奮をした。



ある日の出来事である。

私のチームでジュニアと呼ばれる、かなりイケイケなダンサーがいた。
当時TV出演などの経験もあるチームではエース的存在の彼が、長身の黒人ダンサーとのバトルになった事がある。

今となってはこの黒人が何者だったのか全く分からないが、当時としては相当上手いダンサーだ。

ジュニアとのバトルになる前に他のメンバーがバトったが、明らかにテクニックの差を見せ付けられそれ以上は、踊る気力も失せていた。
しかし、ジュニアは負けることが大嫌い!ダンスも技によっては良い勝負をしていた。
かなり長時間2人での真剣勝負だった。まわりで他のメンバーや、他チームのダンサーまで勝負の行方を見守っている。そして多くの一般のギャラリーも集まる。かなりの盛り上がりだ。

しかし、はずみで手が当たった、当たってないからマジケンカに展開!
相手はとにかく身体がデカく、パワーがあり、数人相手でも引けを取らない。まさに巨人が暴れる光景。

血を流してるヤツもいれば、女の子のメンバーは半ベソのヤツもいて・・・凄い修羅場だった。
いつもの様に、警察が飛んできたのでその場を皆してバックレた。
その後、この黒人がどうしたのかは分からない。

バトルって怖いモノだと感じた一件だった。




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0013_バトル

ダンスに関する情報を他のダンサー達と同じくらいに得る事が出来、そこそこ練習の成果も見え始めてきた頃、初めて自分達のサークル以外を意識して見る事が出来る様になった。

この頃の原宿は、ダンスチームというか、グループが幾つかに分かれていた。
そもそも、ダンスのグループだけではなく、ツイストを踊るロックンローラー、一世風靡劇団、バンド、竹の子族、ローラースケーター、BMX・・・ 様々なパフォーマンスが存在していた。

ダンスのグループですら10数グループあった。
仲の良いグループもあれば、派閥的な問題等で敵対しているグループも少なくなかった。

ちなみに言うと私が踊っていたこの時期、当時は全く知らなかったが、現スパルタニック・ロッカーズの宮田氏もこの場にいたそうだ。


これだけダンスグループが多いと色々と問題が起こる。ただでさえ、仲の悪いグループ同士があるぐらいだ。
平和に踊っていたグループもあったとは思うが、私がいたグループは攻撃的なメンバーが多く、映画にあるようなダンスバトルが頻繁に行われていた。

他のチームのサークルの様子を見に行く。初めはあまり気付かれないように見ているのだが、踊りがギャラリーに受けているのを見るとジェラシーを感じるのか、「俺の方が凄い事が出来る!」的なアピールをしたくなる様だ。
わざとサークルの最前線まで出て行って、そのサークルで踊るダンサーを挑発。
大体は知っている者同士なので、最初は「また、来たよ・・・」的な感じであまり相手にしないのだが、目立ちたがり屋同士だと結局白熱するバトルに展開する。

こんな調子で、お互いに行ったり来たりでグループ間です2、3人の小さな規模から、10対10位の大きな規模まで技を競い合い、自己アピール、プライド誇示のバトルが行われていた。
自分は当時、最前線でバトる勇気もテクニックもなかったのだが、他のメンバーのおかげで、というか、せいでバトルは何度も経験した。
メンバー間で、私は最年少と言う事が売りだったらしく、誇れるほどのテクニックはなくとも結構参加させられたのを覚えている。

そして、誰がジャッジする訳でもないこの草バトルは、踊るだけ踊ったらお互いに疲れて引き分け。その時だけ仲良しムードが流れるパターンと、白熱しすぎてそのままリアルなケンカに発展する場合があった。
ケンカになったら、それこそ大騒ぎで、警察が登場する事も少なくはなかった。
私は都合の良い事に、ケンカになれば守られて、警察が来れば一番に逃がされた。
私の年齢を考慮してか「おミソ」存在だった・・・   (特はしてるけど、カッコ悪い・・・)




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0012_BREAK DANCE

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週一度の原宿でのストリート、「BEAT STREET」のビデオ、美竹公園での練習、ダンスをするには充実した環境、条件が整ってきた。

そんな私は、また新たなるショッキングなビデオに出会う。「BREAK DANCE」である。
私がダンスを始めた約一年前に劇場公開されていた映画のビデオだ。レンタルビデオ店にて発見!

そして、私がダンスを始めた当初公開されていたのが「BREAK DANCE 2」であった。

都合良く、ほぼ同時期にこの2作品を見る事が出来た。

当時、ちょっとした「ブレイクダンス・ブーム」を引き起こしたこの2作品。
ロッカーズのシャバドゥーが主人公オゾン役。
その相棒ターボ役がシュリンプ、敵対するダンサー役にタコやピートなどと、これまた素晴らしいキャスティング。
しかし、当時の私にはそんな凄い人たちとは知る由もなく、只々、ダンスに魅了された。


ダンス的に言うと「BEAT STREET」はNYが舞台でブレイキンがメイン。「BREAK DANCE」はLAが舞台でポップ、ロックがメインだった。

私は、ブレイキンに片足突っ込んでいたが、この作品を見て一気に引き戻された。
やはり、これもバトルシーンにやられた!
「カッコ良過ぎる!!」
特に、ポップン・タコの動きに魅了された。
それからというもの、ヒット、ヒット、ウェーブ、フロートの日々(笑)。

ブレイキンから引き離され、ポップ、アニメーション、パントマイム、ムーンウォークに夢中になる。
(そういえば、最近もこの手のダンスが流行ってるよね。)

ある程度の情報がインプットされ始めて、初めてスタイルを意識し始めたのもこの頃だ。


BREAK DANCE & BREAK DANCE 2

共に1984年作品。
前々回紹介した、「BEAT STREET」と共にDVDで再発される。
特典ディスクと併せた4枚組みでの「THE BREAKIN' COLLECTION」は、はっきり言って買いです!
基本ストーリーはラブロマンスや青春物で、これまた大して面白くはないが、やはりと言うか当然ダンスシーンは素晴らしい。
作品中でアイスTがラップしているのも一見の価値有!
公開当時、派手なプロモーション活動を行っていた事もあり、ブレイクダンス=ストリートダンスが一気に世に出たきっかけとなった作品でもある。
笑える事に、私は未だに「BREAK DANCE」の映画パンフレットと「BREAK DANCE 2」のチラシを所有しています!(笑)

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/47/53/ankh_go/folder/497938/img_497938_6087082_2?1121480530


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